エピローグ9 side 須藤旬
須藤クンが、里依さんとキョウコさんに出し抜かれた話し。
ちょっと手段を選ばない起業家みたな須藤クン。でもちょっと狡いんだよね
過去は変えられない。うん、分かっているけどね。
それより、キョウコさんと里依が仲がいい話だったね。
出産の時に色々あってなんか、里依が変わった。まあ、子供産んだだしという感じなんだけど。その上、なんかキョウコさんに興味を持ち始めたみたいで、キョウコさんの会社に行くと行っていた。その理由聞いたら
「キョウコさんと香港のクリエイターのコラボ私が遣りたいから」
と至極全うな応えだった。まあ、里依が好きな仕事だし、僕も里依を挟むつもりだったけど、流石に僕も了承できないので、なので黙認という形で通した。まあ、里依は
「旬が何言っても行くつもりだった」
らしい。その上
「キョウコさんが言うには一番悪いのは旬なんだって、ふふふ」
「はぁ?」
なんだよそれ。ふたりで分かりあっているみたいに。まあ、言われれば、僕が両方を取ったんだから悪いのは確か。でもどちらか選べなんてできるはずないだろ。
まず里依の事は、多分子供の認知だけでは向こうが黙ってないと。そうあのシスコン兄が絶対に出てきて、ウチの会社を揺さぶりかけそうだったし。
キョウコさんとの事は、なる様になった事だと。それ以外の選択はない。だってあのまま一人にしていたら僕は心配し過ぎて、どうかなっちゃいそうだったから。
そうそんな感じで、里依がキョウコさんの会社に通うようになり、明日香の保育園とかも相談できるとか、里依が商標とか知的財産権などの事をキョウコさんに教えてると話は聞いてる。
そして、保育園に明日香を入れられなかった里依が怒り爆発で、政府の少子化対策委員会とかに入ったとか。
もうやめて、暴走するのはキョウコさんだけで充分。
まあ、僕たちの娘が保育園に通うなんて想像できないから、もっともなんだけど、里依は、じゃあ仕事するにはどうすればいいの?って聞くし。はぁ。
まあ、その後、里依ママからシッターさん派遣されどうにかしている感じかな? で、ウチの娘は幼稚園へ入るんだよね。若くってキャリア持ってある人達どうしてるんだろう? よくわからないや。
そうそう、キョウコさんの会社の作家さん達が、商標登録とか知的財産権に興味を持ち始めたと。
あそこはその時、老舗チームに経営を任せていだから、彼等にやり易いように手芸店、所謂独立系のをね、傘下にしていた。
じゃあ講習会のひとつでやってみようとなったらしい。
で、キャラクターの布地が使えない理由は分かった。でも、可愛い布地が欲しいとなり、そしたら、布の物作家さん達が、老舗チームに煽られ自分達で生地作ろ!となったらしい。
老舗チームもキョウコさんの会社に入った関係で、そんな素材系の工場から支援を頼まれているらしい。で、廃業する工房を買ったと。資金はクラファンで、その自由な布の欲しい布物作家さん達が支援できるように少額から募ったらしい。その上、その会社再建する代表はキョウコさんとしたと。
本当にこうなると、キョウコさんを有名にしたの後悔してる。で、支援資金を10倍ゲットし、その上、そこで働きたいという職人まで出てきたらしい。
そう、この辺は伝聞だ。それを聞いたとき、僕の中でなんか嫌な予感がありアラートが鳴り響いていたのも確か。だからさ、確認のために聞いたのにキョウコさん、全然喋ってくれないからさあ、無理やりね、身体を使って聞いちゃった。ふふふ。
そしたらさあ、布だけでなくてガラス工場を巻き込んで、ビーズ会社まで支援を始めたとか。もう止めてよ。
ちょっと気になったからその会社名聞いたけど、教えてくれないから、僕が知ってるダメそうな会社名言ったの、そしたら何故、知っているの?だって、甘いよキョウコさん。
まあ、その後、里依に、計画の話、聴きたいから昼食会する事になったと告げると、
「どうやってキョウコさんから聞き出したの?」
なんて聞いてくるから、言えるわけないから曖昧にしたらさあ、
「本当に最低!」
と、手をきつく握りしめて睨みつけてきた。
「分かったわ、私とキョウコさんを敵に廻したらどうなるか、知ればいいのよ」
と言うと、部屋を出て行った。
翌日も里依は口をきかず、明日香の食事が終わると、珍しくシッターさんを連れて、さっさと家を出ていってしまった。
昼になり、なごやかに食事会が始まる。キョウコさんとご飯だ~って浮かれていて事は認める。しかし、懸案の会社の話をしていたはずなのに、いつのまにか別の会社の支援をウチの投資会社がすることに決まっていた。
里依は、ウチの若手の前で授乳はするは、オムツ替えるはと、心理的に揺さぶっていた。ミスリードを狙っていたんだね。それにまんまと乗っかってしまった。それしたらこんな事になってしまった。
そう、僕はキョウコさんからもたらされた情報が全てだと思ってしまったんだ。
そう、あの二人は大した事できないと踏んでいた。
そう油断していたんだ。そしてこの様だ。
で林田さんは、
「ボンも焼きが回ったなー」
昔僕の事を呼んでいた愛称で呼ぶし。まあ、それは僕をけなしているからなんだ。一人前と認めてないから、個人の『旬』という名を呼ばす、『ボン』と坊やのように呼ぶんだよね。
僕はもう何も言えず、俯いてしまう。それを見て林田さんはうっすらと嗤ったんだ。
「焼きの回った事務所にいるとこっちまで貧乏神に憑かれ、ダメになる」
と言い、顧問を下りるといい出した。それを撤回するには、そう、キョウコさんと仕事したいと。
「嬢ちゃんも腕あげたが、ありゃ先を見ている奴がいるんだ。でないとあんな意味のない再建計画をする訳ないからな」
里依の事まで昔の嬢ちゃん呼ばりで、キョウコさんの先を見る目がと言った。
「旬、お前のご執心の彼女は何者だ」
更に、そんなこと聞くから
「キョウコさんは何十年も専業主婦だったんだよ」
事実を告げる。
「はぁ? あんな女が主婦で満足できる訳ないだろう。このオレに向かって、考えてから何かビジョンを持ってから、出直して来いって言ったんだぞ。次にって言ってただけで」
「それはキョウコさんが林田さんを知らなかったからじゃないですか?」
「よし。お前、あの会社のCOO. だろう、その権限であの仕事、こことやれ」
「林田さん。それすると僕、キョウコさんに嫌われるから。そんな選択できない」
「ならオレは顧問を下りる」
そんな感じに、話は堂々巡り。なので僕は苦渋の決断をしなくてはならなくなった。弱虫な僕は、その決断をキョウコさんに任せることにした。なので、会いに行った。
あれから里依とも殺伐として、今までそんな事なかったのに、里依は週末は実家へ明日香と行っている。仕事と言い里依はキョウコさんの会社へ。僕はひとり、あのガラス工場の支援のメリット探しと、別々の仕事をしていた。
今日は週末の金曜日。里依は早々に実家へ向かうと。
だからさキョウコさんのところに行った。ちょっと気まずかったけどね。ご飯食べようと誘いに。
おうおう、投稿したはずなのにて来てなかったで、ごさる。
ナンバーリング間違っていたのでセーフ




