やっとステータスの確認出来るよ?!
転移した先の地を治める子爵に拾われたロウジ。
まさかの流れで館の一室をあてがわれます。
そこでやっと少し落ち着いて色々と確認していきます。
まんまステータス確認回です。
「どうぞこちらの部屋をお使い下さい。」
三つ編みの女の子、俺とあまり変わらないくらいの年齢のメイドさんに案内されたのは2階の右奥・・・下に目を向ければ入り口がすぐそこに見える部屋だった。
「階段を登って左側が奥からアンジェリカ様、バート様を始めとした一族の方の私室になっております。反対側のこちらは客間になっておりまして今はどなたもお使いになられていないので多少の物音なども気にせずに使うように、との事です。」
「あ、そうなんですね。助かります。ありがとうございます。」
「はい。では御夕飯の時間になりましたらまた呼びに参ります。何かありましたら寝台横のベルを鳴らしていただければ参りますのでよろしくお願いします。あと申し遅れましたがわたしはアンと申します。」
アン、と名乗ったメイドさんが深く頭を下げる。三つ編みが大きく揺れる。・・・あぁ、いけない。あまり意識して見てはいけない所も結構揺れた。
「よろしくお願いします。ロウジ=タソガワです。ロウジと呼んで下さい。」
俺も頭を下げて言う。
「はい。ロウジ様。改めてよろしくお願いします。ごゆっくりおくつろぎください。」
「・・・ふぅ」
部屋を出て行くのを見送り溜息をつく。
なんと言うか・・・部屋の大きさもだけどこの部屋にある物も見るからに「僕たちは良い物です!」という主張をしていて・・・ベッドなんかも1人用のはずだけど3人くらいなら簡単に寝られるんじゃないかという広さがあるしで正に別世界の住人と言うか間違いなく違う世界に来たというような感覚だった。・・・なんだろうな、この慣用句として使いたいのに事実を指してしまっているというモヤモヤする感じは。
・・・・
いや、それよりもやる事をやっておかないと。
奥の学習机みたいなところではなく隣のベッドに腰を下ろす。
「さて、と。まずは自分の今のステータスで何が出来るか出来ないか問題点があるかないか、だよな。」
シヴァ神は後から連絡して好きなように変えられると言ってたしその辺の理由でスキルレベルなんかは微妙な設定になってるような言い方をしてたからな。ちゃんと確認しないと。
(ステータスオープン)
ロゥジ=タソガワ
称号: 旅人
属性 : 無
状態: ひと休み
レベル5
HP 101005/100005 (+1000)
MP 1455/455 (+1000)
体力 180/88 (+100)
気力 157/76 (+100)
腕力 143 (+100)
耐久力 140 (+100)
知力 189(+100)
精神力 180 (+100)
敏捷性 135 (+100)
幸運度 705 (+600)
職業
商人LV.2 鑑定士LV.1 調合士LV.1 錬金術士LV.1 武器職人LV.1 防具職人LV.2 建築士LV.1 料理人LV.2 家政婦LV.2 旅人LV.1 戦士LV.1 格闘家LV.1 神官LV.4
魔法使いLV.1 精霊使いLV.1 神の眷属LV.−
装備品
武器: ロングソード(青銅製)
胴: お気に入りのプリントTシャツ . 半袖チェック柄カジュアルシャツ
腕: 銅の籠手
下半身: 柄物トランクス . ジーパン
脚: 銅の脛当て
足: 皮の靴
《所持スキル 》
鑑定 解析 現地言語理解 古代言語理解 交渉術LV.4 能力隠蔽 能力開示
HP自動回復・神 MP自動回復・小
