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迷惑創造神とのんびり異世界生活を?!  作者: ミカ=エル
6.魔物からの依頼?!
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問題はスライムだそうです?!

ボシン&カフィーのリザードマン兄弟から詳しい話を聞くロウジ達、ですが?!

リザードマン達を困らせているものの正体が判明します。

「スライム、ですか?」

なんかかなり気に入られたみたいでなかなか陽気に、だけど真剣に話をしてくるカフィーとボシンのリザードマン2人。

こちらも相槌を打ちながら彼等の集落や生活の事を聞き、今彼等が置かれている状況を知ったのだけど。


「ウム。スライム、ダ。しかも、ダナ。アノ、モルドスライム、というヤツらは火ニ弱ク。力も無ク生きている動物ニハ害を為さないヤツらダ。ソレが、ナ。どういうわけカ大量ニ発生してしまいワレラの狩場・・・湖と森とノ両方ヲ占拠されてしまったノダ。それでモ湖の方ノヤツラは火を使いなんとか駆除出来たのだが、ナ」

森に集まってコロニーを形成してるスライムに対しては火を使うわけにもいかず駆除する良い方法が無いか、と智慧者であるここの長老に会いに来ていた、と。


「生憎と彼奴等はワシらにとっても天敵でしてな。あまり森に巣食う事は少ないはずなのですが、それでも見掛けた場合には網や棒を使い森から遠ざけるというような方法をとっていたのですな。そう。今までは。」

マシュさんが説明を受け継いでくれる。


「はぁ。」

網を使うキノコ・・・なんかマシュさん達アングリーマッシュの体をゆらゆら、ゆさゆさとしながらの動きを見ているとあまり素早く動けるようには思えないんだけど、多分件のスライムは(のろ)いのだろう。

モルドスライム、なんてのは聞いた事ないが。


「それがここ数ヶ月でこちらでもかなりの数が現れるようになってましてな。湖に住まうモノ達や我々では相性が悪い。ここは精霊のお力を使えるピアリス様に相談してみるしかないか、となりまして、な。」


「ふぅにゅ?それでそんな時にあたし達が来た、という事?」

リンが首を傾げながら確認する。


「そういう事、ですな。ピアリス様の使いである風の精霊からは明後日頃になるかも、と聞いてはいたのですが。」

ふむ。

う〜ん。

まぁ、多分ピアリス様とそんな話になっているのであればタイミング的に俺達の事だとは思うのだけど。

ウチの(?)シルフ達は何も言ってなかったよなぁ。

(ダマッテタダマッテタ)(メイレイメイレイ)(シレイシレイ)(マスターニハダマッテロ、ッテグランマガ〜)(ジョウシノジョウシカラ、ノ〜。メイレイ)


「・・・・あ〜・・・どうする?やっぱりピアリス様の指令?依頼?が出てるみたいなんだけど。」

まぁ、俺はこうして会話が成り立つ相手なら助けてあげても良いと思うんだけど、な。

一応皆に確認しないと。


「んにゃ?どうする?って?」

「んんん〜?・・・んん〜?なの〜?」「はいぃ?」

「どうする?、とは?」


「へ?・・・あれ?」

なんだろう。何か不思議な物を見る感じで返されてしまったんだけど。

フェアなんかちょこん、と可愛らしく唇に人差し指をあてて小首を傾げてますが。


「今更、だよ、ね?アングリーマッシュに頼まれてついて来た時点で話を聞いてサヨニャラ、じゃ済まにゃい事くらいは理解してたよ?」

リンが笑って言ってくる。

フェア達も・・アリーなんかは腕を組んで「当たり前でしょう?」なんて言ってるが、妖精3人組は皆してうんうん、と頷いている。


「あ〜。いや、まぁ、普通に考えたらそうか」

・・・うん。俺は別に話を聞くだけなら良いかな?と結構軽い気持ちでそれだけについてオッケーしたつもりだったんだけど。

住処とか興味あったし。

確かに魔力溜まりの問題だって事だったから受けるつもりはあったけどさ。


「最初から受けるつもりはあったにゃ?」


「えっ?あ、うん。一応は、ね。けど、危険そうなら一度ピアリス様に相談してみるつもりだったし、受けるにしても皆の意見は聞かないと、だからさ。」

だから一応本題を聞いてから改めてこうして聞くつもりでいたんだけど、と伝える。


「ニャァ。まぁ、今は別に良いんじゃにゃいかニャァ?ちゃんとパーティ組んだら先にある程度は考えを言っておいたり相談した方が確かに良いとは思うけど、ね?」

少し考えながらリンが言ってくる。

顔は笑っているが口調は真剣だ。


「ん?今は、良い?、って?」

はて?

