AB蔵がゆく(二百文字小説)
あの人が復活しました。
俺の名前はAB蔵。それなりに名の知れた役者だ。
今日もまたギロッポンで飲み明かす。
うお! あいつガラ悪いなあ。
ちょっと注意してやろう。
「こんな所で暴れてるんじゃねえよ。灰皿でテキーラ飲ますぞ!」
俺が凄みを利かせて言うと相手はもっと凄みを利かせて、
「うるせえよ、大根!」
よく見るとそいつは俺の知り合いだった。
「センゴクか?」
俺達は朝まで飲み明かした。
そして明け方に目を覚ますと、俺は身包みを剥がされていた。