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『レイラ・フェリウェムは魔女なのか?』

『ええと、その魔力は結構不吉で、ちょっと怖いですわね』

『フェリウェムさん、先生に言わなかったのはなぜ?もし魔女の力が暴走したら』


 邪教徒たちを撃退した後、みんなが恐れるように私を見て、お祝いも慎重になった。


「レイラ!何をボーっとしてるの!」

「あ、ごめん、ルーナ、どうした?」

「もう着いたよ、さあ、降りな」


 私たちは元々あのバカたちを閉じ込めていた小屋で待ち合わせすることにした。

 すぐに小屋に着くと、Aさんが笑顔で私たちに挨拶するが、すぐに怒ったルーナに地面に押さえつけられる。


「痛いよ!なんで……」


 Aさんは痛がりながらルーナに手を離してくれと頼んだが、ルーナは聞く耳を持たずかえって力を強めてきた。


「あのバカたちはどうやってお前たちの手から逃げたんだ?今なら本当のことを言えば許してあげる」

「ええ⁉何を言っているのかわからないですよ、レイバウェスさん……それにめちゃ痛いです……」

「仕方ないわね、お前の腕を一本折ってからこの小屋に埋めてあげるね。たとえ誰かがお前の死体を見つけても、腐敗して無能な情報部や王都の警察は犯人を見つけられないかも、そうでしょう?」

「あはは……レイバウェスさん、冗談がお好きですね……あはは」


 そのときイリヤが召喚されてきて、小さくて可愛くて目がキラキラしている。ハルカと同じように意識があるね。


「イリヤ、殺せ!」

「はい、ご主人様」


 イリヤの手が剣に変わってAさんに振り下ろそうとするとき。 「待って、待って!私は悪かった!本当にごめんなさいでした……」


 Aさんは涙を流し始めて、私たちに謝罪している。それでルーナは手を離してくれた。

 彼女は肩をさすりながらゆっくり立ち上がったが、私たちの目を見ることができず避け続ける。

 Aさんが唯一見ることができたのは私の隣にいるカリーナだけだ。

 彼女に助けてくれという目で訴えていた。


「話しなさい、Aさん。今話せばまだ許してあげるかもしれないわ。王女として名誉を持って保証する」

「実は情報部の上層部が私にあの二人を逃がすように命じたんです……本当ですよ、王女殿下!私を信じてください!」


 Aさんは今度はすぐに跪いて謝罪して、カリーナの前まで膝で進んできて、泣きながら私たちの許しを乞う。


「では、情報部のどの上層部があの邪教徒たちを逃がすように言ったの?早く言いなさい!」

「ええと、それは言えないんですが……」


 ルーナはAさんを蹴り飛ばして、彼女の服の襟を掴んで、容赦なく詰め寄った。


「こんなときまであの寄生虫たちを庇おうとするのか?早く言え!」

「言ったら殺されるんですよ、だから言えないんです!私はただの小さな情報部の公務員ですし、どうでもいい端役で、上の命令に逆らえるはずがないんですよ。下っ端の苦しみを理解してください。本意ではなかったんです……」

