21.王妃様
「陛下。お呼びでしょうか?」
「おっ、来た来た。かしこまらなくていいぞ」
「わかったわ、それでどうしたの?急に呼び出すなんて珍しいじゃない」
麗しい美女が来たぞ。どこかで見たようなお顔立ち。
茶色っぽい赤髪に深いグリーンの瞳だ。王妃様なだけあって威厳がある。
「見せたいものがあってな」
「見せたいもの?このメンバーに関係ありまして?」
「関係あるな。出ておいで」
大人の後ろに隠れていたのでそぉっと出ていく。
「まぁぁぁぁぁぁ!!!!!まあ!まあ!」
まあ連呼である。
「可愛いわーーーーーーー!!!!!!なぁに?この子騎士服?着てるの?髪と目の色味からして侯爵の娘?かしら」
疑問だらけである。
「ティア、すまんな。王妃は可愛いものが大好きなんだ」
「王妃様、娘のティアナでございます」
「おはつにおめにかかります。こうしゃくけがちょうじょ、てぃあなともうします」
騎士の礼をとる。
「まあ!素敵ね!上手に挨拶できたわね!私は、エリザベス。この国の王妃よ」
と頭を撫でてくれている。
「ティアナ、このお洋服はどうしたの?」
「おかあさまにおねがいして、つくってもらいました」
「女の子なのに騎士服なの?」
「おとうさまとおそろいがよかったのです」
とお父様に両手を向けて抱きあげてもらう。
「まぁ!そっくり!!芸術品ね!」
「おかあさまがえしをよぶっていっていました」
「リアーナは絵師を呼ぶ気なのか?」
「絵師か!それはいいな!」
「ティア、私にも1枚描いたのをくれるか?」
「おかあさまにたのんでおきます。れおおじさま」
レオおじ様満足げである。
「そういえばセイクレッド辺境伯までいるわ。どうして?」
かくかくしかじか。
「まあ。ティアナは偉いのね。そのとおりよ。女性は中々自分では身を守れないもの。訓練でできるようになるなら、学んでおくといいわ」
王妃様からの援護があった。
「しかし王妃様、危ないではないですか。女の子なのに」
「護身術よ?戦うわけではないのよ?習えるなら私だって習いたいわ。習える環境にあるのだからいいと思うわ。ティアナは可愛いから念には念を入れておけばいいじゃない」
「そうですか?」
「おうひさま、おかあさまにもせっとくしてくれますか?」
「リアーナは知らないの?」
「ティアナは内緒にしておりまして、私も今日知ったところなんですよ」
「任せなさい!リアーナとは仲良しなのよ?私が説得するわ」
「ティア偉いぞ~」
と陛下。
「あなた、ティアと呼んでるの?ティアナ、私もティアと呼んでいいかしら?」
「はい。おうひさま」
「王妃様なんて硬いわ。そうね、エリーでいいわ!」
「えりーさま?」
「っ!かわいい!!!おいでなさいな」
抱っこされる。美女の抱っこも中々に良いです。良いにおいだし。
「女の子はやっぱり可愛いわ〜。私にはね、息子が2人いるのよ。息子も可愛いんだけど、女の子はまた別ねー」
「近々リアーナとお茶会に招待するわね。息子も紹介するわ」
おおぅ。王子様と接触か…お父様が王宮勤めで私も付いてきてる時点で仕方ないことではあったか。
「それでは我々は失礼いたします」
「ティアは帰るのか?」
「いや。騎士団で鬼ごっこをして帰るぞ」
「そのおにごっことやらは何なんだ?」
「騎士団でやるのか?それは気になるな。騎士団に寄ろうと思っていたから、私も行こう」
「それなら私も見に行くか」
陛下暇なの?
「それなら私も行くわ。お兄様もいるし」
はっ!!誰かに似てると思ったらセディさんだ!そっくり!ちょっと色が違うぐらい。
と、大所帯で騎士団へ向かうことになったのであった。




