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43情報部からの依頼

 自分の血がついたライブチケットを持って、チェックしているスタッフに渡した。

 彼は信じられない顔で私のチケットを見て、私も恥ずかしくなった。

 仕方なく苦笑いで返事をする。


「はは、あまりにも興奮してしまって……」

「ああ、大丈夫だよ、入っていいよ」


 会場に入ると、ここには私たちのような若者がたくさんいることに気づいた。それにバンドもたくさん来ていて、演奏する準備をしていた。

 ここは普通のレイアウトで、怪しいところはない。

 その時、現場の雰囲気もいいし、ライトがめちゃ華やかだ。まるでライブハウスだね。

 フェリクスのバンドもここにいるけど、演奏する予定はなくて、スタッフルームでチャンスを待っている。

 後ろにいるイヴィリヤは飲み物を用意して、私の隣に立っていた。


「レイバウェスさん、もう少ししたら一緒に行きましょう」

「ああ、手伝おうか」

「大丈夫ですよ、レイバウェスさんはまだ退院して間もないんですから」

「クリリスみたいにレイラって呼んでくれればいいのに。私たちはもう友達だよね」

「ふふ、そうですね。レイラ」

「じゃあ、アンナ。お菓子を買ってくるね」

「うん、よろしくね」


 お菓子を売っているところに行くと、オエリちゃんと合流する。

 今回の任務はミッドナイトゾンビの内部情報を探ることだったから、邪教徒たちに気づかれないようにきちんと着飾ってきた。


「お嬢様、女装させる必要がありましたか?」


 オエリちゃんに小声で言った。


「オエリちゃん、これは任務のためだよ!」

「お嬢様、本当にそう思っていますよね」


 周りの男性たちはオエリちゃんを見て、美しい容姿に惹かれていた。それなら私の作戦目的も達成された。

 それはこの姿をしっかりと楽しむことだ!こんな彼を見られるなら、アンナと一緒に服を選んだ甲斐があったよ。

 アンナも私たちのところに来て、めちゃ興奮している。


「わあ!この前選んだ服すごく似合ってますね、エザルドさん」

「ええ、ありがとうございます、イヴィリヤさん……」

「おーい!三人とも来てよ!」


 商人の娘クリリス・バルエントが私たちを呼んでいた。ついにライブの内部に入る時が来た。

 中はもう満員で、人混みの向こうにミッドナイトゾンビのメンバーが見える。

 なんでいうか、ちょっとおかしいよね。色々な色が混ざってとても目立っていた。これがヴィジュアル系なのか?懐かしい気がした。


「「「バラ仮面!!」」」


 男女のファンたちは熱狂的にペンライトを振って、ピンクと黄色が暗い会場を照らしている。

 まだ演奏まで時間があるのに、みんなのテンションはもうこんなに高いなぁ。


 -フェリウェム伯爵家の応接間-


『王宮での暗殺事件についてもう少し聞きたいことがあります。フェリウェムさん。あ!私はAさんと呼んでくださいね』

『Aさん、王宮での暗殺事件の経緯についてもう話したよね。彼らはフォスタンイーンで最も優秀な生徒だぞ。実力で邪教徒の襲撃を撃退したって言ったよ』

『何か隠していることはありませんか?現在の調査によると、現場には催眠ガスの残留物がありました。それは皮膚にも浸透する催眠ガスで、短時間でめまいや意識喪失を引き起こします。しかも国外の植物から作られた珍しい催眠ガスで、我が国にはそのような植物はありません。あの状況であなたたちは動けたんですか?戦闘なんて言うまでもありません』


 フランドは足を組んで情報官を見つめる。彼女も真剣な顔でフランドを見ている。

 一方、当事者のルーナは全然緊張していない。

 お兄ちゃんは私にこのことを話してくれた。今はルーナの本当の身分を知らない人も多い。

 聖女末裔という身分はかなりすごい血筋だから、悪人に利用される可能性も高いし。

 すぐに彼女はまたみんなに向かって話し始める。


『今回私が来たのは、私たち情報部がフォスタンイーンで実力のある生徒と接触したいと思ったからです。今は特別な時期ですから、軍は多くの人員を国境に派遣して敵国の侵入行動に対抗していますので、私たちは人手が足りません』


