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 太陽はまだ大地を焼きつけている。ここは暑くて乾燥しており、遠くには果てしなく乾燥した草原が広がる。気温が高すぎるため、遠くの風景が歪んで見える。

 墓地とは違う風景で、建物とか全く見えない。

 ザーラは竜馬を引っ張って一番先に進んで、ルーナは最後に歩く。しかし、彼女はすごく疲れており、レイラは時々彼女を振り返る。

「もう歩けない、喉も渇いた」

「ルーナ、背負ってあげようか?」

「貴族の令嬢は結構です…」

 ザーラはため息をつき、竜馬の荷物を取って水筒をルーナに渡す。

「これ飲む?」

「わぁー!水だ!」

 ルーナが直接水筒を取ろうとすると、レイラがそれを止めた。彼女は水筒を取って中の匂いを嗅ぎ、少し水を手に垂らした。

「待って、レイラ!何やってるの!水が無駄にしてたじゃん」

「毒がないか確認してるだけだ、問題ないみたいだから、飲んでいいよ」

「お前さ…ひどすぎるんだよ」

「色んなことがあったからもっと慎重になっただけだ」

 ザーラまで笑ってしまった。

「北方のやつは常に互いに排斥し合い,暗闘してるが、こんなに若い貴族のお嬢様までこんなに神経質になるとは…」

「それは慎重というものだ」

「あたしも渇いたな、水筒返してくれ」

 ルーナは水筒を振ってみせてザーラに中身がないことを示した…

 ザーラとレイラは驚いて彼女を見て、長い間黙っていた。

「「何やってるのよ!」」

「ああ…ごめん、本当に渇いたので…あはは」

「何があはは、ここで水が不足したら死んじゃうんだぞ!」

「レイラ、大げさだな、水魔法で満ちわたればいいじゃん」

 レイラはそれを聞いてすぐにルーナの両肩を激しく揺さぶる。

「水筒に水を満たしてもそれは私の魔力だぞ!飲んでも渇きは治らないし、それが海で海水を飲むようなもんだ、わかるか?」

「あれ⁉そうなの?初めて聞いたけど」

「あんたが特殊な方法でフォスタンイーンに入ったことをすがり忘れてしまった…」

 被害者のザーラが一言も言わないので、その二人は好奇心に駆られて彼女を見るが、彼女は消えた。

 じっくり見ると、彼女は木々の近くにしゃがんで、何か真剣に探している。

 その時レイラは慎重に近寄って尋ねる。

「あの…ザーラさん?何やってるんですか…うん?わぁ!」

 レイラは驚いて飛び上がり、ザーラを避けた。

「これを知っているか?」

 ザーラが持っているのは黒い長方形の変なもので、少し粘っこく、中にいくつかの雑草が入っているし…

「それって、竜馬のうんこじゃない…」

「そうだよ、まさに竜馬の」

「そんなもの持って何する気…めちゃ汚い…」

 自家の竜馬が庭でよく排便することから、レイラはすっかり慣れていた。

「湿っているでしょう?こんなに乾燥した地域でうんこが湿っているということは」

「竜馬はすぐ近くに!それと水源!」

「うん、ちょうど近くに竜馬の足跡がある気がする」

 ザーラは黒いものを捨てて、再び竜馬の足跡を探し始める。すぐにザーラは細かな砂と乾いた草の間にかくれている馬の蹄跡を発見した。

 三人は皆しゃがんで足跡をじっと見つめているが、レイラだけはザーラから遠ざかる。

「雄の竜馬がいて、雌の竜馬もいるのか。予想外の収穫だね」

 ルーナは彼女がこれほど多くのことを知っていたのに驚く。

「えぇ~お前すごいじゃん」

「あたしたち遊牧民にとっては常識だけど…それに、もっと注意した方がいい」

「え?どうして?」

「ここには魔角犀も活動しているんだ、おそらく水を求めてるんだろう。奴らは群れない動物だが、それでもかなり危険なやつだ」

 三人は竜馬の足跡を辿って最終的に小さなオアシスに着いたが、助かったと思っていたのに水はない!

