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光のベールに包まれて  作者: 瀬廣 真
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4.この世界

宰相様達が挨拶に来てから2日後まだ心にしこりが残りながらも

怒りのエネルギーはずっと続けられるものではなく少しづつ落ち着いた頃…


詳しい説明を聞く事になり今回は第2王子様、副団長様の2人が来た。


この世界の中の大きな大陸の1つ、その大陸の半分以上を保有するヨハンネル王国。続いて北西側に最近魔術の研究で急成長するネロール国。北に魔道具など技術に強いパラム、東に港町ルンブルグ

パラムとルンブルグに挟まれる様に小国のミルカンドがある。


大陸の中央、国と国の国境付近に国をまたいで大きな深い森と

ヨハンネル王国西側にも同じ様な深い森がある。

『瘴気の森』と呼ばれているらしい。


この世界には瘴気というものが存在し

瘴気とは生きとし生けるもの全ての悪い物が集まり発生すると考えられ…その瘴気が集まり膨れたものが瘴気の渦となる。


渦の大きさは様々で王都近郊の森にも多少あるが『瘴気の森』はその渦の大きさや量、魔物の強さも量も別格らしい。


この瘴気そのものを浄化する力を持つのが、『異界の乙女』と言われている。古い文献の中で一番新しい召喚で、250年前と書かれており…その時も巨大に膨れた渦を浄化し、人々の傷や瘴気に侵された身体を浄化したと記録には残っているようだ。


「あの…私、今の現状では何も力を感じませんし…もし、その浄化の力が現れなかったとしたら…どうするのですか?」


色々と話しを聞いてふと疑問を口にした


「『異界の乙女』としてのあなたの今後を保障するのは勿論の事ですが、もし力が現れなくても姫様の生活は国が責任をもちます。」


第2王子様は、しっかり私の目を見て答えてくれた。


「しかしながら、焦る事はありません。今は、浄化の力の事は考えずに、まずはこの世界を…ヨハンネルを…人々を知って欲しいのです。私達のした事は姫様にとって許されるものではないでしょう。

国も、私自身もその業を背負います。ゆっくりで構いません、少しづつ知って見つめて欲しいのです」


真摯な言葉と誠実な姿勢を見つめ私は頷いた。


説明が落ち着いて、3人でお茶を飲みながら

私のお願いや希望を聞かれ、色々話をした。


「あの…お願いなのですが、その…姫様っていうのを辞めて頂きたいです」


恥ずかしくなり俯きながら伝えると


「そうですか…では、マーサと同じ様に『ミオ様』とお呼びしても?」


「いえいえ、様もいらないです。第2王子様に敬称付けて呼ばれる様な人間じゃないですから…」


「じゃあ、俺もミオって呼ぶからテオって呼べよな」


ずっと黙ってた副団長様がさらっと答える。


「分かりました、私もミオと呼ぶので貴方もジークと呼んで下さい」


「えっと…さすがにお二人を敬称なしって訳にはいかないです…」


他の貴族とかに、いきなり不敬とか言われても困る。


「しかし、今の貴方はこの国の王族と同等の位ですよ?

 だからジークでいいんですよ」


拒否権なさそうな感じで、にっこり微笑むジーク。


「分かりました、周りに人がいない時なら…

 ジーク、テオ、よろしくお願いします。」


帰る事が出来ないのなら、この世界での生活を考えなければ…

自分の気持ちに、どこかで折合いをつける為の

時間と努力が必要になるだろう。


紅茶に口をつけながら、窓の外に視線を流した。



お読み下さり、ありがとうございます!

感想・評価頂けたら励みになるので、よろしくお願いします。

場所は、最新部分の本文・後書きの下にあります。

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