戦士の果て
二人の聖女は致命的なレーザーをかわし、焼け焦げた木の根や壊れた壁を驚いて見ている。
強大な魔竜に対してベアベルは汗をかく。
「神聖盾で強引に防いだら、もう焼き鳥になってたかもな」
「この怪物の弱点は目と頭!」
「貴様の目はまだ弱点が見えるのか⁉」
「ゲームの常識だろ!」
「何を言ってるんだよ?」
魔竜は次のレーザーを準備していた。ルーナとベアベルは別々の方向に飛んだでいく。そのせいで魔竜は一瞬誰を狙うかわからない。
二人は頷き合ってベアベルはタイミングを見計らって加速した。彼女は魔竜の目の前で揺れ動いて魔竜を誘う。案の定、魔竜は彼女にレーザーを放った。かわしたが、高温で彼女の魔力の翼の一部が焼けた。
ベアベルは枝に着地したとたん、魔竜の口からまた光が出たことに気づく。これは次の発射だ!
「やべぇ!避けられねぇ!」
そのときルーナはすでに魔竜の首の近くに来ていた。彼女の剣には魔力が集まり、眩い光を放う。一瞬で魔竜の首に大きな裂け目を切りつけた!
女神の浄化の光魔法を付与されたため、魔竜はとても苦しんでいる。その後、翼を扇いでルーナを吹き飛ばす。
「硬い!普通の魔物ならとっくに灰になっていたのに…」
しかし魔竜はすぐに再生を完成させた。尾で空中を飛んでいるルーナを打ち落として彼女は遠くに飛んで、木の根にぶつかった。
魔竜は彼女にレーザーを放とうとするが、間に合って駆けつけたベアベルが魔竜の後ろに回って頭を力いっぱい切っていく。
竜の鱗が硬すぎて頭を切り落とすことができなかった!魔竜は後ろを向いてベアベルにレーザーを放ってベアベルは剣士の直感を持っていて、すぐに下に飛んで避けた。
魔竜は巨大な体型にもかかわらず、巨大な竜の爪を軽々と振り回してベアベルに狂ったように攻撃する。
ベアベルは木の根を利用して魔竜とかくれんぼをしながら、致命的な竜の爪を避ける。竜の爪に引っかかったり触ったりしたら、聖女の肉体でも粉々になってしまう!
竜の爪は豆腐を切るように巨大な木の根を切り開き、迷宮の内部を破壊していく。
そのとき、下から突然巨大な光束が魔竜の翼と腕を切り裂いた!元はルーナがここに潜んでいたのだ。彼女はベアベルが飛んでくるのをずっと待っていた。
ベアベルは振り返って神聖斬撃で魔竜の頭を攻撃した。魔竜は木の根に着地することを強いられる。
そのときルーナは飛んできて女神が与えてくれたスキルで魔竜を攻撃してそれは雨のような光魔法。
竜の鱗に当たると爆発して閃光を放つ。
魔竜は持ちこたえられず体の再生も間に合わなかった。突然ベアベルが下に飛んで剣風で魔竜を支えていた巨大な木の根を切断し、魔竜はそのまま暗闇の深淵に落ちていって、二度と見えなくなった。
二人は一緒に飛んだ後聖天使の姿も自動的に解除され、彼女たちは息を切らして明らかに体力が限界になった。
「はぁ...はぁ...落ちてもまだ死んでないかもしれない、今のうちに逃げよう...あ!助けてくれてありがとう...ベアベル」
「はぁ...そんなに親しく名前を呼ぶな...気持ち悪い。僕たちまだ敵だぞ」
「そうだね、でもさっきのコンビネーションは敵同士とは思えなかったよ」
「うるせぇ」
二人は互いに見て笑って拳をぶつけ合ってから風魔法でここから飛び出した。
「この迷宮は一体どういうことなんだ?魔物がこんなに強くて多いなんて...」
「ここは魔王ギヌが作った迷宮、ここの魔物たちはみんなこの迷宮に閉じ込められてる。僕たちオイスム教団はただここを維持管理してるだけだ。でもあの魔物たちは教団の人を引き裂こうとするけど」
「魔物たちがこの迷宮に閉じ込められてる...それどういう意味?ん⁉」
「それは...」
突然暗闇の底から閃光が現れる。それに気づいたルーナは一緒に飛んでいたベアベルを押しのけた。致命的で危険なレーザーがルーナに当たった!
幸いルーナは女神の印を使って強大な女神の力で作った盾で魔竜の攻撃を防いだ。
ルーナの一部の肌が焼けた。それだけではなく、彼女は今非常に弱いし、脆弱な肉体でそんなに巨大な魔力を使うことはできないはずだ。
「聖女!大丈夫か!」
「......」
ルーナは意識がもうろうとして落ちていってベアベルは聖天使の姿になって駆け寄って彼女を受け止めた。やはり魔竜はまだ死んでいなかった。残りの魔力で魔力弾を作って二人に攻撃してくる!
