アプテックス
「バカを言うな! 一度死んだらどうやって生き返るんだ!」
実はウンディーネは生を司るので生き返る事は可能。しかし、ドナルド夫妻はバスターにバスターがウンディーネとは告げていない。親子の絆が壊れるのを恐れたのもあるのだろう。
「あのー、シルフと契約してる者ならばどこへでも瞬間移動わできるでごわすよ?」
「そうだ! その手があった! 早速やろう!」
「それは無理だ。ある程度どういう所なのかわからないと、敵のど真ん中に特攻する事になる」
「そうか……。そうだ! ならまず天界に行こうよ! ランマン様なら知ってるよ絶対!」
「おお、そうか」
これには一同納得。
「では、いくでごわすよ?シルフ・プロトコル・ソーランブシ(瞬間移動)!」
「お魚咥えた野良犬、おぉかけぇてぇ、はだしで……」
シュン!
「わ、わ!」
歌を口ずさみながら釣りをしていた天神ランマンの前に、タッチアップ、バスター、イフリート、風丸、台風が現れた。思わずひっくり返り釣り竿は、はるか下界に落ちた。
「な、汝ら、何をしに天界へ足を踏み入れる」
「見ててわからないのですか?デビルメイが世界中で!」
「知っているとも」
「じゃあ、なぜ何もしないのです!」
「天使の役割はデビルメイ同様天国での監視、制圧にあり、地上での出来事に関わるべきではないのだ」
役割があるなら仕方ない。と、済ます事もできるが、ランマンは見落としている。デビルメイが人を殺せば天界へ死者がやってくる。つまり、ランマンにも関係あるのだ。
「お前! ランマン様じゃないな!?」
気付いたタッチアップが指摘する。他は気付いて無かったようだ。
「ふふふ、よくぞ見破った。我が名は【アプテックス】デビルメイ八王子にして天界へ行き来できる唯一の存在なり!」
「なんだって!」「くそっ!」
皆それぞれ悔しがる。
「ランマン様はどうした!」
「教えて欲しくば我を倒してみよ」
「風が教えてくれている。ランマン様は今、天界の別な場所にいる。そこまで移動するぞ!」
「ソーランブシ!」
「え!?」
アプテックスの前から皆が消えた。アプテックスの役割はイフリートを地上から引き離す事。早くしないとアプテックスはバカだ。
一方、囚われたルージュは結界の牢に入れられていた。裏切ったヤビに音を封じられ声は出せない。
「よくやったヤビ。お前をただのデビルメイから小隊長に格上げしてやる」
「キキー、ありがたき!」
「(ヤビ! 覚えてなさいよ~! 私をこんな目に合わせた罪はつけもの石より重いんだからね!)」
と、まぁ、こんな感じ。