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四人目の番パート2


女同士で出かけた次の日、外では人々が動き出しているというのにリンファとリナリーは昨日の疲れもあり、まだ寝ていた。

しかし、戸を叩く音で目を覚ます。

リナリーが布団から出ることなく、寝ているリンファに声を掛ける。


「お客さんかなー?」

「無視するヨ。今日はゆっくり休む日なんだかラ」

「家主がそういうならいいかー」


居候の身のためリンファの言うことを素直にリナリーは聞き入れる。

そして二人は戸を叩く音を無視する。

いつかは諦めるだろうと思っていたが、その主はなかなか諦めない。

リンファは何度も叩かれるドアの音に自分を急かしているような気になってきて苛々し始めた。

リナリーは気にすることなく再び眠りについていた。

リンファは気だるい体を起こし髪をかき上げると、目を吊り上げながら玄関へと歩む。


「いつまで戸を叩いてるカ!?」


勢いよく扉を開ければ、戸を叩いていた主にぶち当たる。

目を据わらせて来客の姿を見れば、レオンであった。

彼は扉で痛めた体を擦りながら「手荒い出迎えだな」と呟いた。


「……さようなラ」

「待ってくれリンファ!」


リンファは何事もなかったように戸を閉めようとしたが、レオンが手を滑り込ませ戸を掴んだ。

リンファは思わず小さく舌打ちをする。


「今日も君じゃなくてリナリーに会いに来たんだ。今日なら空いてるだろうと思って来たのだが……どうだろうか?」

「ここに来たばかりで三日連続の外出はリナリーが疲れるでしょ。今も私と一緒に寝てたのヨ」


それを邪魔して、とリンファは忌々しいとレオンをじろりと睨む。

レオンは自分の行いが二人の憩いを妨げたことを知ると、自省した。


「それはすまないことをした。……昨日からリナリーが他の男に取られてしまわないか不安で――居ても立っても居られなかったんだ」

「レオンらしくないネ。いつものようにドーンと構えてたラ?」

「そうしたいのは山々なのだが……なぜか彼女のことになると冷静ではいられなくなるんだ。昨日も一日中彼女のことを考えていた」

「他の子と遊んで気でも紛らわしたラ?」

「リナリーがいるのに他の女性と遊ぶなんて出来るわけがない!」


声を張り上げるレオンにリンファは寝起きの耳がキンとした。リンファの眉間にしわが寄る。

とはいえ、レオンがここまで女性に傾倒するのは珍しい。

リンファはリナリーをちらりと見る。幼馴染が託した女性は何か秘密があるのではないかと疑問を抱く。

とはいえ、彼女が何も言わないのであればリンファはそれを暴く気はなかった。


「レオンの気持ちは分かっタ。けど、最初にも言った通り今日は二人でゆっくりする日だから帰ってもらっていイ?」

「あ、ああ。すまなかった。また来る」

「来なくていいヨー」


リンファは愛想笑いを浮かべながら手を振り戸を閉めた。

しかし、その日を境にレオンは飽きもせずリナリーを誘いに現れた。

たまにならいいが、リナリーはあまりにも毎日誘われるので続けざまに断ることもできずにいた。

リンファはそんなリナリーを不憫に思い、彼女の代わりにレオンを一刀両断することに決めた。


「リナリーは何も言わないけど、連日誘いに来るの迷惑ヨ。しつこい男は嫌われるって知らないノ?」


愛想笑いを絶やさずに言い終わった瞬間、扉を閉める。

これで少しは懲りるだろうとリンファはため息を吐いた。

しかし次の日、王主催の舞踏会の招待状が届く。

気まぐれに開催される舞踏会であったが、リンファはレオンがリナリーに会いたいがためにここまでしたのかと勘繰り「まさかネー」と自分の考えを馬鹿馬鹿しいと一蹴した。


「舞踏会?」

「レオンの気まぐれでよく開催されるのヨー。貴族がするような堅苦しいものじゃないから街の女性も参加できるノ。私は参加するけどリナリーも参加するよネ?」


リナリーは自分も舞踏会の招待を受けていることに驚くも、ドレスを持っていなかったので行く気はなかった。

購入することもできるが、身銭を削ってまで参加したいとも思わない。

リンファがドレスを貸してくれると言ってはくれたがリナリーには胸の部分が大きすぎるだろうと現物を確認せずに断った。

招待状不参加を提出した次の日、リンファの家の戸が激しくノックされる。

リンファが戸を開ければ髪を振り乱れたレオンが立っていた。


「リナリー、何故舞踏会に参加しないんだっ!?」


扉が開くや否やリンファを無視し、レオンは部屋の中にいるリナリーに向かって声を張り上げる。

走ってきて息を切らしているというのに無理やり声を出している。

余裕がないのか、彼はリンファを押しのけるとリナリーに詰め寄った。

あまりの迫力にリナリーはそんなに参加しないことが不味いことだったのかと焦る。


「じ、実はドレス持ってないので参加できないだけです。大層な理由でなくてすみません」

「あ……なんだそういうことか」


レオンはほっと安堵の息を吐いた。

リナリーの舞踏会不参加の通知を受け取った彼はショックを隠し切れず、不参加の理由を身に覚えのある範囲で考え出した結果、リンファから言い放たれた“嫌われる”という言葉が頭をよぎり、居ても立っても居られずここに来たのであった。