ベアベルは全力で魔力弾を避けながら、気を失ったルーナを起こそうとする。
魔竜は下から飛んできて、竜の爪で彼女たちを攻撃した。ベアベルはルーナを放して、魔竜がルーナを食べようとするのを見て、タイミングを見計らって剣を魔竜の目に突き刺す。魔竜はルーナを食べることができずに木の根に激突した。
ルーナは木の根にぶら下がって空中にぶら下がっている。魔竜はもがきながら、ベアベルはもう一度魔力を注入する。
「よく眠れ!」
巨大な魔力が魔竜の目から内部に向かって流れて魔竜の頭を破壊した!でも魔竜は魔力結晶にならずにまた暴れだした。
「クソ!逃げられねえ!」
ベアベルは竜の爪に引き裂かれそうになる前に、意識を取り戻したルーナが間に合って魔竜の前に現れて女神の力で魔竜の頭を斬り落とした!でも技を使い終わった彼女はまた気を失ってしまう。
ベアベルは気を失ったルーナのところに行って剣を持って、眉をひそめてなかなか手を出せない。
「...くそ!僕だって剣士だったんだ...」
彼女は剣を置いて、筋肉疲労で木の根に倒れて休む。でも魔物たちは魔竜が倒されたのを見て、周りが赤く光って、彼女たちを殺そうと待ちきれない!
「やべぇ!あいつらを忘れてた!」
突然巨大な石像巨人が木の根に飛び乗って魔物たちを叩き潰し、体で二人を守る。
「すまない、遅れた」
ディランが間に合って、そのときフェリクスが石像巨人の上から飛び降りて二人に治療をする。
「頼む!レーシー!」
レーシーは踊り始めて音符が次々と彼の体から出て聖女の末裔たちを癒する。
「早く行こう、フェリクス。こんなに多くの魔物には僕も対処できない」
「うん」
フェリクスは気を失ったルーナを背中に背負って、隣のベアベルにも目で合図してついてくるようにした。
そうして四人は石像巨人の上に乗って、魔物たちが攻撃しても石像巨人には何のこともなかった。石像巨人は近づく魔物をひねり潰しながら木の根を飛び越えて速く逃げた。
「なぜ僕を助けるんだ?敵同士だぞ」
「でも、君も僕とルーナを殺さなかったじゃないか」
「チェっ」
ディランは真摯に彼女を見つめる。
「ちゃんと話をしようよ、敵ではなく仲間かもしれないし」
「黙れ!僕を侮辱するな!魔王教の者だぞ、貴様らの仲間じゃねえ!」
「そうか...残念だね。迷宮で僕の妹と連絡がつかなかったからどうするかな」
「そうだな...まずは転送門のところに戻ろう」
フェリクスは傷ついた二人に治療を続けているが、彼の顔には汗が滲んでいた。その間、三人は何も話さずおかしい雰囲気だった。
やっと転送門のところに戻った。ベアベルは転送門の位置を調整し、四人は枯れた木の枝がいっぱいの場所に転送された。
上には迷宮を出る口がある。それに周りは赤い泡のような魔法結界が包む。
ベアベルはディランを見る。
「出るにはここに来るしかない。上の扉が出口、でも...」
「でも?」
「でも、中から魔力を供給しないと扉が開かない。しかしあの装置に手を置けばいい」
扉の横のシステムには血圧を測るような装置がある。
「つまり、誰かが残らないといけないってことか」
「そうだ。外から入るのは易いが、このプラットフォームは誰も管理してないから、魔力を供給する装置もない」
「「「......」」」
みんなはしばらく黙っている。でもすぐに魔物たちが石像巨人に追いついた。ベアベルは飛び降りて魔物たちを斬り殺していく。フェリクスとディランも飛び降りて手伝った。
「よく聞け!ディラン!ここには俺が残る!」
「本気か?フェリクス!そんなことは絶対に許さない!」
「レイラちゃんは何かあったのかもしれないから連絡がないんだぞ。兄として見に行かないとだめだろ!ここに来た理由を考えろよ!」
「だからといって、親友をここに置いていけるわけないだろ!」
「じゃあ、僕が行く」
「「え⁉」」
ベアベルの突然の発言に驚いた二人だったが、すぐに大声で叱って断る。
「敵に恩を着せるつもりはないよ、そうだろ、ベアベル」
「ふん、そうか...でも、扉が開いたらゆっくり閉まるから、僕の翼なら飛び越えられる」
魔物たちを斬り殺した後、フェリクスはベアベルを見た。
「信じられるか?本当にできるのか?」
「黙れ、ちゃんと援護しろ!」
そうして、ディランとフェリクスは装置に魔力を充填しているベアベルを必死に援護して石像巨人は弱っているルーナを守る。
危機的な瞬間に扉がやっと開いた。そしてルーナがやっと意識を取り戻した!
「今だ!早く行け!」
ディランは弱っているルーナを抱えて走ってすぐにフェリクスもついてきた。
「残りのことはディランの使い魔に任せろ!早く来い!ベアベル!」
ベアベルは装置から離れて扉がゆっくり閉まり始める。石像巨人はベアベルを守りながら、拳で近づく魔物を潰す。
そのとき、地面に隠れていたコブラの魔物がまた現れ、尾で逃げようとするベアベルを捕まえた!その光景を見たルーナは突然目が覚めた!
「「「ベアベル!」」」
彼女はその魔物を斬り殺したが、ベアベルはもう間に合わなかった。
「これが運命か...よく聞け、聖女...もしロサナ様に会えたら、僕は失敗者で彼女の期待に応えられなかったと伝えてくれ...失敗者の僕でも彼女を敬愛している...」
「ベアベル...あなたは優秀な戦士で失敗者じゃないわ...あなたを決して忘れないから」
「ふん~そうか...これでチャラになった」
言い終わると、扉の隙間にはベアベルが背を向けて魔物たちに向かっていく最後の光景だけが残った。でも扉もすぐに閉まった...




