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4.全体の構成

 今回は、「部活の先輩の、三つ編み眼鏡の美少女さんが、ネットスラングに興味を持ちすぎてツライ」(以下、三つ編み眼鏡ネットスラング)の、「全体の構成」について書きます。


■ 部活の先輩の、三つ編み眼鏡の美少女さんが、ネットスラングに興味を持ちすぎてツライ

http://ncode.syosetu.com/n9324by/


 すでに本作品を読んでいる方はご存じだと思いますが、たまに挿話が入ります。この挿話の中では、時間軸が進んでいます。挿話以外の話(ネットスラングのやり取り)は、時間進行はありません。


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● 成長譚


 物語は、始まりと終わりで、登場人物の内面が変化するものだと、私は考えています。特に長編だと、そうあるべきだと思っています。


 これは、それが必須というのではなく、完結する作品では、そうある方が望ましいというものです。完結しないことが前提の作品では、内面が変化しない方が、望ましいこともあります。


 では、「三つ編み眼鏡ネットスラング」はどちらかというと、その両方を描こうと考えています。


 変わらない日常と、変わっていく主人公の内面。本編で、ネットスラングにからめたコメディをしながら、挿話で、部活の一年を通した内面変化を描く。


 そのために、挿話での変化は、日常に影響を与えない変化にとどめる。挿話で主人公が成長しても、日常は繰り返し、どの断面を切っても話は相似になる。


 そういったことを考えて、「三つ編み眼鏡ネットスラング」は書いています。


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● 終わらない日常と学園コメディ


 世代的に、「うる星やつら」や「究極超人あ~る」が念頭にあります。


 特に、「究極超人あ~る」は、強く影響を受けています。部長のモデルは、元々は鳥坂先輩です。


 また、そういった日常とともに、学園コメディとしての各種イベントがあります。


「三つ編み眼鏡ネットスラング」では、「終わらない日常」を、本編のネットスラングの話で描き、「学園コメディ」としての部分を、挿話で描いています。


 夏休み、文化祭、生徒会選挙などの各種イベント。それらとともに、何でもない一日の話も、各キャラに用意して、書いています。


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● 挿話の入れ方


 実は苦心しています。フックとしてネットスラングで読者を呼んでいる作品なので、ネットスラングが出てこない回は、お気に入りが付きにくいです。


 当たり前と言えば、当たり前です。ネットスラングの小説と思って読みに来たら、ネットスラングの話が書いていないのですから。


 すでに何話も読んでいる読者にとっては「箸休め」の話でも、初見の人には「これじゃない」と思われてしまいます。それも、キャラの数だけ挿話が続くので、その間に、お気に入りの増加が、ぴたりと止まります。


 そこで途中から、挿話の時は、ネットスラングの話を間に入れるようにしました。これで、お気に入りの付く速度は、だいぶましになりました。


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● 青春小説


 ネットスラング編は、主人公のサカキくんと、ヒロインの楓先輩の話です。


 では、挿話編はどうなのかと言うと、主人公のサカキくんと、師匠の満子部長の話です。


 挿話編は、青春小説です。それも、部活継承の話です。


 二年生で、部活で楽しむことだけを考えていた主人公が、三年生に向かうにあたり、自分が先輩になり、部活を率いていくことを考え始める話です。


 物語を書く際には、その物語が「自分の物語」であることが望ましいと思っています。それは、自分にとって関心のある話かどうか、ということです。


 週刊マンガ誌などで、徹底的に人気取りをするために描かれた作品でも、そこには気付かないうちに人生観が出る。興味を持っていることが反映する。


 作品というものは、そういったものである方がよいと思っています。面白いか、面白くないかはともかくとして。


「三つ編み眼鏡ネットスラング」の主題は、場の継承です。それは部活でも、趣味の場でも、会社でも何でもよいです。


 以下、個人的な話です。


 昔、後輩を上手く育てられず、同学年の人間で集まり、反省会をしたことがあります。その時のことが原体験としてあり、サカキくんと満子部長の話は組み立てられています。


 というわけで、作品の表側はサカキくんと楓先輩の話ですが、隠しテーマとしてサカキくんと満子部長の物語が入っています。


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 というわけで、今回は「全体の構成」について書きました。


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