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王子の寝た子を起こしたら、夢見る少女では居られなくなりました!  作者: こさか りね
本編

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王妃様視点

最近のフェアリエルさんは、私が初めて出会った頃の()()()に本当にソックリになって来た。


そう、(わたくし)と、陛下が憧れてやまないクリスティアーナ様に。


(わたくし)は、アナスタシア。

ペンティス辺境伯家(へんきょうはくけ)の出身です。


当時、学園に入る前の(わたくし)に、婚約者を作ろうと、両親に好みの男性を聞かれました。


特に政略結婚をする必要はない様で、()いた男性と添い遂げる事が出来ると言われたのです。


(わたくし)の好みは、人と違っている為か、今まで素敵だなと思う男性がおりませんでした。


そんな(わたくし)の好みは、クマさんみたいな人です。


両親は色々と釣書(つりしょ)を持って来てはくれましたが、どれも理想とは違いました。

(わたくし)()()()()が好きなのであって、()みたいな男性は好みではないのです。


それを両親に告げると、そんな男性はいないと言われました。


確かに、貴族にはスラっとしたスタイルのいい方、騎士の様にガッチリとしている方。この二択です。


でも(わたくし)は、クマのお人形の様な、()()()とした方に魅力を感じるのです。

(ちな)みに、中年男性の()()()とは違いますので、ご承知おきください。


けれど結局、婚約者は決まらず、学園へと入学する事となりました。


そして入学式の日、(わたくし)は運命の出会いを()たすのです。


それは、在校生代表の言葉をおっしゃられた、当時のマクシエル・ネイトピア王太子殿下です。


・・・一目ぼれでした。


(わたくし)の理想とする姿をしていたのです。

そして実際に話して見ると、内面もおっとりとした、お優しい方でした。


(わたくし)千載一遇(せんざいいちぐう)のチャンスだと確信し、猛アプローチを開始したのです。


やはり(わたくし)も辺境伯家の娘。

これだと思った事には、ひたすらに突き進むのです。


ですが、王太子殿下は一向(いっこう)に振り向いては、くださりません。

いつも聞き流されてしまいます。


丁度その時、当時の王弟殿下夫妻が数日掛けて学校の視察にいらっしゃっていました。


攻め(あぐ)ねていた(わたくし)に、クリスティアーナ様が声を掛けてくださったのです。


クリスティアーナ様は(わたくし)が本気で王太子殿下を好いていると知ると、王太子殿下の境遇(きょうぐう)を、少し話してくださいました。


見た目で心無(こことな)い事を陰で言われ、疑心暗鬼(ぎしんあんき)になっていると・・・。

好意を素直に受け止める事ができない事に、クリスティアーナ様も心を痛めておりました。


そして、(わたくし)の殿下への想いを聞き、一縷(いちる)の望みを、託してくれたのです。


その後、視察が終わってもクリスティアーナ様との交流は続きました。

何かと、王太子殿下と会える機会を作ってくれたのです。


(わたくし)は、そのチャンスを無駄にはしませんでした。


学校外と言う事もあり、より直接的な言葉を選び伝えたのです。


どれだけ素晴らしいか、そして、そんな貴方を、(わたくし)はどれ程好きなのか。信じてくださるまで言い続けました。


それから、(わたくし)の事が嫌いであれば、そう言ってくださいとも・・・。


こうして、月日が経つ事1年。

今日も今日とて、殿下を口説いていたら言ってくださったのです。


「ははっ、君には負けたよ。

・・・本当に僕でいいの?」と。


(わたくし)はあの日の殿下、いえ、陛下の笑顔が未だに忘れられません。


私達(わたくしたち)を幸せへと導いてくれた。

そんな御恩(ごおん)のある、クリスティアーナ様のお孫さんが、ウィルフォードのお嫁さんになってくれるかもしれない。


嬉し過ぎて顔を引き締めないと、終始()()()()としてしまうのです。


・・・でも、まだ仮婚約。


正式な婚約になれば、本当の娘の様に遠慮せずに()でたい!


だから、ウィルフォード。

恋は待っているだけでは叶わないのよ。

(わたくし)の血を引いているのだから、叶える為に、最大限の努力をなさい。


もちろん、母はいつでも応援しているわ。


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