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転生したけど好みは変わらん!  作者: あやとり
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5.過保護

ちょっと長くなりました

 鬼ごっこを終えて待っていたのは、お母様によるお説教であった。

うちのお母様は可愛い顔だし基本的にチョロいのだが、怒るとやっかいだ。

なぜ、バレたかというと

転んだときに膝を擦りむいて、過保護な護衛と過保護な兄達によって大げさに騒がれたのだ。

アイス兄さまが

「ティアさっき転んだとこ見せて」

「だいじょうぶよ」

「いいから見せなさい」

ライ兄さまにズボンをめくられる。

「あー!ティアけがしてる!!」

とアレク兄さま。

そして

「お嬢!!これは大変だ!!!旦那様と奥様に報告しなければ!!!奥様~!!」

とエリックが急いで報告に行ったのである。

「ティアは歩いたらダメだ」

私はアイス兄さまに抱っこされながら、お母様のところへドナドナされたのだった。


「ティアー!!何てこと!そんな男の子の恰好してけがまでして!!」

まずい。いろいろ怒ってる。

「あれくにーさまのおようふく、てぃあにあってるでしょ?」

と可愛く小首を傾げる。話をそらしてみる。

「似合ってる~!かわいいわ~!アレクの小さい時も思い出すわ。懐かしいわね」

よし!!話がそれたぞ。

「てぃあもこんなおようふくほしいな~」

ズボンが欲しいこともアピールしておく。

「ちょっと考えるわ。でも今はそんな話じゃないのよ。けがをしたことに怒ってるの。どうするの?傷が残ったりしたら!!」

ダメだった。話が戻ってきてしまった。

「だいじょうぶよ。ころんでもないてないよ?ちょっとしかいたくないし、きずはなおるもん」

「女の子なんだから気を付けないと、顔から転んだらどうするの?」

「かおからころばないように、いっぱいころんでれんしゅうしないと」

実際手を突いて顔を回避することは大事だからね。

「いっぱい転ぶですって?」

フラリ

お母様が倒れそうである。そこへお父様がやってきた。ナイスタイミング!


「どうしたんだ?大きい声出して」

「聞いてちょうだい!!ティアが転んで足にけがをして帰ってきたの!!」

「何だって!!それは大変だ!!ティア、見せてみなさい」

実に大げさである。

「ちょっとすりむいただけだよ」

「まあ、これぐらいなら治るから大丈夫だな」

「大丈夫じゃありません。今回は治るかもしれないけど、今度は顔かもしれないじゃない。ティアが転ぶ練習をいっぱいするって言うのよ?」

「転ぶ練習か…実際、顔から転げないように手を突くことを学ばないといけないからティアが言ってることも合ってるんだよ」

う~ん。と顎に手を当てながら考えている。


「てぃあ、おにいさまたちとあそびたい」

必殺うるうるである。

「ティアを叱らないで!ぼくが悪いんだ。ぼくが逃げたから。ぼくがティアに捕まってたらこんな事にはならなかった」

うるうる。


そう。ライ兄さまもあざと属性である。

ライ兄さまはお母様に似ている。つまり可愛い顔立ちだ。あと少ししたら大きくなって使えなくなる自分の容姿を最大限に利用している。

そして、お母様に弱いお父様はライ兄さまに弱い。

お母様にそっくりの可愛い顔でうるうるされると大体許してしまうのだ。

「むー。ライが悪いわけではないだろう。ティアも一緒に遊びたかったんだよな?転ぶことも勉強だ。けがも治るしリアもそんなに気にしなくても大丈夫だ」


ライ兄さまと顔を見合わせる。私達は仲良しだ。ライ兄さまも私が都合よくうるうるしてるのを知っている。というかわかるのだ。同じだから。

「ティア、顔だけは絶対けがしないでね。他も大きいけがはダメよ!女の子なんだから!」

お母様、お父様に言いくるめられて必死である。


「おとうさま、おにいさまたちみたいなおようふくつくっていい?」

「兄達みたいな服?」

アレク兄さまが

「ティアは男の子みたいな、ズボンがいいんだって」

「すかーとじゃはしれないよ。ころんだらたいへんだもん」

「そうだな。スカートで転んだら大変だな。リア、ティアにもズボンの服を作ってやりなさい」

「わかったわ。仕方ないわね。今まで女の子のズボンスタイルは無かったわよね?腕がなるわね!」

お母様、やる気である。何はともあれズボンが手に入るぞ!

遊び放題ね!せっかく子供に戻ったんだから、精一杯遊びたいもんね!

子供は外で元気に走り回る生き物です

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