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苦悩のローラーコースター  作者: 立蛇志九絢子
3/65

3話 三人での食事

 達之のコテージが見え玄関前に達之が待っていた。達之は浩輝が来たのが見え手袋をしてる左手で手を振ってくれた。

「安達、待ってた」

「あぁ、待たせた」

 達之の姿が見えるので浩輝は安心する。

「コテージに入ってくれ、二人でこれからの事を話したい」

 浩輝は達之のコテージに入った。


「おじゃましまーす」

 達之のコテージ一階は浩輝のコテージ一階とほぼ同じだった。

 靴下のままで上がり布団が掛けられてないコタツのスペースに座り、達之は冷蔵庫からウーロン茶を出してコップに淹れてくれた。

「ん?お茶はスーパーで買ったのか?」

「買ったと言うかスーパーから貰ったと言ったら良いかな」

 達之は苦笑いした。

「ケイとマイが買い物や飲食は無料だと言ってきたんだ」

 あいつら達之にも接触したのか、あの時俺達がゲームに参加しているのには理由があると言ったが、その事を言うべきなのか……? 逆に混乱させるかもしれない……。

 浩輝は無表情で悩んでいると、

「おい!大丈夫か?」

 心配してくれたので浩輝は正気に戻る。

「あっあぁ、大丈夫だ……」

 ウーロン茶を飲んで落ち着く。

「地図を見てまだ行った事無い場所があったよな?安達、一緒に来てくれないか?」

 確かにまだ知らない場所だらけだったよな。達之が誘ってくれてるし、

「よし、行こうか」

 浩輝と達之は外に出て建物等を調べることにした。

 達之が武器を装備して、鞄の中にマガジンを入れる。

 外に出て達之はコテージの鍵を掛ける。


「地図では病院があるよな?何故殺し合いに必要なんだ?」

 浩輝は歩きながら達之に話すと、

『病人や致命傷ではない怪我人を治療するためよ』

 ケイとマイが二人の近くに居るのに気づいた。

「わっ、お前らいつの間に!?」

『今の間にー』

 ケイは馬鹿にしているかのように言う。

「おい、建物の事について説明しろ」

 達之はケイとマイに尋ねる。

『この場所にはいろいろな建物があります。コンビ二やスーパーなど買い物ができる施設は押田君に説明した通り無料で利用できます』

『レストラン等での飲食も無料です』

『ゲームセンターや図書館、漫画図書館等の娯楽施設も無料です』

『さっき言った通り病人や致命傷ではない怪我人を治療するために病院があります、無関係の人はお断りです。入院した場合、お見舞いは我々の許可を得ると可能です』

『ゲームやDVDを買ったりレンタルしたりでき、ここも無料です』

『と、こんな感じですかね』

 マイの説明が終わる。殺し合いが無ければ自由に過ごせる世界に不気味と感じる。

『それじゃ、俺達はこれで』

「あ、待て」

 浩輝が止めようとしたがケイとマイはいなくなった。

「とりあえず、少しは分かったな」

 達之は腕組をした。

 ケイとマイの話を聞き終わって外が少し暗くなっている事を知る。

「あ、そういえば今何時だ?」

「ん、午後五時五十分だ」

 達之は携帯の時間を見て浩輝に教える。

「安達――夕飯一緒に食いに行かないか?」

 達之は携帯の時計を目にしながら誘ってきた。

「いいぞ、レストランで食う事にしよう」

 浩輝と達之はレストランで夕飯を食う事にし、レストランへ行く。


 レストランに着く、店内は明るいが客が見えない。入ってないから見えてないだけかもしれない。

 レストランに入り店内を見る。

「客は俺達と木村だけみたいだな」

 彼女は一人で食事をとってるみたいだ。

「どうする?話しかけてこのゲームの反対派か確認してみるか?」

 達之が進めてきた。今の所彼女は俺達に気づいてない様だ。

「襲われるかもしれないが、聞かなきゃ分からんから行ってみる」

 木村の座ってる席まで行き話しかけてみる。

「君はこの殺し合いに反対か?」

 木村に話しかける、すると彼女はグロック十九という拳銃を浩輝に向けてきた。

「うわっ!」

 浩輝は一歩下がり動揺したが、

「落ち着け安達、安全装置が掛かってる」

 木村は浩輝の顔を見た。

「あ……ごめんなさい。殺し合いと言われたから私を殺すつもりかと……」

「いや、俺と安達は反対派だ。君を殺すつもりは無い」

 木村は達之の発言に安心し拳銃を下ろす。

 木村は黒いカーディガンとピンク色のスカートを穿いていた。

 浩輝は拳銃を向けられたとはいえ木村の姿に少し惚れていた。

「私は殺し合い反対です、人の命に係わる看護学校の生徒として」

 木村は看護学校生という事を知る。

 浩輝は達之に木村の名前を教えてもらったが、彼女は浩輝の名前を知らない、自己紹介をした。

「よろしくお願いします。安達君と押田君は今から食事を?よかったら一緒に食べませんか?」

 木村が誘ってくれた。

「じゃあ一緒に食べようか安達」

 浩輝は少しボーっとしていたがすぐに達之と席に座る。

 タブレットでメニューを見て浩輝は豚骨ラーメン、達之はビーフカレーを注文すると、約一分で机の上に品が出た。

「うわっ!出てきた。木村もこんな感じに注文品が出たのか?」

「えぇ、最初は驚きましたけど、ちゃんと料理されてますよ」

 浩輝は驚いていたが達之は浩輝ほどは驚かなかった。

「まぁ食おうか、いただきます」

 浩輝と達之は食べ始める。木村はオムライスを食べる。

「うまいな」

 浩輝は独り言を言う。

 食事をしていると、達之が木村に話しかける。

「木村、俺は安達の連絡先を交換している、俺と安達の連絡先交換してくれないか?」

「あ、はいお願いします」

 木村の携帯の連絡先を貰った。

 先に木村が食べ終わり、

「ごちそう様、安達君押田君気をつけて帰ってくださいね」

「あぁ、木村もな」

 浩輝と達之はレストランを出る木村の後を見てから食事を再開する。

 夕飯を食べ終え二人はレストランを出る。


 夜道を歩いていき、浩輝と達之は自分のコテージに戻っていく。

 幸い誰かに襲われる事無く着き、鍵を開けてドアを開く。


 電気をつけ、二階に上がり寝室のクローゼットの中にあるパジャマとパンツを準備し、日本刀と鞄をベッドの上に置き脱衣所に行く。

 脱衣所の棚にパジャマとパンツを置いて風呂を沸かす。

 その間に二階でPCを使う事にする。PCに電源を入れ立ち上げる。


ゲーム参加者武器一覧[確認できる参加者のみ]

木村彩:拳銃(グロック十九)

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