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僕が嘘を付くと、僕の体中にイボができるんだよ!?

作者: 七瀬





___僕は、子供の頃から“噓をつく”子供だったんだ!

どうでもいい話から、大事なことまで。



僕の人生は、嘘で固められた人生なんだよ!

僕の話す事は、全て【嘘】なんだ!



___そのうち、誰も僕の事を信じなくなったな~

どうせ! コイツは嘘を付いているんだと! 僕はそう思われるように

なったんだよ!




・・・それから、僕が1回嘘を付くごとに、、、。

僕の体のどこかに、“イボ”ができるようになったんだ、、、!






___僕の名前は、『安藤 サイト』25歳、フリーター恋人募集!

可愛い女の子が好みだよ!



 僕のイボが初めて出来たのは、、、?

僕が15歳の時だった!



・・・その嘘は? 僕が好きでもない女の子に嘘をついて告白した

事からはじまったんだよ!



 その女の子は、僕の事が好きだったみたいなんだけど!

僕が彼女に告白した時、彼女は凄く嬉しそうな顔をしていたのを

今でも僕は覚えているよ!



・・・だけど、数日後。

僕が、嘘をついて告白した事を知った彼女がクラスのみんなの前で

僕にビンタをしたんだ! 彼女は泣きながらね!



 その時、僕ははじめて! 嘘を付いた事を後悔したんだ!

・・・だけど? もう遅かったんだと思う。




___僕に、はじめてイボがその時、出来たんだ!

その時から、一つ! 僕が嘘を付くごとにイボが1つ出来るようになったんだよ!



・・・今、思えば?

彼女の心の痛みが、僕のイボになったのかもしれない!






___あれから、10年経った今は、、、。

僕の体中は、イボだらけになってしまったんだ、、、!




・・・僕は、有名人なってしまったんだよ!

テレビに取り上げられて! 僕は“見世物”になってしまったんだ!


 取っても取っても、イボは減る事がないんだ!

それは、僕が嘘を付くからだ、、、!!!



___僕の嘘をつく癖は、、、?

この先、一生治らないんだと思う!


___だって! 僕はそうやって、生きてきたんだから!!!

嘘をつかないと! 僕じゃない!

嘘を付くから、僕でいられるんだよ!



 僕を変える事なんかできない!

___誰も、僕を変える事なんかできないんだよ!








・・・だからだよね?

こんな風になっちゃったのは、、、。


僕の体のすべてのところに、“イボ”が出来てね!

僕は、一歩も外に出る事が出来なくなったんだ、、、!



___僕が、外を歩けば、、、?

僕は、人の視線にさらされる!



それにね? イボ自体は、まったく痛くも痒くもないんだよ!

だけど? 割れるというか? 水ぶくれみたいにイボから水が出るんだよ!

そして、またイボになる!



これは! なくなることのないイボだよ!

どんな薬も、手術もダメだったんだ、、、!


___イボを取っても、直ぐにまたイボになる!

イボが湧いて出てくるみたいにね!




___僕は、一生! イボ人生を歩む事になったんだ!






___でもね? そんな時だった!

僕が、嘘をついて告白した女の子が僕の家を訪ねて来てくれたんだよ。


『・・・元気だった、安藤君?』

『・・・ううん。急にどうしたの?』

『心配になってね! 安藤君が落ち込んでいるんじゃないかと思って!』

『・・・あの時は、ごめんね! 僕は嘘付きだ! キミの事を好きでもない

のに好きだと告白した! 僕が全部! 悪いんだよ!』

『・・・でもね? 私、それでも嬉しかったんだよ! 好きな男の子に告白

されるとは、想ってもみなかったから、、、!』

『・・・本当に、ごめん!』

『もう、謝らないでよ! 安藤君が嘘を付くのがやめられないのは分かった

から! それでも、私は安藤君の事があの時から変わってないんだ!』

『・・・えぇ!? 嘘を付く僕なのに、、、。』

『そうよ! 私は、安藤君の事が今も好きよ!』

『・・・ありがとう、』

『もぉ~泣かないでよ~! 私まで泣きそうになるじゃない!』

『・・・ごめん、』

『なんだか、謝ってばかっかりだね、安藤君!』

『・・・ううん。』





___不思議だな! 僕は、好きでもない彼女の事がどんどん好きになって

いったんだ! 今度は、本気で彼女の事を心から好きになったみたいなんだ!




 彼女といる時間は、僕にとって幸せな時間に変わっていったんだよ!



・・・そうするとね?

僕の体中にあったイボが少しずつ消えていったんだ!



彼女との幸せな時間が、僕のイボを消してくれているのかもしれない!

彼女と付き合うようになって! 1年が過ぎる頃には、、、?



・・・僕の体中にあったイボは、全てなくなったんだ!

それにね? 僕は彼女のおかげで、“嘘をつかなくなったんだよ!”



自然と、本当の事を言ってしまうんだ!

彼女に、今日も愛しているよ! キミ以外好きにならない! 

僕にとって君がすべてだ! なんて! キザナ台詞だけど、、、。



・・・僕は、そんな言葉も恥ずかし気もなく彼女に言えるんだよ!

心からの僕の言葉を、、、。



___彼女とこの先、一生幸せな人生を歩むよ!


【愛は、僕のイボも消すのかもしれない!】

今は、本当にそう! 思っているんだ!




最後までお読みいただきありがとうございます。

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