それで良い、という意味じゃないような気がして聞いてみる。


「ん〜?今は一応あたしとロウジのペアパーティだから。フェア達も一時的に加わっているけど基本的にゃぁ・・には。・・・んん。基本的、には、ロウジの方針に従ってついてく形でのパーティだから、ね。」


「ん?・・・あぁ〜。」

「ですね〜」「そうだねぇ〜」「ん。だね〜?」

妖精3人組の考えとしてもそういう事らしい。


「うう〜ん。そうか。・・・皆は付いてきてくれるんだ。」

嬉しい事ではあるんだけど。あるんだけど、俺はあまりリーダー体質じゃない、と言うかあんまり他人を引っ張るような立場にも・・あぁ、いや、クラス委員はなった事ないけど委員会では委員長やってたりはしたな、中学の時は。

本好きと決まった時間にちゃんと帰れる、との理由から半年以外はずっと図書委員会に入っていて司書さんとも仲良かったから、だとは思うが中学3年の時に丸1年委員長をやっていたのを思い出した。

逆に言えばただそれだけ、なのだけど。


「とりあえずあたしにょ目的も最初、の?ピアリス様からにょ依頼も終わってると言えば終わってるんだし。後は冒険者として、じゃにゃい、ないか、な?ピアリス様、ピアリスちゃんも多分そういう考えじゃ?」


「多分、そぅでしょうねぇ〜。」「3階まで降りる必要なさそうだったのに〜。3階まで降りた時の注意をされた、なの〜」「あ、そうでした、ね!このっ!」


「そういえば。ほれ」

確かにピアリスちゃんはもしも3階まで降りた場合には、とか言って注意をして来たね。エリーに(たか)っていたハエ?を叩き落としながら俺も思い出した。


「フム?デハ依頼ヲうけて貰エル、ト考えテ良いノダナ?」

しばらくこちらを見守っていた・・・じっと動かずに待機していたボシンさんが確認をしてくる。

・・・ルドルフと呼べと言う兄のカフィーは未だに腕を組んで目を閉じたままピクリとも動かない。


「アァ。兄者はまだ疲れガ取れていないようで、ナ。気にしないでクレ」


「あ、あぁ、はい。」

そうか・・・寝てるのか・・・


「それで?あたし達はどこに行けば良いのかにゃ?スライム退治は良いけど大勢のリザードマンやアングリーマッシュ達で退治出来にゃいにょをあたし達だけで出来るかどうか。」


「まずはぁ〜、状況の確認をしないと、ですねぇ〜」

「行ってみたいの〜」

「火を使えない、殴れない。あまり攻撃的じゃない、とは言っても辛そうです」


「うん。幸いフェア達は魔法も使えるし森の中だって言うならかなり有利にはなりそうだけど、それも今の実際の様子を見てみないとね」

大量のスライム相手なのに火が使えない場所、というのはやっぱり痛い気がするなぁ。


「・・・・ん?待てよ?・・んあ、あぁ、無理、か?」


「んにゃ?」「「んん?」」「んんん〜?何かあった、なの〜?」

「ン?」


「あ、うん。・・・う〜ん。気軽に試すわけにもいかないしとりあえずは保留だな、どちらにしろ」

ゲームやファンタジー小説なんかのシチュエーションを思い出してちょっと思い付いた事があったんだけど。


「んん?何か思い付いた?」「ロウジ?何か、あるの〜?」

リンとフェアが興味津々な様子で聞いてくる。


「ん?う〜ん。ちょっと思い付いただけなんだけど、ね?なんだろ、ある1つの対象しか燃やさないとかダメージ与えない、とかいう魔法は無いのかな?無理なのかな?って、さ。・・・ひょっとしてフェア達はそういうの知らない?」