 そう言って、Aさんはメモ用の本を閉じて、水性ペンをしまった。きちんとポケットに入れた。彼女は無力そうにため息をつく。


『私たちは疑わしい邪教の拠点を調査するチームを結成しようと思っています。できれば制圧もしたいです。でもさっきも言ったように、私たちは人手が足りません。だから教師や実力のある生徒を先遣隊としてスカウトしたいと思っています。今はレベルの高い冒険者が国家に召集されてしまっていますから。そうでなければ、生徒や教師を召集するなんてしたくありません』

『今の状況は深刻なので、情報部に提案して、皆さんに来てもらった』

『そうです。今回はカリーナ様に感謝しなければなりません。皆さんを集めてくださったのですから』

『王女として当然のこと』


 カリーナが皆さんを私の家に集めたのは、情報部の手助けをするためだったんだ。すごいな。

 冒険者は時々国家に召集されて軍隊に参加したり、国家レベルの任務を受けたりする。

 ギルドは依頼でお金を稼ぐ場所であり、国家の人材の貯蔵庫でもある。

 また、緊急事態の時には若くて実力のある生徒や魔法学校の教師も召集されることがある。

 その後彼女は立ち上がって、バッグから書類を取り出してテーブルに広げた。それは地図みたいなもの。


『これから話す内容は国家最高機密ですよ。勝手に漏らさないでください。これが邪教の仮拠点と疑われる場所です。これは私たち情報部が推測した最も可能性の高い場所です。よく見てください!』


 Aさんは赤いペンを取って、地図に最初の赤い丸を描いて、そしてまた赤い丸を描く。


『あ!すみません、間違えました。本当に申し訳ありません、この赤い丸は違います、覚え間違えました』


 今の地図には少なくとも十数個の赤い丸があって、乱雑で整理されていない。

 やっぱり情報部は解散した方がいいんじゃないかな、できれば今すぐ解散した方がいい。

 でもこんな状況に耐えられなくて、目の前の情報官に聞いてしまった。


『Aさん……あなたが描いた赤い丸はちょっと多すぎませんか?とても乱雑ですよ』

『大丈夫ですよ!フェリウェムさん。私たち情報部はどうせなら間違えないですよ、これは部長が推理した最も可能性の高い場所や下水道の隠し入口です。これくらい私たち情報部は自信がありますよ』


 自信がある……確信じゃなくて? そうなことを言って、彼女は筋肉を見せるポーズをする。

 どうやら本当に自信があるみたいだよね。こんな彼女を見て、私も何も言えなくなった。


『どうして全部下水道に関係しているんですか?』

『ああ!フェリウェムさん。それはですね、催眠ガスは下水道から王宮の下水道に運ばれたと疑っているんです。だから可能性のあるすべての怪しい下水道を徹底的に調べたいんです』

『ええ、そうなんですか』

『ですから今回の依頼は二つあります。一つ目は邪教の情報員を捕まえて、彼らの情報網を打撃することです。二つ目はさっきマークした赤い丸の場所に行って、その場所や下の下水道に異常がないか調べることです。そして進展があればすぐに私たち情報部の密偵に連絡することです。簡単でしょう?』

『『『簡単じゃねえよ!!』』』

『あはは……そう言われてみればそうかもしれませんね』


 その時強烈なライトが私の思考を遮った。舞台上のライトが突然点灯したことに気づいて、バンドのメンバーももう舞台に立っていた。


「おおおおお!みんなこんばんは!」

「「「やああああ!」」」


 人声が沸き上がって、みんなが叫んでいる。

 でもこの声はダンジョンで聞いたことがある。彼がマカーリオ ・アンブロシオ ・サストルか。

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