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無職は無能
「無職...ですか?」
「さようじゃ。」
「どんな力を持っているのですか?」
この時点で僕はなんとなく分かっていたのだろう。
「何もないぞ。」
無職が何の能力も持たない無能であるということに。
「おーい。アル、何の職業だった?」
「無職だったよ。」
「え?無職?」
「ああ。無職だったよ。」
「無職ってどんな職業なんだ?」
「何も能力を持たない職業だよ。これから、どうしたら良いんだよ。」
「アル、落ち込むな。俺がついてやるからな。
冒険者になりたいなら諦めるなよ。」
「キース、ありがとう。」




