45雑魚たちのもがき
その情報員は今、私たちと一緒にお兄ちゃんが一時的に借りた小屋にいる。情報部の人が来て、この奴らを連れて行ってくれるのを待っている。
ルーナはあの時のハンターを通じて、ギルドのバーでその情報員を捕まえた。
小屋に入ると、情報員は椅子に縛られていて、ルーナが尋問していた。
「今から正直に言え。お前は何者で、邪教に何をしているんだ?早く言え!」
銀白の針先を見て、彼はびびっていて、いすが震えているのが見えるくらいだ。
「言うから!実は俺はギルドの紹介人だ。ギルドに情報を提供したり、冒険者にギルドの余った依頼や紹介を配ったりするのが仕事だ」
「邪教に情報を流して、お前はそうやって邪教に仕えているのか?」
「まあ、そうだけど、金がもらえるんだからな……」
「お前は邪教の中で何の役割だ?ただの情報員か?」
「そうそう、ただ情報を共有してるだけだ。俺はあいつらのくだらない宗教なんか信じてないし、魔王なんてもすきじゃねえんだ。ちょっと待って!これは本当だぞ!嘘じゃない、嘘じゃないんだ!」
彼がそんなに怯えているのを見て、ルーナは針先をしまった。彼を見逃すことにしたようだ。
「ふぅ、たかが金のために……本当に救いようのないバカだな」
私とフェリクスが歩いてきたのを見て、彼女は尋問をやめた。
「お前たちも順調だみたいね。ダンジョンのバカ二人を捕まえたんだから」
「予想よりもスムーズだったよ。ただフランドたちはまだ帰ってこないけど」
「きっと喧嘩でもしてるんじゃない?待とうよ」
部屋には牢房もあって、気絶した二人バカを放り込んだ。しかしすぐに二人は目を覚ましたようだ。
「ん?ここは?おい!レオンス、俺の上からどけよ!早くどけろ!」
「ん?わあ!俺はどうしたんだ?くそ、頭が痛いし、全身筋肉がしびれてる……」
その後二人は周りの環境を見回し、私たちを見たときはさらに驚いた。
「まさか今日はお前らにやられるとはな。でもお前らも調子に乗るなよ。俺たち……わあ!」
雷魔法でフォルタンを感電させて、今の状況をわからせる。
「他人に失礼なことを言うと謝らなきゃダメでしょう。ねえ?」
「わけねえだろ!わ!!いてぇな!クソ、ご、ごめんなさい……」
「よしよし、それで正解。他人には優しくしなきゃね」
「……」
フォルタンはもう何も言わなかった。ただ無力に床に倒れて、じっとしている。
「レイラ、お前の調教はかなりいいな」
「それは褒め言葉じゃないよね……」
フェリクスは牢屋の中のサストルに水を差し出そうとしたけど、相手は全く感謝の気持ちを見せなかった。二人の間に何があったのかは分からないが。
「フェリクス兄ちゃん、彼と知り合いなの?」
「いや、実は全然知らないんだ」
「じゃあ、あんたはフェリクスが嫌いな理由を教えてくれるかな?」
相手は黙っていることにした。それならば、 左手を上げて、二本の指先の間に青い電弧が発生させて、彼に警告する。
「ああ、もっと電撃の魔力を強くしなきゃだめかな」
「レイラちゃん、待って!」
「もういいって。俺もお前と同じスカエリヤ人で、同じ大劇場の子供だったし、しかもお前より二年先輩だったんだぞ!」
「え⁉本当なの?ごめん、本当に知らなかった」
「ふん!そりゃ当然だ。だってお前はその頃もう有名人だったもんな。天才少年って呼ばれて、俺なんて雑用ばかりしてる普通の人間で、目立たない子供だったんだな。どうせ俺なんか知らないだろ。どんなに頑張っても誰も褒めてくれないし、どんなに演技しても誰も見てくれないし、先輩なのにどうでもいい役しかやらせてもらえない。でもお前は違う!たくさんの舞台に立てるし、才能も家柄もあるし!俺には何があるかよ!」
「……」
「まあいいや。一つだけ分かってることがある。雑用ばかりしてても夢は叶わないってことだ。仕方なく大劇場を辞めて、一人で夢を叶えようとしたけど、三年経っても……」
「誰も相手にしてくれなかったんだろ?だから邪教に入ったんだよね?」
「邪教じゃねえって!あいつらだけが俺の価値を分かってくれるんだ。あそこにしか俺の存在意義がないんだ。お前らに何が分かるんだ!」
その時彼の後ろから拍手が聞こえた。フォルタンがサストルの隣に座る。
「お前らみたいな奴らには無駄者の気持ちが分からないだろう。そんなに得意げにしてるなよ」
「「……」」
今回はフォルタンの言葉に反論できない。フェリクスも黙ってしまう。
「じゃあ、あんたは?」
「ふん!言いたくねえぞ」
「そうだね、だって雑魚さんだもんね」
「てめえ!小娘さんよ。出てきたら絶対にお前をぶっ飛ばすぞ!」
「はいはい」
ルーナが私のお尻を蹴ってきた。目で私に、もう尋問は終わりだと伝えた。
「お前たちの情報員は全部喋ったみたいね。ダンジョンに行った理由も含めて。雑魚さん~」
「くそ……」
その時情報部のAさんが息を切らしてやってきて、一緒に警察の人も来ていた。
「はあ、もう捕まえたんですか?レオンス・フォルタンという人もいますか?」
「そうだよ、ここにいるよ。どうしたの?Aさん?」
Aさんは彼の存在を確認した後、完全に無視した。
「ああ、別に何でもないよ、フェリウェム様。彼はただの雑魚ですから。知り合いと同じ名前だけですよ」
「そうなんだ」
その後は予定通り、この連中を警察とAさんに引き渡した。これで今回の任務も無事に終わった。
やっぱりこの奴らの裁判は公平公正な法律に任せるべきだな。
ただ二人がまだ帰ってこないのが気になる……
Aさんはため息をついて、重い顔をした。
「悪い知らせがもう一つありますので……捜索任務に行った二人は今病院にいます。でも大丈夫ですよ」
「「「ええ⁉」」」




