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苦悩のローラーコースター  作者: 立蛇志九絢子
42/65

42話 相愛

「今日は、一緒に帰りたい。君を無事に連れて行きたい……」

 浩輝は、もう人が死んでほしくないと思いながら喋る。

「お願いします。私も……まだあなたと一緒にいたいから」

 木村は浩輝の悲しげな顔を見ながら喋り、手をつなぐ。

 浩輝は木村の手をつなぎながら歩く。

 浩輝は歩きながら喋った。

「俺……、この殺し合いを止める事できないかもしれない……」

 浩輝がそう喋ると、木村は立ち止まる。

「……木村?」

 浩輝が木村の方を向くと、

 ガバッ、木村が浩輝を抱きしめてきた。

「なっ……!?」

 浩輝は突然抱きしめてきた事に戸惑う。

「そんな事言わないでください、まだ何があるのか分かりませんが、この世界から出る可能性はまだある筈です。……あなたは、本当に一人で全てを抱え込みすぎです……」

 木村が浩輝の顔を見ながら、悲しい表情をする。

 ……俺はもしかしたら、昔から一人で抱え込みすぎていたのかもしれない。孤独に悩み続けていたのかもしれない。

 浩輝は木村を優しく抱きしめながら、

「……こんな俺を好きになってくれるのか……?」

 浩輝は木村の顔を見ないで耳元でささやく。

 木村は浩輝の弱弱しい喋りに、

「私は……、誰かに殺されても、あなたの事が好きです……」

 木村は涙は流してはいないが、泣きそうな表情で浩輝の顔を見る。

 ……彼女は絶対守りたい、そう思いながら浩輝は木村の顔を見ながら、

「……今度は俺から言わせてくれ。俺は、君の事が好きだ……」

 浩輝は木村に告白をした。

 木村は浩輝の告白を受け入れるかの様に優しく微笑んだ。

 二人だけの世界……、誰かが見てるかもしれない道で、二人は優しいキスをした。

 現実世界に戻って、本物の彼女に会ってみたいと思いながら……。

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