ステッキ型のチョコレート
10歳の慧は、ランドセルをしょいながらわくわく登校していた。
なぜか、今日はバレンタインデーだからだ。
慧「だれか、チョコくれないかな...........」
まずは、下駄箱を確認する。なかった。
慧「次は、学校の机の中かもなぁー」
学校の机の中の引き出しを開ける。そこにもなかった。
慧「はー。最近の女子は奥手なんだな」、はいはい授業始まますよー。
先生が入って来た。授業前に言う。
先生「今日はバレンタインデーだからって、チョコを持ってくるのは学校で禁止されています。」
すると健太が立ち上がっていった。健太「え?だって、直樹くんが幸子ちゃんにあげてるの見ましたー。」
優子「もう上げてる子がいるの?キャー」優斗「直樹と幸子最近怪しかったからな。」
ざわざわする教室内。先生が止める。
先生「はいはい。とにかく学校にはチョコを持ってこないように!!」
慧(もうもらっているやつがいるのか.........じゃあ。今貰えないならもらえないのかな...............)
そんな中授業が始まった。
まどかも同じクラスで窓際に座っていた。慧のことをじっと見ていた。
そのかばんの中には、ステッキの形をしたマーブルチョコがたくさん入ったチョコレートが入っていた。