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新米士官の秘密  作者: HAL
20/20

19 人類初の思考防壁計画(Mind Barrier Project)

 思考防壁計画(Mind Barrier Project)


【第1章 発令】


 シンヤの戦いは公式記録で「認知衝突事件」と命名された


 銀河評議会は、シンヤによる1秒撃破の詳細を極秘に入手し震撼した。


 多次元知性体は思考そのものを武器として使用する


 通常の物理兵器では防御不能


 人類は思考レベルで無防備である


 そして最高評議会は、これを人類存亡レベルの危機と判断した。


「次が来れば、全人類の精神に同時攻撃が届く。

 防壁なくして文明の維持は不可能。」

 AI連邦 最高理事 L-Prime


 その日、人類史上初となる計画が発令される。


 《Mind Barrier Project:思考防壁計画》


 目的:あらゆる精神攻撃から種としての人類を守る。



【第2章 計画の核心】


 防壁は機械の盾ではなく意識の網


 シンヤが呼び出される。


「君が戦った相手の思考圧は、我々の計測を超えている。

 どうやって耐えた?」


 シンヤは正直に答える。


「訓練だよ。

 こっちの次元にいながら、多次元の思考を扱う訓練。

 人類の脳は、それができる構造を秘めてる。」


 AI理事たちは一斉に分析を開始。


  彼の脳の特徴

 ・シナプス密度の異常増加

 ・脳の空間認知領域が幾何学的構造を形成

 ・多次元知性体が残した補助意識が同居

 ・シンヤの思考波が他者の脳に同調する性質がある

(これが防壁の鍵になる)

 AIは結論を出す。

「シンヤの思考構造 これを人類全体へ共有すればよい。」


 つまり、個人の脳を強化するのではない。

 人類全員の意識をリンクして防壁を作る。



【第3章 設計】


 防壁は宇宙規模の神経網となる


 開発チームは3つの核心技術を立ち上げた。


《SPHERE》(スフィア)


 思考波分散ネットワーク


 シンヤの脳波をモデルにした多次元思考モデル。

 これを全人類の端末(スマホ・義体・AI補助脳)にインストール。


 各個人の精神負荷を 全人類ネットワークで分散 する。


 まるで一つの巨大な脳になるイメージ。


《MI-Field》(Mind Inversion Field)


 精神反転フィールド


 シンヤの戦いを解析して判明した。


「攻撃をそのまま受け止めると焼き切れる。

 だが反転させて返せば、奴らの構造が壊れる。」


 これを応用し、攻撃された思考そのものを反転して相手に返す防壁。


《Boundary Zero(境界ゼロ)》


 人類の最低思考基準の創設


 最も重要な規定。


 多次元知性体が侵攻しようとすると、人類の思考の隙間に入り込む。

 その隙間をなくすために、

「人間であるために最低限保持すべき精神構造」

 を定義し、全人類にベースラインとして付与する。

 シンヤがモデルになった。


【第4章 シンヤの役割】


 彼はついに種の守護者になる


 AI代表がシンヤに言う。


「君の脳には、まだ向こう側の層が残っている。

 それが完成する前に……

 人類の防壁の中核になってほしい。」


 シンヤは迷った。

 家族に戻ったばかりなのに、また使命を抱えるのか。

 だが答えは決まっている。

「ああ、やるよ。次は全員で生き残る。」

 シンヤの脳波は、ついに人類全体の基準周波数として採用される。


【第5章 稼働】


 防壁が銀河を覆った瞬間、異変が起きる

 稼働0秒。

 人類全員の端末が白い光を放つ。

 AI連邦が宣言する。

「Mind Barrier 起動」

 その瞬間

 銀河の外側から観察者の視線が消えた。

 高次元知性体は、人類の意識が閉じたことに気づく。

 同時に、シンヤの胸に誰かの声が響いた。


(……準備を始めたか、人間。

 では次はこちらも本気を出そう。)


 シンヤは息を吸いこみ、呟く。


「来いよ。

 今度は人類全員で迎え撃つ。」


 終


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