僕が嘘を付くと、僕の体中にイボができるんだよ!?
___僕は、子供の頃から“噓をつく”子供だったんだ!
どうでもいい話から、大事なことまで。
僕の人生は、嘘で固められた人生なんだよ!
僕の話す事は、全て【嘘】なんだ!
___そのうち、誰も僕の事を信じなくなったな~
どうせ! コイツは嘘を付いているんだと! 僕はそう思われるように
なったんだよ!
・・・それから、僕が1回嘘を付くごとに、、、。
僕の体のどこかに、“イボ”ができるようになったんだ、、、!
▽
___僕の名前は、『安藤 サイト』25歳、フリーター恋人募集!
可愛い女の子が好みだよ!
僕のイボが初めて出来たのは、、、?
僕が15歳の時だった!
・・・その嘘は? 僕が好きでもない女の子に嘘をついて告白した
事からはじまったんだよ!
その女の子は、僕の事が好きだったみたいなんだけど!
僕が彼女に告白した時、彼女は凄く嬉しそうな顔をしていたのを
今でも僕は覚えているよ!
・・・だけど、数日後。
僕が、嘘をついて告白した事を知った彼女がクラスのみんなの前で
僕にビンタをしたんだ! 彼女は泣きながらね!
その時、僕ははじめて! 嘘を付いた事を後悔したんだ!
・・・だけど? もう遅かったんだと思う。
___僕に、はじめてイボがその時、出来たんだ!
その時から、一つ! 僕が嘘を付くごとにイボが1つ出来るようになったんだよ!
・・・今、思えば?
彼女の心の痛みが、僕のイボになったのかもしれない!
▼
___あれから、10年経った今は、、、。
僕の体中は、イボだらけになってしまったんだ、、、!
・・・僕は、有名人なってしまったんだよ!
テレビに取り上げられて! 僕は“見世物”になってしまったんだ!
取っても取っても、イボは減る事がないんだ!
それは、僕が嘘を付くからだ、、、!!!
___僕の嘘をつく癖は、、、?
この先、一生治らないんだと思う!
___だって! 僕はそうやって、生きてきたんだから!!!
嘘をつかないと! 僕じゃない!
嘘を付くから、僕でいられるんだよ!
僕を変える事なんかできない!
___誰も、僕を変える事なんかできないんだよ!
*
・・・だからだよね?
こんな風になっちゃったのは、、、。
僕の体のすべてのところに、“イボ”が出来てね!
僕は、一歩も外に出る事が出来なくなったんだ、、、!
___僕が、外を歩けば、、、?
僕は、人の視線にさらされる!
それにね? イボ自体は、まったく痛くも痒くもないんだよ!
だけど? 割れるというか? 水ぶくれみたいにイボから水が出るんだよ!
そして、またイボになる!
これは! なくなることのないイボだよ!
どんな薬も、手術もダメだったんだ、、、!
___イボを取っても、直ぐにまたイボになる!
イボが湧いて出てくるみたいにね!
___僕は、一生! イボ人生を歩む事になったんだ!
*
___でもね? そんな時だった!
僕が、嘘をついて告白した女の子が僕の家を訪ねて来てくれたんだよ。
『・・・元気だった、安藤君?』
『・・・ううん。急にどうしたの?』
『心配になってね! 安藤君が落ち込んでいるんじゃないかと思って!』
『・・・あの時は、ごめんね! 僕は嘘付きだ! キミの事を好きでもない
のに好きだと告白した! 僕が全部! 悪いんだよ!』
『・・・でもね? 私、それでも嬉しかったんだよ! 好きな男の子に告白
されるとは、想ってもみなかったから、、、!』
『・・・本当に、ごめん!』
『もう、謝らないでよ! 安藤君が嘘を付くのがやめられないのは分かった
から! それでも、私は安藤君の事があの時から変わってないんだ!』
『・・・えぇ!? 嘘を付く僕なのに、、、。』
『そうよ! 私は、安藤君の事が今も好きよ!』
『・・・ありがとう、』
『もぉ~泣かないでよ~! 私まで泣きそうになるじゃない!』
『・・・ごめん、』
『なんだか、謝ってばかっかりだね、安藤君!』
『・・・ううん。』
___不思議だな! 僕は、好きでもない彼女の事がどんどん好きになって
いったんだ! 今度は、本気で彼女の事を心から好きになったみたいなんだ!
彼女といる時間は、僕にとって幸せな時間に変わっていったんだよ!
・・・そうするとね?
僕の体中にあったイボが少しずつ消えていったんだ!
彼女との幸せな時間が、僕のイボを消してくれているのかもしれない!
彼女と付き合うようになって! 1年が過ぎる頃には、、、?
・・・僕の体中にあったイボは、全てなくなったんだ!
それにね? 僕は彼女のおかげで、“嘘をつかなくなったんだよ!”
自然と、本当の事を言ってしまうんだ!
彼女に、今日も愛しているよ! キミ以外好きにならない!
僕にとって君がすべてだ! なんて! キザナ台詞だけど、、、。
・・・僕は、そんな言葉も恥ずかし気もなく彼女に言えるんだよ!
心からの僕の言葉を、、、。
___彼女とこの先、一生幸せな人生を歩むよ!
【愛は、僕のイボも消すのかもしれない!】
今は、本当にそう! 思っているんだ!
最後までお読みいただきありがとうございます。