6話 スーパーでの格闘
スーパーまでの道を誰とも会わずスーパーへ着きスーパーへ入って行く。
店内は意外と広く、カゴやカートがある。まだ店内のことが分からないので昼食の前に店内を調べる事にする。
最初のフロアは野菜フロアだった。野菜フロアの野菜を見てみる、素人が見ても腐ってる様には見えず新鮮だった。
野菜フロアの先に魚などあるフロアがあり行ってみる。
魚フロアは刺身等があり新鮮な魚だった。
右に進むとフロアが分かれていて、肉フロアや調味料、その先にはお菓子、飲み物などいろいろなフロアだった。
店内に入って誰とも会って無いので誰かがいる可能性があるお菓子フロアに行ってみる。
お菓子フロアに行くと駄菓子を見ている渡辺が居た。こっちには気付いてないが、怖がらせない様に浩輝はしゃがんで渡辺に話しかける。
「なぁ、君は殺し合いは反対か?」
渡辺はヘッドホンをしてるから聞こえてないと思ったが、ゆっくりと浩輝の方に向いてくれた。
「私は殺し合いは嫌、妹に会いたいけど殺してまで会いたくないから、お兄ちゃん」
そう答えてくれたが、お兄ちゃんと言う発言に少し驚く。
「お……お兄ちゃん、俺が……?」
「うん、お兄ちゃんは達之お兄ちゃん見たいに殺し合い駄目みたいだから」
この子は達之に会って話した事があるのか。
「えっと、達之お兄ちゃんと何か話したのか?」
「最初に皆が集まった公民館があったよね、そこでお兄ちゃんが来る前に少しあったから……」
小さな声で話して何かに怯えてるみたいだったから、これ以上その事は話さなかった。
話が終わって少し経つと、誰かの大きな怒鳴り声が聞こえた。
「何だ!?まだ行ってないフロアからだ。友里ちゃん、ここで待っててくれ、俺が確認してくる」
「う……うん、お兄ちゃん」
お菓子フロアから出て、飲み物フロアに行くと長岡が小川という老人に襲われていた。
浩輝は急いで小川を止めに入り羽交い絞めをした。
「酒臭っ……」
小川は酒を飲んでたみたいで臭かったのでボソリと本音を吐いてしまった。
小川は酒に酔ってるせいか何を言ってるのか分からなかった。しかし暴れて拘束が解けそうになった。
「やばっ……」
浩輝の羽交い絞めがゆるくなり拘束が解けそうになるが、誰かが後ろから小川の頭を右手でチョップをした。
小川は大人しくなり動かなくなったので拘束を解いて、後ろを見ると達之と友里ちゃんがいた。
「た……達之!どうしてここに!?」
「友里に聞いた、メールで大変な事になってる速くスーパーに来て、と書かれてから急いで来たら大変な事になってたな」
話してると小川はブツブツ何か言いながらスーパーを出て行った。
「しかし、あの爺さんまたやらかしやがって……」
達之がボソリと吐き、浩輝はふと友里ちゃんの発言と達之が最初に自己紹介した時の事を思い出した。
「もしかして、やらかしたと言う事は俺が公民館に来る前に同じ事が?」
「あぁ、あの時は友里が襲われそうになって俺と野村さんと止めたんだ」
浩輝は達之に質問する。
「野村さんは殺し合い反対の人だったか?」
「あぁそうだ。妻子持ちの人だが殺して会いに行くわけにはいかないと言ってた」
野村さんも反対派だったので少しずつ反対派は増えていく。
「長岡はどうだろう?」
「まだ彼女には聞いてないが話してみるか?安達」
長岡の方に行ってみる、彼女は少し怯えていた。しゃがんで話す。
「君は殺し合い反対か?」
話しかけ体育座りの長岡は、喋った。
「エット、ワタシコロシアイハイヤ」
何か十五歳とは思えない感じだった、年齢より幼く感じた。
「彼女も反対派か、長岡と友里ちゃんの携帯の連絡先を聞こうか」
浩輝は長岡と友里ちゃんの連絡先を交換した。長岡は携帯をうまく使えてなかったので浩輝が代わりにした。
長岡に聞こえないくらいの声で達之に問う。
「長岡は本当に十五歳か?年齢より幼く見える」
「彼女はそう言ったんだがな、あの自己紹介の時もあんな感じに喋ったからな」
話を終え長岡と友里ちゃんに質問する。
「君達はコテージで何の武器を用意されてた?」
友里ちゃんは、
「二本のサバイバルナイフ、これ」
友里ちゃんの制服のポケットから二本のサバイバルナイフを出してくれた。少し見てから元のポケットにしまった。
長岡も後から武器を出してくれた。浩輝に拳銃とマガジン予備含め三個出してくれた。
「えっと、スプリングフィールドアーモリーXD-S、という拳銃か。ありがとう」
長岡に返してポケットにしまった。
少し経つと、浩輝達の携帯の着信音がした。
「誰からだ?」
浩輝達は自分の携帯のメールを確認した。
「ケイとマイからか?何だろう……」
浩輝は呟き、メールのメッセージを見る。
[参加者二名死亡]
メールのタイトルにここに居る全員が衝撃を受け、メールの内容を見ていく。
渡辺友里:サバイバルナイフ二本
長岡由貴子:拳銃(スプリングフィールドアーモリーXD-S)