07 球状星団
球状星団、ここも息がつけないほど美しい。
宇宙は、なぜこんなにも心を躍らせるのだろう。
危険の先が見たい。
「まえなーーー!」
ごつん。
「ほんと宇宙好きだよな。
手の届かないフェアリーレディを見てないで、
そこの下士官様のケツでも眺めておけ。
ひょっとしたら、お前でもくどけるかもな!」
ごつん。
「さっさと手を動かせ!」
僕は頭を押されながら、胸の奥がわくわくしているのを感じる。
危険と美しさが混ざり合うこの場所。
この先に何が待っているのか、知りたくて仕方がない。
そのとき、横目でシズを見る。
眉をひそめ、口元をぎゅっと結ぶ。
相変わらず、ドジしてる……
なんであんなに私の尻をダシにするかな……
彼女の目が、一瞬だけ僕に向けられた。
怒りなのか、呆れなのかいや、心の奥の微妙な揺れがそこにある。
先任士官様には後できつい指導でもしておきましょ。
怒るのは、私だからね。
でも……ほんの少し、許せちゃう自分もいる。
シズの目の端で僕を見る視線に、僕の心も少しざわつく。
無邪気に宇宙を楽しむ僕の姿が、彼女の心に波を立てていることを知らずに。
「プローブ、動かせ!」
先任士官の声が響く。
荒っぽくも確かな命令だ。
僕は手を動かす。
美しい星団の光の下、怒号と笑いと緊張が入り混じるブリッジ。
心臓の奥が、少し熱くなる。
こんな日々が、まだ始まったばかりだ。




