救出作戦7
ロイスは素早く部屋に入り、すぐにドアを閉めた。そして、窓から外を確認して、誰も追跡していないことを確かめる。
彼の性格はいつもそう、非常に慎重で用心深い。
『オリビィア、焼け焦げた死体を誰かが見つけてしまった…不注意過ぎた。こんなことは絶対に誰にも見つからないようにしなくちゃいけないんだ』
『ごめんなさい、ロイス。私、埋めれば大丈夫だと思って…でも、結果は…』
『大丈夫、まずはお前の実験器具を片付けろ。次はどこに行く?』
ロイスが荷物を整理していると、突然咳き込み、少し血を吐いた。顔の青筋が浮き出て、苦しそう。
『ロイス!』
ロイスは心配しないようにと手を振り、私を押しのけた。
『わかってるだろ、残された時間はもう多くないんだ…』
『うん…じゃあ、薬を取ってくるね』
-ギヌ魔王の迷宮の中心で-
意識を失ったレイラは、灰色の透明な液体に包まれ、頭だけが露出している。
今その二人は部長に会いに行く。
「部長、彼女を捕まえてきましたよ。あっ!5号も手伝ってくれましたよ」
3号の嬉しそうな顔と重傷を負ったレイラを見て、スタチュートは少し怒った。
5号は部長の様子の変化に気づいていたが、隣の3号は気にせずに相変わらず楽しそうな顔をしている。すると、耳を打つような平手打ちの音が響き、スタチュートは3号を強く平手打ちした。
「楽しいかい?バティスト。私の命令は、彼女を無事に捕まえてくることだったはずだ。じゃあ、お前は何をしてたんだ?」
バティストは突然真剣な表情になり、部長を睨んでいる。
「僕を打った…この意味のない魔女候補のために…僕たちはオイスム様の血を受けて魔王眷属になった魔族、しかも、年功では君よりずっと上だぞ」
「お前は昔からそうだった。だからオイスム様はお前を重用しなかったんだ。他人がやるなと言ったことをわざわざやり、やれと言われたことはやらない。いつもそんな無責任な態度で、見ているこっちがイライラするのよ」
バティストは大笑いし、部長を嘲笑するみたい。
「じゃあ君はどうだ。剣の勇者や仲間たちと共に戦っていたのに裏切ってしまい、賢者である君は生き延びるためにオイスム様に命乞いする犬のような姿、きっと本当におもしろいよね、現場で見られれば...」
続いて、もう一度平手打ちがバティストの顔に飛んできて、長い髪も乱れた。
「黙れ…さもないと…」
「…ふんっ!」
バティストは納得がいかない様子で、その場を去った。残された5号は部長の隣で気まずく立っていうる。スタチュートは去っていくバティストを見てため息をつく。
「ごめんね、5号。彼女を私の部屋に連れて行って、後で私が彼女の傷を治療するから。君は6号を手伝って、迷宮の通路を守ってくれませんか」
「あっ!はい、わかりました…」
レイラをスタチュートの部屋に運んだ後、5号は丁寧にその場を去った。スタチュートは優しくレイラの頭を撫でる。
「こんなに多くの子供たちの中で、君は最後の希望…」
-迷宮の出口-
たとえ門を操作する機械を使っても、門は開かない。なぜなら、その中の文字を三人は全く理解できないからだ。
仕方なく、三人は疲れ果てて地面に座り、ルーナの剣は少女の姿に戻って彼女の太ももの上に横たわった。
焦るフェリクスはディランを見つめる。
「彼女はどうしたんだ?」
「門が閉じた途端にロッキーは僕の体に戻ってきた。この門と結界は魔力を遮断するようで、中で何が起こっているのかはわからない」
「レイラちゃんがここにいれば、さっきの機械を使って門を開けられたかもしれないね」
「そうだな、ベアベルもまだ生きてるかもしれない。だから、ここに座ってるわけにはいかない。レイラを探しに行こう」
二人は再び元気を取り戻し、ルーナも立ち上がった。三人は互いに目を見合わせた後、前に進み続ける。