話してて思い出したんだけどフェア達は妖精の国の王族なんだし冒険者としても先輩なんだから何か知ってるかも?と、尋ねてみる。


「あ〜。にゃるほど。」

「あ〜」「んんん〜?なの〜?」「なるほど。そう来ましたかぁ」

うーむ。あんまり期待出来る反応とは思えないけど一応続きがあるか聞いていよう。

首を(かし)げる事で続きを促す。


「あたしはそういうにょは教会のバニッシュメントとかピュリファイとかしか知らにゃいよ?」

リンが悩みつつ言うと


「ん〜。分からない、なの〜。無い、なの〜?」

フェアがこちらに聞いて・・・あぁいや、いつものだな、これは。フェアが言ってくる。


「そう、ですねぇ〜。魔だけを滅ぼす魔法はありますが・・・聞いた事無いですねぇ。恐らくそもそもそこまである対象だけ、という指定を出来る程にイメージを固めるのも難しいから、じゃないですかねぇ?」

背後からエリーに両肩を掴まれ押し出されるような形になったアリーが説明までしてくれる。


「ただ、「あ。あぁ、そうか。そういう事があるのか」

魔法はイメージ。

スライムだけを燃やす、とかだったら『スライム』という概念をしっかりしなきゃいけないわけで。


「かなり難しいのかぁ」

俺が続けて言うと


「最後まで聞いて下さいよぉ〜」「ロウジィ?」

アリーが頬を膨らませてプンスカしていた。

珍しい。


「あ、ごめん。何?被せちゃったのか。」

アリーはまだ続きを話そうとしてたんだね。悪い事をした。


「んん〜、もうっ!・・・・・あぁ〜。はい、えぇっとぉ、ですねぇ。ただ、ですね?何かしか燃やさない、というのではなく「あ、それは燃やしちゃマズイ」となった時に魔法をコントロールして避けたり、というのは出来ますよぉ?それに、ですねぇ?」


あぁ!飛ばしたファイアボールのコントロールとかと一緒のような感じでなんとかなる、のか?ん?

「ん?」

それに?

何かアリーがまた少し呆れてるような気がするのは何故だろう?


「「それは燃やさないでね」とか「あれを燃やしてね」というのはロウジも得意なはず、ですよぉ?普通は難しいですけどぉ、ひょっとしたらスライムだけ燃やす事も出来るのではないでしょうかぁ?」


ん?え?

「え?」


「あははははっ!ロウジ〜?おともだちの存在忘れちゃイヤ、なの〜!」

「あっ!いや、でもわたしには出来ないですよ?」

「あっ!あぁっ!・・・んっ、でも、そんにゃ事出来るにょ?」


「あぁ〜!って。・・・そこまで出来るものなの?」

魔法、って事で自分の力で、って事に気を取られてたけど、精霊魔法で精霊にその辺のコントロールを頼む方法があるのか。

でも、そこまで便利に使えるものなのかな?


「んん〜。正直どの程度の事が出来るのかはわたしにも分からないです〜。主に契約した本精霊の力と契約者の能力次第ではあるので。ちなみに、わたし達にはそこまで出来ませんねぇ〜」


「ありゃ。やっぱりそうだよね?・・・あぁ、うん。俺の場合は考えもつかなかったんだけどさ。」


(ウーンウーン、ムズカシイ、カナァ)(ロウジノバアイハムズカシイヨネ〜)(ムズカシイ、ムズカシイ)(フツウノヒトトナラデキルカモシレナイケド〜)(フツウノヒトトナラカゲンデキルケド〜)(フツウノヒトトナラ、デキル、カナァ)(ヒトカミズハムリ〜!)


「ん?出来るのかな?」


「んにゃ?」

「「んん〜」」「難しい、ですよねぇ〜?」

精霊が見えないリン以外は直接精霊と話をしてるけど、加減という形である程度は対象を選ぶ事は出来そうだ。


(ロウジノバアイワムズカシイヨ〜)(ロウジハムリ〜)(フツウジャナイカラムリ〜)(フツウジャナイ〜)(フツウジャナイカラ〜)(フツウジャナイ、フツウジャナイ〜)((キャハハハハ〜)