嫌われていないと分かりレオンはかつてなく安心していた。


「そういうことであれば俺からリナリーにドレスをプレゼントしよう」

「え!?いいです!いいです!そこまでしてもらって舞踏会に行きたいと思ってませんので!」

「俺が君に出て欲しいんだ。頼むからプレゼントさせてくれ」


瞳が揺らぎ、乞うようなお願いだった。

リナリーはそんな彼を見て断ろうとする言葉を飲み込んだ。

しかし、なぜ彼がそこまでして自分を舞踏会に参加させたいのか謎であった。


「じゃあ私にもドレスをプレゼントすればリナリーも気負わなくていいんじゃないかナ?」


今まで沈黙を保っていたリンファがこれ幸いと挙手し、自身のドレスもレオンに要求する。

リナリーがリンファの提案に「それなら――」と言葉を発すのをレオンは聞き逃さなかった。

リナリーの気が変わらないうちにレオンはリンファへと顔を向ける。


「わかった。リンファにもプレゼントしよう」

「やっター!」

「これでリナリーも舞踏会に参加してくれるな?」


そこまでしてもらっては断ることはできない。

リナリーは素直に頷いた。


舞踏会当日、二人は準備を行う。

リンファはいい男がいたら今日は帰らないかもと軽口を叩き、リナリーはリンファにいい男が見つかりますようにと祈ったりと、始まる前から騒いでいた。

互いの髪をセットし終わると、顔を見合わせる。


「リンファとっても綺麗」

「リナリーも可愛いヨ」


お互いに褒め合いひしっと抱き合う。準備は完璧であった。


王宮のホール内は王のための催しであると一目でわかるほど色香が漂う美しい女性でひしめき合っていた。

だから、足を一歩踏み入れたリナリーは瞬時に理解した。


「(私めちゃめちゃ場違いじゃん……)」


リナリーがそう思うのも無理がないほど豊満な女性しか周りにはいなかった。

男性たちの視界にも当たり前のようにリナリーは入っていなかった。

しかし、正装姿のレオンだけは脇目も振らずリナリーのもとへと優雅に歩み寄り、手を取ると流れるように手の甲にキスを落とす。


「待っていたよ、リナリー。……いつもの君も美しいが今日の君はより輝いて見えるよ」


ハイビ国はコルセットがなく自身の体のラインが分かるため、リナリーは内心周りからどのように見えているのか気が気ではなかったが、変でないようならよかったとリナリーは安堵した。