(物理耐性) (魔法耐性 ) (身体能力上昇・大) (精神力上昇・大) (与ダメージ増加・大) (状態異常耐性・小)
即死無効 毒無効 麻痺無効 石化無効 魅了無効 拘束無効
人徳 幸運 神の加護 創造神の加護 破壊神の加護 神との対話 神への祈願 精霊との対話 (アイテム作成時成功率上昇・大)
素材収集LV.MAX 薬調合LV.1 錬金術LV.1 アイテム簡易合成LV.1 釣りLV.1 料理LV.3 家事LV.3
道具作成 武具作成 縫製 装飾品作成 魔法書作成
建築技術LV.1 鍛冶LV.1 罠作成LV.1 隠蔽術LV.2
刀剣術LV.1 格闘術LV.1 槍棒術LV.1 斧術LV.1 棍棒術LV.1
弓術LV.1 短刀術LV.1 手裏剣術LV.1 投げ縄術LV.1
精霊術LV.1 魔法合成 複数魔法同時発動
《所持魔法》
火魔法LV.1 水魔法LV.1 土魔法LV.1 風魔法LV.1 光魔法LV.1 闇魔法LV.1 精霊魔法LV.1 初級神聖魔法 初級暗黒魔法
・・・・・ふむ。
まずは疑問点1。HP&MPは分かるんだけどその下。
気になるものから順に見ていこう
【体力】 体力。休めば回復するが腹が減っても減る。最大値に対して1割を切ればだいたいは動くのが辛くなる。無くなれば倒れ動けなくなる。体力が多くあればHP・MP・気力も回復しやすくなる。人間は何をするにも体が資本だぞ。
【気力】 気力。休めば回復するが腹が減っても減る。最大値に対して1割を切ればだいたいは動くのが嫌になる。無くなれば、もしくは人によっては一気に減れば気絶する。気力が多くあればHP・MP・体力も回復しやすくなる。病も気から。気をしっかり持て。
・・・・あぁ、なるほどね。
読んでみてそのままじゃん、とツッコんだ。
HPは生命力、MPはマジックポイントで気力体力とはしっかり分かれてるって事だね。魔法の使い過ぎでMPが無くなっても気絶はしないのかな。
【MP】保持魔力。魔法や魔力を使う事をすれば減る。無くなれば他から調達しない限りは使う事はできない。無くなった場合衰弱し動けなくなる。魔力を使わなければよほどの事がない限りは回復していく。これはオドの事であるからしてまずはオドとマナをマナぼう!
・・・・あの駄シヴァ神・・・
いや、何も言うまい。
オドとマナ、ね。自分の内包魔力と環境魔力?とでも訳せば良かったんだよな。
兄貴と親父が趣味で魔術書を集めててそっち系の話をしてたからなんとなくわかるな。
どこからか本物も手に入れて来てて寺の地下書庫は明らかにヤバイ空気になってるから俺が世界で近寄りたくない場所ナンバーワンだ。
それを考えてみるとMPが無くなっても環境魔力を使ったり取り入れる手段があれば魔力を使えるのはまぁ当たり前か。
ただ、やっぱり魔力枯渇は怖いな。書いてないけど衰弱ってイメージ的に寿命減ったりしそうだ。
そしてこいつ。
【HP自動回復 ・ 神】
なんだよ神って。
【HP自動回復・ 神】 HP減らされたら即時その時点での最大値まで回復する。ただし一撃で0になる場合や即死スキル・魔法を受けた場合には発動しない。 はっはっは。これが神の力というものだ〜!!
・・・・うぉぉ
神、神ね。
なんか納得だ。
しかも俺の場合は即死無効があるから・・・死なないんじゃないかな、これは。
・・・・
ええっと。
生きたアンデッド、とか意味不明な単語が浮かんだよ、今。
一応確認しておこう。
【即死無効】 即死無効。相手を即死させるスキルや魔法をも無効にする。現在の生命力よりも大きなダメージを受けた場合には生命力を約1割残す。 ふはははっ効かん効かんぞぉ!!