 ザーラは枯れ枝を取って地面を突いていたと、この辺りの砂は乾燥していないことがわかった。彼女は湿った砂を探す始める。

「水を見つけたかも」

 ルーナとレイラは顔を見合わせて。その時、ルーナが彼女に尋ねる。

「ここには何もないんだけど…」

「下を掘れば水を見つけることができる、あたしを信じろ」

 ザーラが手で柔らかい砂を掘り始めてきた。でもレイラは効率の悪さに我慢できず彼女を押しのけ、すぐに土魔法を使って砂を凝集させてそれを一旁に投げた。

 砂の下から確かに水が滲み出てはいるが、あまりにも汚かったので、レイラの魔力で濾過された。

 精密な魔力操作で彼女は汗びっしょりになってしまった…

「おお、さすが北方の魔導士ね、だからうちの妹は前から北方の魔法学校に行きたがってた」

「ふうふう~よく見ろよ、これが北方の魔導士の実力だ!そうだろレイラ」

「はあ…はあ…ルーナ、あんた何もしてないだろ…」

 その時、遠くで二頭の青い竜馬が彼女たち三人を好奇心に駆られて見っているのが見える。

 ―オランスド帝国に戻る―

 アリシアの簡単な葬儀を終えた後、魔王教の臨時本部も片づけた。

 しかし、そこはすでにからっぽで、ぶどうを収穫する機械といくつかの散らばった部品、そして一つの転送門しか残っていない。

 残りの魔王教徒たちも一網打尽にされたが、やつらはただの一般人。仕事に応募した人もいれば、低位の信者もいる。魔王教の高層やその他のことはほとんど知らない。

 ジャクソンは外で彼らを尋問し続けているが、ディランとオエリはここで有用なものを持ち出す役目を任されている。

 フランドは倉庫でみんなと会議をするつもりだ。彼は地図を開き、机の上に平らに広げる。

「みんな、こっちに来てくれ」

 みんなが集まって地図を見る。

「今のオランスド帝国領内は安全とは言えない。なにしろ七号の奴が逃げ出したから、彼女は転送門の使い方をわかる…すぐにここはかなり危険になるだろうね」

「でもオランスド帝国領内には安全な場所がほとんどないんじゃない?カリーナ・レシヤ・アゴストの手先ばかりで、魔王教の勢力も大きい」

「そうだ、ジャクソン。とりあえず安全な場所があるぞ、あそこなら試してみる価値がある」

「まさかアゴスト公国か…」

「うん、あまり戻りたくないけど…だっておばさんが嫌いなんだもんね」

「じゃあ、そこに行こう。アゴスト公国の軍隊はレシヤが指揮してるのではなく、エリザベス公爵」

 フェリクスは何かに思い当たったように手を挙げる。

「フォスタンイーンの皆さんや他の学校の人たちも俺たちを助けてくれましたし、みんなも指名手配されてるんだから、見捨てるわけにはいかないよね」

「うん、フェリクスの言う通りだ、人手を増やすのは確かに名案だ。みんなをアゴスト公国に移動させれば、魔王教の人々に対抗する拠点になるし、お互いの人脈を通じて聖剣騎士団を見つけることもできるかもしれないし。しかし… それでも危険だ。誰が魔王教の信者でないかわからない」

 フランドはオエリを見て何も言わなかったが、オエリはすぐに理解した。

「僕、勇者だから…?」

「そうだ、お前は勇者のことを秘密にしなければならない。剣の勇者の物語はみんながよく知ってるはずだ。勇者は魔王と戦う剣だから、もしも信じていた仲間に裏切られて剣の勇者と同じように殺されたら、誰も魔王と戦うことができなくなる。まあ、ルーナもいるけど…でもどうなっても、俺たちはお前を守るために命を懸けるつもりだよ」

「うん…」

 この時、ディランはフランドを見る。

「ルーナについて言えば、妹のレイラ…彼女たちは今どうしているか、何のことが起きたかどうかわからない」

「「「……」」」

「残念ながら、今できることは勇者の安全を保証し、適切な足がかりを探すことだけだ。その後で、聖剣騎士団を見つける方法や戦力を集めるを考えるしかないな。まあ、あの二人はきっと大丈夫だ」

「女神様…」

 ―草原に戻って―

「わぁ!この竜馬っていう奴、速いね!イェーッ!」

 ルーナはすでに雌の竜馬に乗り、草原の風を感じていた。

「ルーナのやつ、同じ島国の住民なのに…野生の竜馬をこんなに早く飼い慣らしたなんて…」

「あいつは才能があるわね。ところで、二人とも島民だったの?へぇー~そうなんだ」

「へえ、そうだよ、ほぼ…私たちは元々大草原や遊牧民とかほとんどみたことがない民族」

「ん?えっ⁉そうなの?北には遊牧民がいるはずだけど…あたし、間違ってた?」

 レイラは魔法を使って雄の竜馬を捕まえたが、乗ることができない。だって、雄の竜馬は速度が雌より速いが、気性がもっと荒い。

 竜馬は再びレイラを背中に乗せようとする試みを振り払う!その結果、レイラは顔中が砂で覆われてしまった。

「なんで毎回こうなるのよ…」

 ザーラは馬から降りて、落ち込んでるレイラを慰めてきた。

「大丈夫だよ、子供の頃はこんな感じだったよ…竜馬はとても敏感で気難しい生き物なので、飼い慣らすのが難しいのが普通だ。遊牧民として小さい頃から様々な動物と一緒に暮らしているから、動物も人も同じで、真剣に接することで、お互いの心により速く近づくことができるよ。さあ、立ち上がって試してみましょう。今度はあたしが竜馬をなだめる方法を教えてあげる」

「……」

「ん?」

 レイラは我慢できなくなったのか、雷魔法で傲慢な雄の竜馬を電撃し、拷問のように痛めつける!

「服従しろ!伏せろ!」

 一度電撃を受けた雄の竜馬は最終的に完全に屈服し、レイラの乗るがままに座らせた。レイラはスマートに乗り、ザーラに向かって格好良く振り返った。

「さあ、ザーラ。行こう」

「…うん…前言は忘れよう」

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