2話 夢?
「う、うァァァァァァァァァァあああ!?」
目が覚めると目の前にわあの光景は広がっておらず腕の中に助けた少女がおりキョトンとした顔をした後泣き出してしまう。
車の急ブレーキの音が聞こえる。
さっきのは夢か?たしか、え?
つい先ほどまで俺はありえない出来事に遭遇していたはずだ。だが、目の前にはそんな光景は広がっておらず何故か少女を抱えて倒れていた。
急ブレーキした車から人が降りて俺に駆け寄ってくる。
「おい!大丈夫か!?怪我してないか!?」
「ええと、俺は大丈夫です。とりあえず怪我とかはしてません。」
「そうか、無事ならいいんだ。おい嬢ちゃん車に気を付けろよ。」
何が何だかわからないから適当に返事を返すと男は安心したような顔をする。
俺の腕の中の少女は泣きながらコクコク頷いている。
「俺はもう行くぜ。あんたも自分の命は大切にな。」
男は車に乗って走り去ってしまった。いつの間にか集まった野次馬もすぐに散っていく。
「助けてくれてありがとう、おにいさん。ごめんなさい。」
と言って泣いている少女を立ち上がらせる。とりあえず家に帰って休もう。いろいろあって精神的に疲れたしな。
「車に気を付けて遊んでね。俺は家に帰るから。」
と言って帰路に戻る。
本当さっきのは何だったんだろ夢で良かったなー。でもなんであの子を抱えて倒れてたんだろ?まぁ生きてるし気にしなくていいか。
と考えてる家に家に着いた。
さて、いろいろあって疲れたし寝るかなー。
家に帰ると俺はベッドに潜り込んだ。
ウトウトしていると突然胴体にえぐられるような痛みが走った。
「痛ッ!なっ!?」
胸をおさえて服を捲り上げてみるとさっきの夢の中で父親の形をした怪物にえぐられた傷と全く同じ傷が出来ていた。
どうゆうことだ!?嫌な予感がする、まさかと思って携帯を取り出し親に連絡するが繋がらない。
冷や汗がどっと溢れて、心臓がバクバク動き、呼吸が荒くなる。
夢だよな!あれは夢だろ!?そうだよな!?
うまく呼吸が出来ない視界がぐわんぐわん揺れる。
俺は地面に倒れ込んで意識を手放してしまった。
暗くて何も無い空間に少年の体がふよふよと浮かんでいる。
何処だ?此処は?暗くて何も見えないな。たしかさっき・・・そうだ!夢で出来た傷がいきなり表れて!そうだとすると父さんと母さんがッ!
『もう手遅れだよ。諦めるんだ。』
突如声が何も無い空間に響き渡る。
「誰だっ!?お前は!」
『僕のことなんてどうだっていいよ。それより君の両親は手遅れだよ。じきにそっち側の世界から消える。こっち側に縛られた人以外の人からは君の両親は存在していなかったと言うことになるんだよ。』
「どういうことだ!?こっち側に縛られた人?存在していなかったと言うことになるって?」
『そのまんまの意味だよ。まぁそっち側に戻ればわかるよ。縛られた人てのは君みたいにこっち側に来てしまうことになった人達のことさ。』
「縛られたって?まさかこんな悪夢の世界で過ごさなきゃならないのか?」
『ん?当たり前じゃないか?君は自分から入って来ちゃったしね。あ、言っとくけど逃げる事は無理だよ。』
「逃げる事は無理だよって?なんでこんなとこに縛られなきゃいけないんだよ!?どうすればいいんだよ!なんでこんな事するんだよ出せよ!こっから出せよ!」
『そんな出せよ!って言われてもね。でも安心しなよ、こっち側から解放は出来ないけどそっち側にはとりあえず帰れるよ。縛っているのは僕じゃないし。』
「どうしたら解放されるんだよ!教えてくれ!あんな世界何回も行ってたまるかッ!」
『解放される条件ねぇ。それについてはまたこっち側に来た時に話すよ。』
「おい!まてっ!教てく-ー
れ。と叫ぼうとしたがブツリと意識が途切れてしまう。
再び意識が戻った時には家の天井を見ていた。
今の小説は苦手な主人公視点を練習するためのものですのでまだまだ未熟な作者にアドバイスヨロです。