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~沈んだ気持ち


 自らの出生の生い立ちごと名前を捨てようとするかのようなマリオネットの彼女と、おそらく主人が愛用していたものを傍に置くことで何とか捨てられたことを理解しようとするねずみの彼。


 その二人の様子を目の前に見せつけられた僕は、ひどく暗い気持ちになっていた。


 僕をこの世界に送り込んだあの虹色にきらめくマリオネットは、一体どういった意図でこのようなことをしたのだろうかと沈んだ気持ちのまま、ただただ歩を進める。疲れ知らずのマリオネットの身体がこんなにも有難く思えたのは生まれて初めてだ。


 僕らは、水分は定期的に取らなければならないがそれ以外は定期的にオイルを身体に差し込むだけで特に食事などは行わない。身体が壊れても部品を継ぎ足せば動くことが出来る為、基本的にとても丈夫だ。


 そこで、はっと僕は立ち止まる。


 僕は何故、こんなにもあの二人の様子を目にしてこんなに沈んだ気持ちなのだろうと。


 そこにこの世界に来た僕が必要とする意味があるのではないだろうか、と。


 


 

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