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新青天の霹靂  作者: まめ
第一章 はじまり
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青天の霹靂1(驚愕の話し)

それは、時は8月。

夏、真っ盛り。

カンカンに照りつける太陽。

雲一つない快晴だ。

若者ならば、夏だ。

プールだ。

海だ。

と外に飛び出すその最中にそれはもたらされた。

その日、期末テストで趣味の世界を封印していた廉夏はようやく、趣味であるホラー映画を解禁できた。

そんな中、それはモタラされた。

そうヒタリヒタリと近づく不気味な足音をさせる者は廉夏に驚愕な話を持って来ていた。

右手に扇子を持っている。

まるで、某時代劇の黄門様のように、カッカッカッカと笑いながら。

「喜べ~、廉夏、お前の願いを叶える時がようやく来たぞ」

「何ですか?」

「お前がワシに言ったことじゃ」

このじい様ちょっと困ったことをしでかす。それは、《明日、天気にな~れ》と、靴を飛ばす、あれである。子どもの頃、みんなやったんじゃないか。

それで、以前会社の上の者を決めたことがある。

「儂は会長職に引く、今後は息子である廉、お前が社長をやれ。文句がある者は、直接儂に言いにこい。文句があるならな」

皆、苦い顔をした。それもその筈、当時、廉はまだ26歳の若輩も若輩だったんだから。

だいぶ、反対の声も上がったが廉はそれを自分の力を見せることで、黙らせた。

それが、さらに会社を大きくするということにも、繋がったからますます占いに豪造は、嵌まっていく。

迷惑この上ない。

それは今日着る服から、食事に至るまで、全てが万事占いである。

でも、昔からだったのだろうか?

そうではない。

廉がぐれたから?

なぜかは、廉夏には分からないが何かに廉は怒っていた。

その廉を立ち直らせようと、豪造は廉が高校生のときから、占いに逃げた。

豪造の一日は下駄飛ばしで始まり、下駄飛ばしで終わると言っても、過言ではない。

だから、下駄を飛ばさない日はないのである。

だがそれが、豪造がこうと決めたのが出るまで、ずっと飛ばし続けていると、気づいている者は何人いるだろか。

たぶん、廉と副社長以外、そういないに違いない。

こうなると、もう占いと言えるのだろうか?

まあ、とにかく占い狂である豪造。

その豪造が何を占ったのだろう?

廉夏は首を捻る。

そこで、廉が助け船を出す用に言う。

「ところで、今日は何の日だ? 因みに今日は7月29日だ」

まるで、ヒントを与えるように、廉は言った。

だが、廉夏は分からない。

「まだ、分からないか? じゃあ、お前今日でいくつになった?」

廉に聞かれ、廉夏はハッとし、嬉しそうに答える。

「あっ、そうか? 誕生日だ。何、お祝いでもしてくれるの? 16だけど」

「と言うことは、日本の法律では何が出来る?」

「出来ること?」

そう言われても、廉夏にはピーンと来ない。

「何だっけ?」

「お前それは態とか? 態と何だな!」

「何よ?」

そういう廉が、なぜか、普段ガチガチの会社員スタイルが、今日はホスト風に決められていた。

前髪を少し垂らし、これまた、少し崩した髪型で眼鏡まで、色付きのレンズに変えている。

まるで、ホストのような出で立ちの叔父の廉。

年は叔父とはいえ、まだ30と若い。

「結婚だ」

「誰が?」

「お前がだ。お前以外、誰がいる?」

「廉とか? もしかして、廉と私とか?」

「私を犯罪者にするな。それも態とか? 態となんだな。お前以外この話の流れで、誰がいる」

それを聞いて、廉夏が叫んだ。

「何で、そんなことになるの?」

廉夏は驚愕する。

それも、仕方ないだろう?

廉夏には、全くの寝耳に水の状態だ。

でも、豪造は自信満々に言う。

「お前の希望通りの人じゃ。嬉しいじゃろ?」

豪造にそう言われ、一人の人物が浮かぶ。

確かに、廉夏には心当たりがある。

彼と一緒になりたいと豪造にも言った記憶が……。

でも、結婚できる年になったら、すぐにと言うわけじゃない。

学生生活が終わってからという意味で廉夏は言ったと、思う。

言ってなかったか?

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