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王子の寝た子を起こしたら、夢見る少女では居られなくなりました!  作者: こさか りね
本編

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6

サイドテーブルの引き出しからペーパーナイフを取り出し、手紙を開封する。


えーっと、内容は?


【倒れたと聞いた。大丈夫か?】


・・・うん。

想像通りに短い。

早速、筆を取り書き始める。


【大丈夫です。】


これで良し。

私は、にんまりしながら手紙を見返し封をしたのだった。

     

早速、作戦決行だ!


ものの10分足らずでベルを鳴らすと、すぐに兄が来てくれた。


「随分早かったけど、ちゃんと書けたのかい?」


兄は不思議そうに聞いて来るが、私は渾身(こんしん)の出来栄えに自身満々で答えたのだ。


「はい。お兄様、十分に書けましたわ!」


()()()と鼻を鳴らしたその時、母と父がメイド達とやって来た。


「エル、軽食ができたの。

せっかくだから、みんなでお茶にしましょうか?」


母に言われ、メイド達が用意をしてくれる。

その後は、みんなで楽しい時間を過ごし、家族って大切だなって改めて実感できた一日となったのである。


そして余談だが


翌日、お医者様が診てくれた。

倒れたのが病気であったのなら大変なので、詳しく調べたいと言われたのだ。

なので、嘘を付かず滑っただけだと伝えた。


もちろん、両親には伝えないでねって、あれほど言ったのに・・・。


そのまた翌日・・・・

()()()()()()()()()()を浮かべた母がやって来て言ったのだ。


「先生から聞いたわ。派手に転んだのですって?

淑女教育が足りていないのかしら」と。


・・・確かに、注意力散漫だった事は(いな)めない。


だが、妃教育も受けているのだから、これ以上はやりたくないと言ったのだが、聞いてはもらえず・・・。


何故か、やる気を出してしまった母に『私が手ずから教えるわ!どこに出しても恥ずかしくない、一流の淑女になりましょうね!一緒に頑張りましょう!』と言われてしまったのだ。


もう逃げられそうにない。

私はベッドの上でカクンと、項垂(うなだ)れたのであった。


母が言うのだから、きっと、そう遠くない未来に、私は一流の淑女になれているのだろう。

もちろん、私の為に言っているのは分かる。

・・・だが、心が付いていかないのだ。


トホホ・・・。



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