ウィルフォード視点
まだフェアリエルが来ないので、前回の話の続きをしよう。
結果、フェアリエルにメガネを送ったが、全く力が弱まらなかった。
なので、ティーナよりフェアリエルの方が、強い魔女なのだろう。
それに最近、気づいた事がある。
どうやら、ティーナとは逆で僕だけが操られているって事だ。
メガネはダメだったが、他に方法があるかもしれないと思い、図書室通いは今も続けているのである。
だが、魔女の事を詳しく書いた本が、今のところ見当たらないのだ。
まだ全ての本を読んだわけではないので、読み終わるまでは続けようと思う。
そして将来、この図書室通いで得た知識に助けられる事になるとは、思いもしないウィルフォードである。
とそこへ、ステファンがやって来た。
「失礼致します、ウィルフォード殿下。先ほど、フェアリエル様が怪我をされたそうです。
もう既に、ご自宅にお帰りになられたと報告がありました」
「・・・怪我?大丈夫なのか?」
心配で、思わず椅子から立ち上がってしまった。
「馬車から降りる時に倒れられた様です。
怪我の程度については、まだ報告が上がっていません」
「・・・そうか、分かった。
すぐに手紙を書くので用意を頼む。」
「はい、承知致しました。」
フェアリエルは大丈夫だろうか・・・。
それから、ステファンはすぐに準備をしてくれた。
筆を執り書き出そうとするのだが・・・。
なかなか筆が乗らない。
・・・そうだった。
フェアリエルに対する行動全てが、上手くいか無いのだ。
何を書けばいいのか、変な事を書いて迷惑がられたらと思うと何も書けない。
だから、今、一番聞きたい事を書いたのだった。
【倒れたと聞いた。大丈夫か?】
ステファンに手紙を送るように伝え、お見舞いの品を何にするのかを考える事にする。
やはり、花が一般的だろう。
・・・でも、何の花が好きなんだ?
考えたって出てくるはずがない。
ほとんど、会話をした事がないのだから。
なので、全種類違う花を送る事にしてみた。
これなら、どれか好きな花があるだろうと思って。
そうして、少し経ち、フェアリエルから返事が来たのだ。
【大丈夫です。】
・・・。
いつもは、手紙2枚分ぐらいの内容が来るのに、一言だけだった。
何か、あったのだろうか?
それとも、大丈夫と書いてはあるが、本当は大丈夫じゃないのか。
悶々とする。
自宅に押し掛けたくなったが、先触も出していないし、何より、行ったところで喋れない僕には、何もできない。
今できる事は、お見舞いの品を準備する事だけだ。
気持ちを切り替え、準備に取り掛かるが、全種類揃えるのに数日かかると言われてしまった。
なので、僕も一緒に手伝う事にしたのだ。
庭園には色々な花が生えている。
丁寧に、一本一本剪定していった。
先に剪定した花は、庭師が枯れない様に処置を施してくれる。
この中に、フェアリエルが好きな花があればいいな。
こうしてお見舞いの花が生まれたのであった。




