エピローグ17 side 須藤旬
俺様な須藤クンが、無謀な計画をたてました。
そう、キョウコさんと里依がシンガポールへ出掛けた理由なんだけど、実は、僕に、僕の会社に対して、マネロン疑惑が出て、僕が動けなくなってしまったからなんだ。
本来は、香港のコラボを御披露目して、それからその版権、知的財産権の会社を作るはずだった。それがマネロン疑惑の為、先にシンガポールに版権、知的財産権の会社を作る事にした。だって税務署や国税庁が、海外で会社作るのに国内法人が必要なんてバカな事言い出すからさぁ、さっさと個人資産で作れば、マネロンや資産隠しなんて言えないと思ったからね。
僕の投資会社が出資して海外に会社を作れば、もう準備万端な査察が動く。そんな予想があり、それを理由に特捜が僕の投資会社に査察に来るとと予想ができるので、今回の出資を辞めざるを得なかった。
まあね。よく見れば、今までは個人事務所の対応だったのに、突然、投資会社がとなり、それも海外に愛人の会社を作るとなると、普通は隠し資金の海外移行だと思われるよね。
僕だけでなく、みんな、いつものキョウコさんの無茶ぶりと、林田さんの我儘の対応、里依の専門分野だしと社内では思っていた。外から見ると分かりやすい構図になっていたんだ。早目に気がついてよかった。
それに、キョウコさんの新しい会社は手芸に対する知的財産権の管理会社。なんだそれ?ってなるからね。できて運営しないとわからない会社。ペーパーカンパニーやトンネル会社だと、思われそうな会社なんだね。そう尚更、不味い。
だけど、そんな分かりやすくマネロンをするか? って思ったけど、するんだろうね、世間では。
キョウコさんの会社はキョウコさんがちゃんと経営して、利益をあげている。それを世間は、僕がバックから資金提供をしていると見ていたんだ。それにも気がついた。遅すぎるね、分かる。
まあ、そんなことで僕が出資できなくなった。あともう一歩というまで準備していたのに、そんな理由で待ったが入った。だからさあ、今までの事もあるので査察にひと泡を吹かせたくなった。そう、なら彼奴らが理解できない内に、手が出せないうちに、さっさと会社を作っちゃおと。
なら、資本金をどうしよう? と思っていたら純兄が、里依の兄が声を挙げてきた。5千万円出すから株式半分と言い出した。妥当だけど、口出されると煩いからさあ、株式20%、2千万円で手を打って貰った。
キョウコさんの自己資金がちょっと心もとないのと、その出所があのマンションなので、探られるとちょっと不味い。別に悪いことしている訳ではないけど、手繰るとね、ということ。だからね、丁度よかった。キョウコさんの出資金を少なくして、大半は里依兄の資金。会社を登記してワーキングビザを取るだけなので、銀行にシンガポール政府に信用してもらう金額位でOK。
まあ予定の3分の1となった。
まあ、動けないうちに動くのもいいかもと思ってます。




