目次 次へ 1/6 曇り空が落とす涙。 どんよりと湿った空。 僕にぴったりな色。 黒になりきれない灰色。 白になりきれない灰色。 だからといって灰色でもない灰色。 時折吹く風が僕の肌に突き刺さる。 どんどん失われていくのは温もりだろうか。 気づいた頃には僕は傷だらけ。 唐突に涙が零れる。 痛い。冷たい。苦しい。 そんな簡単な話じゃない。 だから、わからない。 僕にはこの涙の意味は一生かかってもわからない。 わからないから、泣いているのだ。 わからないことだけはわかっているのに。