とはいえ、リナリーのいつもの姿は白装束であるのでドレスが輝いて見えるのは当然と言えば当然であった。


「そんな姫君を是非ダンスに誘いたいのだが――いいだろうか?」

「どうしようかな?」


誘われたリナリーは不安げにちらりとリンファを見る。

リンファは天井を見上げふーむと考える。

返事が委ねられているとレオンは気づくと、リンファへと向き合い彼女の手を取ると手の甲に口づけを落とす。


「リンファ。君は相変わらずセンスがいい。選んだドレスが君によく栄えている。贈った甲斐があったというものだ」

「……レオン陛下のご厚意のおかげですネ」

「それはそうと、リナリーを借りてもいいかい?」

「……まあ、プレゼントしてもらったからネ。私も私でいい男がいないか探さないといけないから、リナリーがよければいいヨ」


これだけ人目があれば、何かあった時は報せが来るだろうとリンファは考え、すんなりと了承した。

リンファが了承したとなると安全なのだろうとリナリーはレオンの誘いを受けることにした。


「では、ホールの中央に行こう」


レオンは嬉しそうにリナリーをホールの中央部へとエスコートする。

リナリーはレオンが王であるとは分かってはいたが、そうなると自ずと注目される場所で踊らなければならないのを失念していた。

元貴族の娘であることを隠したいリナリーは適当に踊ろうと思っていたが恥をかかせるのもよくないのではと考え直した。

とはいえ、自分の正体がばれるのも――と悩み、中央部でレオンと向き合うととりあえずダンスに慣れていない女性を演じることにした。


「あのーお誘いは嬉しいんですが、実は私踊れないんですよね」

「気にすることはない。ゆっくり踊れば次第に馴れてくるさ。それとも――王の誘いを断るのかい?」


王の誘いと言われると、弱い。

リナリーは渋々といった様子で手を差し出す。

レオンは優雅にその手を取り、お礼のように手の甲へと口付ける。


「俺を受け入れてくれてくれてありがとう。最高の夜を約束するよ」


リナリーにレオンはウインクする。

さすが女の扱いに慣れてるなーとリナリーは感心した。

二人はホールドを組み、曲に合わせて踊り始める。

少し変わった曲調ではあったがレオンが上手いのか、リナリーは彼に身をまかせれば足を踏まずに踊れている。


「……踊れないと言っていたわりには初心者とは思えないが?」


やはり彼は踊り慣れているのかリナリーが経験者であることを見抜く。

ぎくりと肩を震わせたリナリーは内心ヒヤヒヤしながらも取り繕った。


「えー?おほほほ。センスがあるんですかねー?私?やったー」


ぎこちない笑みを浮かべるリナリーをレオンは不思議に思ったが深くは追求しなかった。

音楽の影響もありゆったりとした時間が流れる。

リナリーの視界の端でグラスに反射している光がきらきらと輝いては流れていく。


「このまま君を連れ去りたいというのは、俺のわがままかな?」

「またまたー。そうやって誰にでも言っているんですよね」


とろけるような瞳をレオンは向けるが、リナリーは笑ってそれを一蹴する。

痛いところを突かれたレオンであったが、彼女に飾りのような言葉だと勘違いされたくはなかった。


「……たしかに。誰にでも言っていた言葉ではあるが……言葉に乗せてる想いは今までとは違う特別なものだよ」


リナリーはやっぱり恋愛経験者は凄いなぁと感心した。

返す言葉は全て相手に気を持たせるために計算づくされている。

レオンが足を止るとリナリーも自ずと足を止めた。


「二人きりになりたい。バルコニーに行こう」


リナリーの返事を聞かずにレオンは彼女の手を引いて歩き始める。

断る理由はなかったのでリナリーも大人しく彼の行く先へと足を動かした。

バルコニーに出ると会場の熱気にあてられた肌に冷たい風が当たり、気持ちが良い。


「いいのですか?王様が不在でも?」

「ああ。構わない。俺がいなくても皆、好き勝手に過ごすだろう」


リナリーはちらりとバルコニーのガラス張りの窓越しに会場内を見ると女性陣がこちらに注目している姿が見えた。

レオンはダンスをリナリーとしか踊っていないのだ。それはこちらが気になるというものであろう。

リナリーの視線の先に気づいたレオンは彼女が早く戻りたがっているのだと察し、胸がずきりと痛んだ。


「――俺と一緒に過ごすのは嫌かい?」

「その訊き方は狡くはないでしょうか?」

「ははは。これでも内心では、君に拒絶されることを恐れているんだ。小賢しい真似もしてしまうくらいに、ね」


誘導のために握られた手は今も離れることなくレオンは掴んでいる。

いつまで繋いでいるのだろうとリナリーが見つめていればレオンがふと笑う。


「俺からこの手を離すつもりはないよ」


王にそう言われれば、リナリーから手を離してしまうのは不敬だろう。

リナリーが顰めたくなる表情を必死に堪えじっと動かずにいれば、レオンは彼女が同じ気持ちであると解釈したようだ。

心が躍り、高揚感が生まれる。

リナリーの手を自身の口元に引き寄せれば指に口付けを落としたまま彼女を見据える。

リナリーはそんな彼の目線になにか居心地の悪さを感じ、呼吸が苦しくなった。


「君が俺と同じ気持ちでいてくれてとても嬉しいよ。しかし――そうなるとますますこの手を離しづらくなる。このまま一晩中繋いでいてもいいかい?」


熱いまなざしでリナリーに問うレオン。いいわけがなかった。