前方の状況がわからないし、他の魔物がいるかもしれないので、非常に慎重。
通路の内部は明るく、下の古びた暗い迷宮とは対照的だ。
三人は階段を上がり、この場所が異常に巨大であることに気づいた。隣には実験室のような場所があり、そこには魔物が入ったガラス缶が至る所にあった。
ルーナはそれらの魔物が入ったガラス缶を撫でながら周囲を調べた。
「ここは一体何のための場所なんだ?魔物たちはなぜ下に閉じ込められているんだ?ディラン、どう思う?」
「もしかしたら、ここは魔物を作り出す場所なのかもしれない」
「でも、こんなに強力な魔物を作り出すことは不可能、地下の瘴気だけでは、魔竜のような怪物を作り出すことはできないはず…」
その時、フェリクスは手をこすり合わせ、体を上下に跳ねさせ始める。
「あの、ここが寒くないか?」
「言われてみれば、確かに寒いな…ルーナ、大丈夫か?」
「え⁉全然寒くないけど…」
突然、三人は足音を聞いてきて、それは革靴の音だった。
「ここがギヌ魔王様の最期の地だからだよ。そして、漆黒の木の根はギヌ魔王の遺骸が変化したもんなんだぞ」
「「「⁉」」」
イリヤはすぐに剣に変わり、ルーナの手に渡った。三人は非常に緊張している。彼らが直面しているのは、フォスタンイーン魔法学校に侵入した6号極寒凍結だのだ。
魔女候補である彼女は凍結魔力を持っており、非常に厄介!レイラが魔女の力に目覚めなければ、みんな死んでいたかもしれない。 ディランは剣を抜いてルーナの前に立った。
「フェリクス!ルーナを守れ!」
「いや、ディラン…実は俺ら二人を守るのはルーナだろ…」
しかし、ルーナは二人の肩を叩いた。
「逃げるんだ。今の私にはほとんど戦闘力がない…」
「「……」」
極寒凍結は突然大笑いし始めた。その時、中央の大広間には多くの不死騎士が現れ、三人を取り囲んだ。
「お前らは逃げられないよ」
そう言って極寒凍結は冷気を放ち、前方を凍らせた。迫り来る冷気に対して三人は飛んで逃げたが、ルーナは明らかに冷気を越えられない!
「ルーナ!」
「大丈夫、フェリクス」
冷気はルーナを包み込み、一瞬で彼女を凍らせた。
「「ルーナ⁉ 」」
最大の脅威を凍らせた後、極寒凍結は止まり、残りの二人は不死騎士に押し戻され、近づけなかった。
その後、極寒凍結はルーナのそばに歩いて行く。
「ここで死んでくれ、聖女の末裔よ。ん?おかしいなー」
凍らされていたが、氷の中のルーナは動けるようになり、脱出を試み始める。
「あり得ない!お前の魔力は明らかに少ないはずだ…」
最終的にルーナは氷の束縛を破り脱出したが、彼女も疲労困憊だはず。女神の印の力を使いたくても、肉体はもう耐えられないだろ。
「残念だね、本来なら楽に死ねたのに。さすが恨まれる女神たちに与えられた強靭な肉体だね。そういえば、7号を凍らせたことはないな。まあいい、死んでくれ」
ルーナは全く抵抗できず、その時、雷光が一閃し、極寒凍結を打った!しかし、極寒凍結は傷つかなかった。だって、氷の鎧は非常に頑丈だ。
「よう、ルーナ!大丈夫か?英雄が登場したんだぜ!まあ、その英雄は俺じゃないけどな」
フランドが空から降りてルーナの前に現れる。
「フランド!お前も来たのか?バカか!早く逃げろ!お前にはあいつに勝てない!ちょっと待て…お前、なんで全身臭いんだよ…」
「ちょっとちょっと、助けてくれた人にそんなこと言うか?ねえ、そうだろ?」
ジャクソンはディランとフェリクスを困らせていた二つの不死騎士を撃退して、そして迷宮の出口からゆっくりと二人の影が現れた。それはオエリとロランド。
ただ、ロランドが背負っていたのは息も絶え絶えの7号ベアベル。




