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死を想ふ

作者: 雪月 涙

初投稿です。皆様初めまして、雪月涙と申します。初めての作品から大分暗めの話を書いておりますが、作品としては明るいものから暗めのものまでかなりの幅がございますのでご了承下さい。

この作品のこの男、皆様はどのように感じられますでしょうか。

嗚呼、何故このような地獄に生きているのか。

私は何故生まれ、私は何故今を生き、私は何故……死なないのか。そんな事を考えては、いつも残念に思う。私は死ねはしないのだから。


この世は地獄だ。私ははっきりと断言しよう。長らくこの世を生き、生に触れ、死を見てきた。笑顔に満ちた生とは裏腹に絶望の内に死にゆくものもいれば、波乱に満ちた生を生き、それでもなお満足そうに死にゆくものも居た。

嗚呼、何故あの様に安らかに笑えるのか。私には理解が出来ない。愚かな思想に侵された、としか思えないのだ。生きることが正義であると、誰が決めたか。死ぬ事こそが救いであろうに。生きている中で何が出来る、何が為せる。それは結局は虚構であり、時が経てば全てが消え去るのだ。私達でさえも、時間が来れば命絶え、全ての記憶から消えていく。生の中で責任という重圧に押し潰され、自らが受け入れられようともがき、それが出来れば上手く生きられ、それが出来ねば排他される。愚かだとは思わないのだろうか。それこそが、己の生きづらい世界を作っていると気付かないのであろうか。

私はこの世を憎んでいる。何故私は死を迎える事が出来ないのか。生を受け入れないからか。はたまた何かの罪を犯したろうか。永久とも知れぬ生を生き、そしてなお生を受け入れられぬ、私がおかしいのであろうか。ならば、教えてくれ。私は何が為せる。何をすればいい。もう何度も私を殺した。あらゆる方法で何度も、何度も。

もう疲れたのだ。大事な者を失う悲しみと絶望、化物と排他される日々。心が壊れずにいるのが不思議なくらいだ。嗚呼、教えてくれ。どうしたら、この世界は終わるのだ。



____ある男の手記より抜粋。

読了頂き有難うございました。短い上拙いものであったので、楽しんで頂けたか心配ではありますが、何かを感じて頂けたなら大変満足でございます。

悲嘆、絶望、自己陶酔…さて、感じ方はそれぞれでありましょう。良ければ感想等頂けると、今後の励みにもなりますので、よろしくお願い致します。

最後に。この作品にはプロットなどは用いていません。テーマのみの書きなぐりに近いものです。伝えたいこと、意味がわからなかった、という方は、どうぞ、どうしたらこの男の様な思想に至るのか、少し想像してみてください。人とは、思わぬ所に狂気を孕んでいるものでございますので。

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