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追放鑑定士は、真の力で才能の原石だけを拾って最強パーティーを作る  作者: しぃ
第1章 追放鑑定士と新たな仲間たち
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第19話 追放鑑定士と新たな剣

 ブックマークして下さった方、ありがとうございます! 励みになります!

 そして、注目度 - 連載中ランキング27位、ありがとうございます!!

 俺がベッドから起き上がってしばらくしてから、フェードラが「んぅ……」と声を漏らしながら目を覚ました。

 目を覚ましたフェードラが隣のリリアと少し離れた所に座る俺を交互に見るので、安心させるために事実を伝える。


「フェードラが寝惚けてこっちのベッドに潜り込んだみたいだから、俺はベッドから出た。それだけだからな、安心してくれ」

「……そう」


 納得したのかしていないのか、フェードラは頷いた。

 そして、ベッドから出て、俺の隣に座る。


「……ねえ」

「なんだ?」

「怒らないの? 私、勝手に単独行動して、罠に引っ掛かって、二人を危険な目に遭わせたのに」

「そうだなぁ……フェードラが怒って欲しいなら俺は怒るし、怒って欲しくないなら俺は怒らないよ」

「……?」


 俺の言葉に、フェードラが首を傾げる。

 そんなフェードラを見つつ、続ける。


「俺は昨日の事を、フェードラが悪いとか思ってないよ。危ない目に遭わせやがってこの野郎、とも思わないし、迷惑を掛けられた、なんて認識もしてない」

「……でも、私は……」

「フェードラが言いたい事も分かる。フェードラが一人で動いて罠に掛かったのも、本当の事だ。でも、フェードラはまだダンジョンに潜るのが一回目だったんだ。多少のミスは目を瞑るべきだし、それに……誰が悪いかで言ったら、俺だって悪い。フェードラを一人だけ離れた場所に放置して魔石採取に集中してたし、罠についてももっとよく伝えなかったからな」

「…………」


 今のは全て俺の本心だ。

 俺の本心をありのまま伝えても、まだフェードラは納得できないらしい。


 多分、自分で自分を責めているのだろう。


 俺はフェードラを慰める意味を込めて、フェードラの頭に優しく手を置いた。


「もしフェードラがまだ後悔しているなら、次は無いようにしてくれ。ついでに言うなら、次にダンジョンに潜る時は、もっと俺たちと連携を取ってくれ。……それで、いいか?」

「……そう」


 フェードラは目を逸らしながらも、俺の言葉にハッキリと頷いた。

 その事を確認すると、俺はフェードラの頭から手を離し、眠っているリリアを起こしに行った。







 フェードラの一件によって、俺はまたも剣を失ってしまった。

 俺がもっと冷静で落ち着いて対処できていれば、剣を置いたままフェードラを助けに行く事も無かったのだが……そこは後悔しても仕方無い。


 失くしてしまった以上、新しい剣が必要になる。


「へいらっしゃい! ……って、またレイか。最近は来るのが多いな」

「まあな」


 ベルが鳴った音を聞き付けた親父が、店の奥から表に出てきた。


 親父は俺の姿を見て驚いた後、その傍に居るリリアとフェードラを見て、呆れた様子の溜め息を見せた。

 何故なら……。


「……なんでそんな、くっついてるんだ?」

「……いや、俺に言われても……」


 俺の両腰には、リリアとフェードラがしがみついているのだ。


 リリアは前からだったのでまだしも、フェードラまでこうなるとは想定外だった。

 暑苦しいから離れてくれないかと言ったところ、フェードラは「リリアだってくっついてるんだし、いいじゃない。それに、離れてまた前みたいになったら……」と、不安そうに言ったのだ。

 あんな出来事の後では、流石のフェードラも不安なのだろう……と納得した俺は、そのまま街を歩いてここまで来たのだ。


「まあ、それはともかくとして……新しい剣が欲しいんだけど……」

「は? 新しい剣? 一昨日買ったばっかりだろ?」

「……それが、失くしちまって……」


 俺が頬をポリポリと掻きながら言うと、親父はカウンターを叩きながら叫んだ。


「はぁ!? 失くした!? つい一昨日の話だぞ!? 何してんだ、お前!?」

「ははは……悪い……」


 叫んだ親父に対して、俺は平謝りする事しかできなかった。

 丹精込めて作った剣が折られ、その僅か二日後に失くされれば、誰だって怒鳴る事しかできなくなるだろう。


 しかし優しい親父は、大きな溜め息を一つ吐いた後、俺の事を許してくれた。


「はぁ……仕方ねぇな。次は、折ったり失くしたりすんなよ?」

「……肝に銘じておく」

「そうしてくれ。……で、他の二人は何も無いのか? 剣のメンテ……は一昨日やったか。流石に嬢ちゃんたちは、それぞれの武器を失くしたりしてないよな?」

「「…………」」


 親父の問いに、二人は同時にコクリと頷いた。

 すると親父は、こちらに視線を送ってくる。


「おいおい、奴隷の二人と比べて、こっちの主人ときたら……」

「…………」


 耳が痛い。

 リリアは奴隷じゃないんだが……なんて揚げ足取りを思い付いたものの、しても意味が無いだろう。


 親父は再び溜め息を吐いて俺を揶揄するのを中断すると、奥に消えて武器を取りに行った。


 それを見て俺が俯きながら溜め息を吐くと、リリアが背伸びをして俺の頭に触れた。


「大丈夫だよ、レイ。私はレイがどんなにダメでも、一緒に居るよ」

「……リリア。気持ちは嬉しいけど、別に俺は落ち込んだりしてないから」


 俺が落ち込んだと勘違いしたリリアは、俺の頭をゆっくりと撫で始めた。

 落ち込んでいる事を否定した俺を見て、フェードラが溜め息混じりに呟く。


「今のは誰がどう見ても、落ち込んでたように見えるけどね」

「……ムキになってるところも、可愛いよ、レイ」

「……もうなんでもいいよ」


 リリアとフェードラに好き放題言われた俺は、諦めて二人の好きにさせる事にした。

 少しでも面白いな、と思って頂けたら、感想・評価・ブックマーク等して下さると非常に嬉しいです!今後の活動のモチベーションになります!

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