4
短いです。内容を追加しました。すみません。
「『』」はアルヴィトです。
「たぶんそうだと思う。」
「ふーん。」
『馬鹿!どうするのよ!ワタシの存在がバレたら?あなたはどうするの?!どうなるの?!何でみんなこうなるの?!』
いつも冷静なワタシが珍しく焦っていた。私はそれに気を取られてしまっていた。だから気づかなかった。光希の目の色が変わっていることに。
「おい。そこのお嬢ちゃん。おい。おーい、聞いてるか?」
顔が変わっていることに。
「おい!聞いてんのかっつてんだよ!!」
全てが変わっていることに。
「こ、光希?」
「やっと返事した。因みに俺は光希じゃねえ。悪ぃな、光希はもういねえよ。俺はイェーガーだ。アイツ、のろまだからよォお嬢ちゃんが薄々アレだって気づいていたのに何もしねぇしよ!仕方ねぇから俺が出てきたじゃねえか。なぁ、お嬢ちゃん?お嬢ちゃんにもいるんだろ?別人格が。」
黒髪は金髪になり、黒目は翠目になり、細かった身体の線は屈強な男のものになっていた。イェーガーが左手の人差し指を上にあげた。
「処刑」
『逃げて夏希!』
ワタシの声と共に足が勝手に動いた。そして、私がいた所が文字通り無くなっていた。
「遅ェ。そんなもんか?まだ、夏希を保ってんのか?いつまで続くか、見届けといてやるよ愚者…いや、アルヴィト?」
『コイツ、なんで…?』
「なんで知っているか?それはなぁアルヴィト、お前が夏希を捨てれば教えてやる。」
「『夏希を捨てる?そんな事するわけないでしょ。』」
「そうか、なら、こうするしかねぇよなァ!
処刑」
ワタシの意志によって私がズレた途端に今いた場所が消えた。
「何コレ…。」
「お前、教えてないのか?そんなに信じられねぇのか?そうか、お嬢ちゃん、お嬢ちゃんの中の別人格さんはお嬢ちゃんを信じられねぇそうだ。だから何も教えねぇらしいぞ?結局お嬢ちゃんを知っているのはソイツのせいで誰1人としていねぇんだよ。それでいてソイツもお嬢ちゃんのことを知らねえ。信じてねえ。ほら、憎め。愚者を憎め。それでお嬢ちゃんの中から愚者を追い出せ。」
「え。」
『聞かないで!』
「ワタシ…ううん、アルヴィト?」
『…なに?』
「アルヴィトは私のこと信じてないの?ああ、イェーガーに言われたからじゃなくて。」
『信じてる、だけど、怖かった。夏希はワタシを憎むだけでワタシを追い出すことが出来る。色々話すことでワタシを捨てるのかもしれないと思うと…。』
「そっか。でもさ、アルヴィトがいることが私のなかでは普通なんだよね。憎いと思ったことはないし、これからもないよ。私はアルヴィトを信じてる。
だからさ、イェーガー、憎むとか追い出すとか、アルヴィトが私のことを知らないとか、私が1人とか!勝手に決めつけないでくれる?私は1人じゃない!おばあちゃんも、お爺さんも、アルヴィトも、光希も!みんないる!さっきだって、アルヴィトは私を捨てないって言ってくれた。だったら!私もアルヴィトを捨てない。それに、光希がどこまで知っているのか分からないけど、気づいてるのに殺さなかったのは優しさだと思う。だからこそ、勝手に決めつけられたくない。アンタの好きにされたくない!」
喋り終えたとき、私の息はあがっていた。
「お前なんかに何ができる。何が分かる?」
イェーガーはあの技を繰り出そうとしていた。
『夏希、ごめん。』
そして、私の意識が奥に引っ込んだ。
お読み頂きありがとうございました。