リナリーはさすがに彼のペースに流されたままでは不味いと思い、ぎこちない笑みで当たり障りのない言葉を紡ぐ。


「ひ、一晩は困りますね。せめてここにいる間だけにしてもらえると助かるんですが……」

「ならここに一晩中いるとしよう。夜空を眺めながら夜明けに移り変わってゆく様を二人で眺めるのもなかなか良いものだろう」

「(めんどくせー!)」


レオンを断るにはリンファのようにはっきりした言葉をかけるのがいいのだろうが、相手はハイビ国の王。

腐っても貴族の娘だったリナリーは強く出ることが出来ないでいた。

その時、天の助けか。バルコニーの戸を叩く音がする。

レオンは王の密会を邪魔する奴は誰だ、と腹を立てそちらを睨むが、入ってきたのがリンファで分かると途端に威勢をなくす。


「リナリー、帰るヨー」

「あ。リンファ。じゃあレオン陛下私はこれで」

「あ。リナリー」


レオンの手を振り払いリナリーはリンファに駆け寄った。

今日は帰らないかもと言っていたリンファだったが彼女のお眼鏡にかなう男性はいなかったらしい。

リンファの愚痴に笑いながら相手をするリナリー。

レオンは、振り払われた手にショックを受けつつも、リナリーの後ろ姿を見つめる。

彼女が去っていく姿に寂しさを抱いてしまうほど彼はリナリーのことを名残惜しく感じていた。


リナリーとリンファが王宮を背にして歩いていると「待ってくれ!」という聞きなれた声で呼び止められる。

二人が振り向くと声の主は想像通りレオンであった。

立ち止まり彼を待っていれば、レオンはリナリーの前に立ち、彼女を見下ろす。

レオンは乱れた呼吸を整えてから自身の胸に手を当て、リナリーの瞳をじっと見つめた。


「リナリー、俺と結婚してくれ!」

「「は?」」


リナリーとリンファの声がかぶる。

ポカーンとしている二人に構わずレオンは真摯な表情でリナリーをなおも見つめる。


「リナリーと出会ってから何故だか君のことが気にせずにはいられなかった。それも――他の女性と遊びたいなどとも思わなくなるほどに。……いや、君以外の女性と遊ぶなんてあまりにも不誠実だ。……フッ。今まで遊び呆けていた男が何を言ってるのかと思うだろう?」

「(本当に何言ってんだ)」


自嘲気味の同意を促されリナリーは開いた口が塞がらないまま心の中で同意した。

とはいえ、リナリーが言っているのは言葉全体に対しての意味合いである。

ハイビ国に来てから半月程しか経っていないというのにあまりにも早い求婚だ。

しかも、彼は噂では結婚はしたくないとの話である。

非常に不可解な出来事であるがリナリーはそれに身に覚えがありすぎている。


「ひ、一つ伺ってもよろしいでしょうか?」

「なんだい?」

「レオン陛下が私と初めてお会いしたときに仰っていた……いい匂いというのはココノリの匂いのことですよね?」

「誰もが使っているココノリなんて珍しいものでもないだろう?嗅ぎなれすぎて今更何も思わないよ」


きょとんとした表情のレオンにリナリーの顔は引きつった。

それから続けて彼はリナリーの顔の横に自身の顔を近づけ鼻を吸った。


「……ああ。やはりいい匂いだ。今まで嗅いだことのない……胸をくすぐるような匂いだ。心地よい……」


リナリーは全身に鳥肌を立てながら確信した言葉を心のなかで叫ぶ。


「(こいつも番かーい!!)」


今までのレオンの執着は彼そのものの本質ではなく呪いであった。

リナリーはハイビ国に身を置くうえで、王であるレオンに失礼のないよう心がけていた。

しかし、彼が番であるなら話は別である。

早々にこの地を去らなければならない。

彼の女遊びのせいで見分けがつかなかったことは不覚であった。

今すぐ逃げなくてはとリナリーは思ったが、悟られたのか偶然だったのかわからないがレオンに両肩を掴まれた。


「婚礼の儀までリナリーは王宮に住まうといい。リナリーの部屋もすでに用意してあるから安心してくれ」


否を許さない瞳をしていた。

なんで用意されているのかはきっと呪いのせいであろう。


「で、でもレオン陛下!結婚式って一年続くんですよね!?嫌がってませんでしたっけ?」

「リナリーと結婚できるならそれもやぶさかではないと思っている」


照れながらもレオンは言い切った。

リナリーは結婚式が一年も続くのはめちゃめちゃ嫌であった。

掴まれた肩は簡単に振り切れないほど強く握られている。リナリーは心の中で悲鳴をあげる。


「ち、ちょっと!リナリー嫌がってるじゃなイ!無理矢理はよくないヨ!」


見かねたリンファが抗議の声を上げる。

レオンがここまで自我を通そうとするのは初めてのことであり、リンファは内心戸惑ってはいたが、優先すべきはリナリーだった。

レオンはリンファに顔を向けると、切なそうに瞳を伏せた。


「リンファ……すまなかった。君に言い寄ってたのはリナリーに会うまでの布石にすぎなかったようだ。俺とリナリーを引き合わせてくれたこと、本当に感謝する」

「……なんで私が振られたみたいになってるノ?」


思いもよらない返答にリンファは呆れながらツッコミをいれる。

彼女の気が削がれている間にレオンはリナリーを連れ去っていく。

「しまっタ!」とリンファは叫ぶがいつの間にか現れたら兵士によって行く手が阻まれた。

身を乗り出し彼らを振り切ろうとしたが、女性の力で敵うほど兵士は弱くはない。

伸ばした手も虚しく、二人は王宮内へと入っていった。







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