「む。」

「あっはははは〜!」「あははははっ!なの〜っ!」「あははは」

「ん?」

むう。


「う〜ん。でも、なるほど?イメージは伝わって来たから分かったよ。納得はした。少し頭に来る部分とかモヤモヤする部分はあるけど・・・」

要は火や水そのものだから対象を選ぶ事は確かに出来るけれども。

逆にだからこそ、その対象が傷付いたり燃えたりしないようにまで干渉するのは難しい、と。

出来ないというわけではなく対象の手前で拡散したりは出来るけどその対象が影響を受けやすかった場合は気を付けていても、という事があるようだ。

まぁ、そうだろうな。

考えてみれば五行、相生相克もそういう事も含まれてるわけだし。

風が吹いて木の枝々が擦れて火が生まれたり、とか。


「精霊の制御力が強くて魔力を弱めれば相手を焦がしたりとかも無くせるようですがぁ、ロウジの場合は制御力はまだまだ〜、魔力はおかしい、のでぇ〜。」


「あぁっ!にゃるほど!」


「いやいやっ!そこで納得はおかしい、ような気がするよ?」

リンがやっと事情を飲み込めたようで大きな声を出す。

そこにすかさずツッコミを入れたわけだけど、俺自身言ったように納得はいく話ではある。

どうやら力がモノを言う世界でも大きいだけの力というものは良い事ばかりではないようだ。


「ただ〜、それならそれで森にも協力して貰えば良いのでぇわたしたちとロウジなら〜」

「なんとか、なりそう!なの〜?」

「思っていた、よりは〜、ですけどねぇ」

良かったの〜!とエリーと喜ぶフェア。


「う〜ん。いや、ごめん。ホラ、それでも無理、無理って言ってるよ?聞こえてるよね?とりあえず火はあまり使わない方向で。」


(ヒガフエル〜)(フエルフエル)(ロウジノ〜ヒノセイレイニツラレテ〜ゼッータイヒノセイレイガフエルヨウ〜)(ヒバッカ〜)(ヒダルマヒダルマ〜)(ヒバッカヒバッカ)(バッカバッカ〜)(ロウジ〜?)(バッカバッカ〜)


・・・・

むぅ。

「あははははっ!なの!」

(キャハハハハッ)


「むぅ。」


「ま、まぁ、森を燃やしたらマズイですし。樹々が協力してくれるなら風や土でも十分いけるのではないでしょうか?」

エリーがフェローを・・・エリーにフェローされてしまったよ。


「そう、ですねぇ〜。それでいつ出発しますかぁ?わたしたちなら今すぐにでも動けますし、スライム達の実際の様子も早目に確認しておいた方が良いと思うのですがぁ?」


「ウ、ウム。ワレラとしてモ早目ニ動いテ貰いたいが、ナ。大丈夫、ダロウカ?」


「うーん。そうだね。今から行きたいとこだけど、ちょっと待ってね?」

アイテムボックスを開いて図鑑を取り出す。


「ふむ。モルドスライム。『スライムの中では酸が弱い種で特殊な液体で出来た体により動物の死骸や湿度の高い場所にカビ等の菌類を生やす。その菌類を溶かして食べる事により気に入った場所から殆ど動かないという性質を持つ。縄張り意識はあるようだが攻撃的ではない為、人と敵対する場合はその性質故に掃除の意味合いが強くなるだろう。乾燥に弱く火に弱い』だって。あんまりパッとしない、というかやっかいな感じもしないんだけど・・・」

そんなスライムなんかよりもかなり強いであろうボシンさんに顔を向ける。


「ウ、ム?・・・少し言ったガ。見てノ通りワレラの外皮ハ常二水気を纏っているので、ナ。アヤツラとは相性ガ悪いノダ。」

右手で頬を・・・頬?歯の横を掻きながら、多分気まずそうに言うボシンさん。

ふうむ?


「あぁ〜!カビ、かにゃ?」


「カビ?」「「あぁ〜!」」

カビ?・・・・あぁ、なるほど?

キノコとか植物もカビ相手というのは確かに相性悪いのかもなぁ。


「ま、まぁ、相性が悪いというなら仕方ないですよね。それに乾燥させる事が出来るなら意外に魔法でいけるかもしれません。水と軽く食糧とかだけ確認と準備をして出発しましょうか」

要は大気を冷やして氷を作るんじゃなくて水から熱を取り除いて氷を作るのと同じで水から水を抜くイメージでいけるんじゃないかな?と考えたわけだけど。

確か俺が読んだファンタジー小説に乾燥魔法って出て来た覚えもあるし。・・・・あれは人間でもなんでも水分を抜いてしまう凶悪な魔法だったな・・・あ、でも名前忘れた。


「む。むむむ。まぁ、良いか。もしなんなら現地で試してみよう。」

英語ではドライアップ、だったな。

乾燥剤ってなんだっけ?



皆が準備する中で俺はそんな事を考えながらアイテムボックスを整理していた。


お読みくださった方々ありがとうございますm(_ _)m


更に続きを楽しみにしていてくれた方々、ありがとうございます、ここまで遅くなり申し訳ありませんm(._.;)m

次話は16日日曜日の予定です(*^ω^*)/

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