表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/20

続 執筆のモチベーション


 物語のために書くということ。

 かっこ良く言えばそれに尽きます。


 自分自身が感動、共感できる物語を綴る。

 その結果としてそれが多くの人へと感動や共感を伝える。


 フラットな考え方を貫けば、それが理想形なのかも知れません。断定はしません。




 で、す、が……




 自分好みの物語を自分好みのキャラクターを交えて自分好みのストーリーを綴る。

 それだけで、結果はついてきません。一部の天才を除いては。


 人は一人では生きていけません。よほどの強者を除いて。

 同じように、物語も作者の存在だけでは綴りきれません。


 はたして、人気が出る、話題になる、沢山の人に読まれる見られるストーリーがそもそも論において優れたものだと言えるのか?

 1000人に10ずつの感動を与えた物語と、たった一人に一万の衝撃を(感動、あるいは喜び、あるいは悲しみ)を与えた物語とどちらが優れているのか?


 そんなことは考えません。ひとそれぞれですから。


 自分のことを綴ります。


 わたしが物語を書くのは、自分のためでもあり人のためでもあり、結局は自分のためです。


 書く→評価される(喜んでもらえる)→結果として自分の地位が上がる、自尊心が満たされる→だからまた次を書く気力が沸いてくる。


 そんなサイクルです。多くの人はそうじゃないでしょうか?


 成功体験という言葉があります。


 自己を評価し、自信をつけるには成功を積み重ねていけばよい。そんなニュアンスです。


 ですが、このサイクルに陥ると、


・失敗したときに自分の価値が極端に下がる

・成功のために走り続けなければいけなくなる

・同じ程度の成功では飽き足らなくなってくる


 などのデメリットが発生します。


 書く→評価されない→書く気力が沸いてこない


 書く→酷評される→やる気失う


 あるいは、今のわたしのように、書くのに飽きた。

 ランキング○○位までは行ったけど、所詮そこどまりじゃん。やる気でねー!!


 とまあ、どこかで行き詰まりを感じてしまうのですね。


 それを突き破るには努力だったり才能だったり、いろんな要素が必要ですが。


 振り返ってみましょう。




 今のあなたの立ち位置は、それは生まれた時から立ちえた場所でしょうか?

 いいえ、今あなたが居る場所は、生まれた時からのあなたの努力によってたどり着いた場所です。


 今のあなたの立ち位置は、少しでも下がると価値を失う場所でしょうか?

 いいえ、今あなたが居る場所は、うらやむむ人もいるぐらいの立派な場所なのです。少々下ったところで、それはそれで認められるべき場所です。


 上を見ればきりがない。下を見てもきりがない。

 上にあがるために努力する。下を見て慢心する。

 前者はよいことで、後者は世間一般的にはあまり好ましいこととは言われていませんが。


 一旦、時を巻き戻してみましょう。

 フラットな立場です。

 今あなたが居る場所は、多くの経験を積み、多くの人に支えられてたどり着いた場所です。

 この世に生を受けた瞬間から、上がったり下ったりしながらも。

 大きな視点で見れば、上り続けてきた歩みの結果です。


 時には下ることもあるでしょう。時には立ち止まることもあるでしょう。


 ですが、今いるあなたの地位、立ち位置には間違いなく価値があります。


 歩む速度は人それぞれです。上り下りの比率も人それぞれです。


 迷った時は振り返りましょう。過去に登ったいただきよりは、今のあなたは低い位置にいるかも知れません。

 ですが、出発地点を思い返してみましょう。その地点より、今のあなたは明らかに高い位置に存在しているはずです。


 つまりはそういうことなのです。


 人生は上り下りの連続です。

 下世話な話をすると、あなたやわたしの書いた小説も。


 アクセス数が増えたり減ったり。ランキングが上がったり下がったり。ポイントも増えたり減ったり。


 それがあなたにとって人生を掛けた、人生最後の小説なのであれば。

 ピークを過ぎた小説には価値が感じられなくなるかもしれません。

 投げ出したくなるかも知れません。


 ですが、あなたには――そして僭越ながらわたしにも――、まだまだ多数の物語を生み出すチャンスを秘めています。


 その物語はピークを過ぎて、人気を失い、読者を減らし、先細りしか見えないかもしれません。

 あるいは、ピークすらなく。ほとんど誰にも読まれずに、評価もされず、感想もつかず。

 それこそチラシの裏に書き綴ったのと同じくらいの末路を辿ったかもしれません。


 ですが、作者と作品は一心同体。

 あなたが綴った物語は決して無駄ではありません。

 一文字一文字があなたの血となり肉となり、あなたの成長を促しているのです。


 あなた(わたし)が書いた小説はピークを過ぎて、これから下って行くばかりという末路が見えたとしても。

 あなた(わたし)自身はそうではありません。


 視野を広げて眺めてみると、きっとそういうことなんです。




 次回は、自分の心に折り合いがついたなら、ピークを過ぎた作品と如何に向き合っていくかを考えたいと思います。

 今回ぜんぜんモチベーションの話になっていないような。どうなんでしょう?


 ちなみに、明日は、ももクロちゃんのライブをライブビューイングというやつで遠方から楽しみます。 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