「ただ責任を逃れようとしてるだけじゃんない!」


 カリーナはしゃがんで、ルーナに一旦手を止めて自分に聞かせるように合図する。


「言ったわよね、本当のことを言えば、私は君の命と安全を保証するっていったよね」


 Aさんはカリーナを見て、長い間考えた後にようやく口を開いた。


「実は情報部の副部長が直接命令したんです……」

「Aさん、本当?嘘をついていたら……」

「本当です!副部長からもらった書類もありますのよ、ご覧ください、ここにあります!」


 Aさんは本当に胸のポケットから小さな書類を取り出してカリーナに渡した。上には機密扱いのスタンプが押されていた。

 カリーナはそれを受け取って、彼女は私たちに頷いて合図する。

 私たちもやっと何が起こっているのか分かった。情報部副部長は邪教と裏取引をしていて、私たちの背景を調べたり、あのバカたちを逃がしたりしたのだ。

 Aさんはただの駒に過ぎないだけ、でもそうだとしても私たちは彼女を許すつもりはない。


「情報部副部長以外にも他に関係者がいるでしょう?全部言えば、伯爵令嬢としてあんたを助けてあげる」

「わかりました!全部言います!実は副部長は王宮の仲介人から依頼されて、レオンス・フォルタンという男を早く逃がすように言われたんです」

「その仲介人は誰?名前は何?知ってる?」

「ええと、それは分からないんですよ、王宮の仲介人は情報部の上層部だけが知っているそうで、王室と関係がある人だと聞きましたけど」

「「もしかしてアゴスト公爵?」」


 やっぱりルーナと私は同じことを考えた!邪教とクーデターに関わっていて、王室のメンバーと関係がある人なら彼しかいないよね。


「そう言えば情報部で公爵様と副部長が話しているのを見たことがあります……」


 そうなるとフランドたちが公爵を説得できるかどうかにかかっている。無事に成功するといいけど。


「情報部の部長は?彼も加担しているの?」

「ええと、それは知らないんです。本当です!嘘じゃないです!」


 イリヤは刀をしまった後、ルーナに呼び戻された。そしてカリーナが立ち上がって厳しくAさんを見つめる。


「私は君の命を保証するけど、君の裁きを受けないことを約束してないよ。事件が終わった後に君の罪をきちんと清算する。Aさん、君はもう逮捕された」

「カリーナ様……そんな、やっと王都の学校に入れて……政府の公務員になって親孝行できると思ったのに、こんなことになって……わああああ!」


 Aさんは地面で伏せて泣き叫んだ……

 しばらく王宮騎士団の人が彼女を連れ去るまで泣き止まった。結局は自分の身を守るために従っただけなのに、自分を傷つけることになった。これが運命のいたずらなのかもしれない。

 そう言えば王宮騎士団は今私たちが信頼できる唯一の組織。だって王様の近衛軍なんだもの。腐敗した情報部や警察なんて頼りにならないから。

 カリーナが私たちの味方で良かったな。そうでなければ王宮騎士団とも連絡が取れなかった。

 外に出るとルーナと私は空を見上げてため息をついた。


「カリーナ、Aさんは最終的にどうなるの?」

「わからない、今は王宮の寄生虫たちを全部掃除するまで待つしかないよ。やっぱり彼女の罪は法律で裁くのが一番ふさわしいでしょう」

「そうね、本当に愚かだったね、Aさん……」

「本当に残念だね、本来ならこんなことにならなかったはずなのに」


 ルーナはずっと黙って空を見ていて、その後、私たちに聞いた。


「じゃあ、次は情報部副部長を捕まえに行くの?」

「あはは、君の気持ちは分かるけど、まだおじい様とちゃんと話さないといけないのよ、これだけで、王宮の騎士団に彼を捕まえさせることができる」

「そうか?捕まえたら思いっきり殴ってやろうぜ」

「ルーナ、殴るのなら私も入れてよね?」

「そうだよね、伯爵令嬢様」


 またからかってくるわね、でも私は全然嫌じゃないけど。

 カリーナはその時私の肩を叩いて、こっそり私に耳打ちする。


「レイラ、あとで王宮に来てちょうだい。君に頼みたい大事なことがあるの」


 ああ、おじい様にこのことを話す方法についてだろうか?でもなぜ私だけなの?


「何のこと?ルーナも一緒に行ってもいいでしょ?」

「ああ、実は不思議な魔法箱を見つけたの。複雑な魔法の鍵がかかっていて、君に開けてもらいたいの、だって、以前からこういう魔法機械とかが得意じゃないの?」

「うん、わかった」


 彼女の表情はとても複雑で、少し悲しそうだった。気のせいか?

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