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あっと!ヴィーナス!!  作者: 神崎理恵子
ハーデース編
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ハーデース編 partー11 ペルセポネー

「アポローンへの復讐は終わったんでしょ。手助けしてあげなさいよ」

 ヴィーナスが助け舟を出す。

「だったらこうしなよ。僕の弓と矢を貸してあげるから、そこの女の子に手助けしてもらいなよ」

「女の子? 愛ちゃんのことか?」

 キョロキョロと見回す弘美。

「どこ見てんのよ、あなたのことでしょ。愛君はここから動けないんだから」

「俺?」

「他に誰がいる?」

「ああ、そうだった。俺、女の子なんだった」

「何をいまさら」


「それで、ペルセポネーはどこにいるんだ?」

「今、手下に調べさせているからしばらく待て」

「ただ待つのはいやよ。酒を出してちょうだい!」

 と、ここぞとばかりにヴィーナスが訴える。

「仕方がない奴だな」

 会議テーブルが下がり、再び食卓が上がってきた。

 エロースを召喚して貰ったゆえに、断り切れなかったのである。

 早速酒の瓶を空にしてゆくヴィーナス。


「おまえ、それだけ飲んで酔っ払わないのか?」

「ああ、こいつは蟒蛇うわばみだよ」

「だがよ。俺の家では、へべれけに酔っていたではないか」

「人間の酒だからだよ。混ざりものの麻薬デソモルヒネみたいなもので悪酔いする。神の酒(ネクター)は、泥酔することはない」

「そうなんだ……」

 ヴィーナスの意外な一面を見た弘美だった。

 そうこうするうちに、二人の手下が情報を持って帰ってきた。

 アポローンを見つけて石化を解き、冥府へと連れて来た二人だった。


「ペルセポネー様の居場所を探し当てました!」

「旅の扉のビーコンを置いてきましたから、いつでも現地に飛べますよ」

「でかしたぞ!食卓の食事を好きなだけ食べるがよい」

「ありがとうございます」

「いただきます」

 早速神の食事に手をつける手下だった。

 頼もしい目つきで手下を見つめるハーデース。

「アポローンの時といい、なかなかできる奴らだ」

 そして、弘美の方に向き直った。

「さてペルセポネーの居場所が分かった。今度は君たちの番だ」

「どうすりゃいいんだよ?」

「ここに旅の扉がある。飛び込めば、自動的にペルセポネーの所へ運んでくれるぞ」

 ハーデースが旅の扉の前に一行を案内した。

 それは、まさしく扉で『ニューサの野原行き』という札が掛かっていた。

「なんだよ。やっぱり、どこでもドアじゃないか」

「ここで考えていてもしようがないわね。度胸を決めて扉の向こうへ飛び込みましょう」

 ヴィーナスが背中を押す。

「わ、分かったよ。じゃあ、愛ちゃん行ってくるね」

「気を付けてね」

 愛が手を振って見送る。

「一応僕もついて行ってあげるよ。大切な弓と矢だしね」

 人質ともいうべき愛ちゃんだけを残して、旅の扉に飛び込む一行だった。

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