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苦悩のローラーコースター  作者: 立蛇志九絢子
31/65

31話 敵の存在

 図書館で本を読んでいた三人は、お腹が減ったのでレストランへ行く事にした。

 本を本棚にしまって三人で図書館を出る。


 レストランまで歩いてる途中、浩輝の携帯にメールが入った。

「ん?友里ちゃんからのメールと雅也からのメールで、夕食は家で食べる……か」

 友里ちゃんは長岡を失い、雅也は野村さんを失ってしまったから、この事に苦しんでいるのか。

 どうすれば元の現実世界に戻れるか、そもそも何で俺達はここに来てしまったのだろうか、この世界の真実とは何なんだろうか……。

 そう色々考えながらレストランへ着き店内に入って行く。


 三人は家族席に座り、食べたい物を注文して約一分で机の上に出てきた。

「いただきます」

 三人は自分のペースで食べ始める。達之が図書館で読んでた本の事を喋り始めた。

「この世界は仮想空間だ、俺達がここにいる理由までは分からないが、ある事が分かった」

「ある事、ですか?」

 木村は達之の話を聞いていく。

「このゲームは大きな組織が関わっているかもしれない。例えば、大学、研究施設、最悪……この国がゲームの存在を容認してるかもしれない」

 国が敵なのかもしれない状況を知ってしまい、浩輝は体が重く感じてしまう。

「俺も、ある仮説を一人で立ててみたんだ」

 達之が浩輝の声に反応し目をそっと合わせる。

「ケイとマイの人が死んだ時、話している事があるよな?話を聞いて、俺達は……実は現実世界では死んでいて、仮想空間で生き返らせてこのゲームに参加されてるのではないか、と思っている」

 達之は黒い手袋をしてる左手を達之自身の頭を支え、

「俺達は死んだ存在……か、それだったら今の俺達の存在は何なんだ?」

 達之が珍しく沈んだ表情で悩んでいる。俺は、そんな姿の達之は見たくない……。

 三人はこの世界の謎の話をして、暗い状況のまま食べ終えレストランを出る。

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