巫リリカ編②
『プロデュース??』
俺の力強い言葉にヒロシは怪訝な表情をしている。
『ああ。そうだ。お前も彼女の1人や2人欲しいだろ?』
『いや、彼女は普通1人でしょ……』
ヒロシは俺の急な提案にも関わらずどこか落ち着いてる
『これから俺が言う事を全て守れば間違いなくお前はモテ男になれる』
『そう言われても……』
プロデュースという概念に対してピント来てないヒロシ。
『付き合いたいだろ?』
俺は隣の巫リリカの方を横目で見ながらヒロシに問う。
『わかった。頼む師匠!!』
ヒロシはそこまでプロデュースを本気にはしてない様子だが乗り気になっていた。
『少し待ってろ』
『えっ?』
俺はヒロシとの会話を終わらせ隣の巫リリカの方へと身体を向ける。
『初めまして 巫さん。僕は青山ふゆって言います』
『……よろしく』
自己紹介をしても微塵も興味がない様子で巫リリカは返事する。
『東京から来たんだね。僕も昔住んでた時期があったんだ。リリカはどこら辺に住んでたの?』
『えっ、、はっ?』
ふゆの急な名前呼びで巫リリカはようやく反応するようになってきた。
『なんなの? なんでリリカって呼ぶの?』
『ダメかな? 仲良くなりたいと思って……』
『……好きにしろ』
巫リリカの心が開きかけてきたところでふゆは身体を元に戻す。
『おいおい、俺と巫さんを結ばせてくれるんじゃないの??』
声を潜めながらも興奮気味のヒロシが俺と巫リリカの会話が終わったのを確認して話しかけてきた
『何も気にするな。俺は興味無いよ』
『ならいいけど……てかプロデュースって何してくれるの?』
『まずは第一の試練。見た目だ』