・・・・・
・・・うん。
俺がアンデッドと何が違うかはこの際置いておこう。
さてさて、次の疑問点は職業だけど。
これは普通は2つしか有効じゃないし見えないって言ってたから前2つのことだろうな。・・・これだと俺は商人見習いとか行商人に見られるんじゃないのか?・・・まぁやりたいことはそっち系かもしれないけど・・・うん、ま、良いか。
料理人に家政婦・・・・うん、まぁこれも何故あるかは分かるんだけど・・・うん、いざ見てしまうと微妙だ。
寺の掃除やお客さんの接待を始めとして寺や地区の行事があって忙しくなると俺も色々手伝わされたからなぁ。
まぁ仕方ない。レベルが高くなってるのもそのまま受け入れよう。
【調合士】薬や調味料などを調合し生業にする者。レベルが上がることにより調合の成功率と完成品の品質が上がる。また、品質が良い物を扱えるようになる。これはレベルが低い者には扱わせるわけにはいかないぜ。
ん?調合士に就いていても調合出来ないとか?
【武器職人】武器に分類されるものを作る事を生業にする者。レベルが上がることにより武器作成の成功率と完成品の品質が上がる。レベルが高いという事は腕の良い職人、腕の良い職人はレベルが上がるという事だ。
・・・
ふん?
・・・これはスキルかな?
【道具作成】作り方と材料さえ分かっていれば道具類をなんでも作る事が出来る。新しく創造する事も可能。調合でも大工仕事でもなんでもござれ。
【武器作成】作り方と材料さえ分かっていれば武器に分類されるものをなんでも作る事が出来る。ただし設備と道具はちゃんと揃えろよ!
・・・・
道具と設備と材料、ね。ま、基本かな。
なんか薬調合と被ってる気もするけど気にしたら負けかな。
それに
【アイテム簡易合成】合成魔法によりアイテムランク2までの物ならその場で材料さえ揃えれば作成する事が出来る。ただし作成成功率は75%。さぁ作れ今作れここで作れ!
・・・・ランク2というのがどのくらいかわからないが初級の消費アイテムだろうな、多分。成功率微妙だなぁ。
最大の問題は
【神の眷属】神に認められその神の眷属となった者。神の血肉を分け与えられし者。もしくはそれらにより神の力の一部を借りて行使する事が出来る者。 幸運度+100. 汝は神の眷属なり。
・・・・・は?
・・・・
・・・
うん?
これは、あれか?
鼻水を食べた、というか飲んだというか、したからか?・・・・これは質問する事第1号に決定だな。
【建築士】建築家。犬小屋からバ○ルの塔まで。自分で設計し建てる事が出来る。魔法を使っても使わなくても建築士。さぁ、レッツビルド! レベル1: 図面の見方は任せとけ。
・・・・
・・・こ、これは・・・
確か自分の家でも城でも造れば良い、とかほざいてなかったかな?気のせいかな?
なんだよ図面の見方は任せとけ、って。まさかとは思うが犬小屋も造れないんじゃないか?何がレッツビルド!だよ。
それになんだよ、犬小屋からバ○ルの塔まで、って!!1人でアノ塔を建てるのか?建てられるのか?神の雷落とさないだろうな。
これは質問じゃなく思い切り突っ込む事に決定だな。
後は気になるスキルがいくつか。
【鑑定】鑑定、と念じることにより見たモノの現在の情報を確認出来る。材質は見られるが加工品の材料は見られない。とりあえず色々見ろ。
【解析】鑑定の上位スキル。解析、と念じることにより見たモノの細かい情報を見ることが出来る。加工品の材料までも見ることが出来る。材料さえわかればこっちのもんさぁ。
・・・え・・これは何気にすごいんじゃないか?
解析して材料を調べればなんでも作れてしまうという事じゃないのかな?
まぁ、これも要検証要質問かな。
【神の加護】 神、とされるモノから与えられる加護。幸運+200、スキル:身体能力上昇・大(体力&気力+100、敏捷性+100)付与。まぁ名も無き神の加護としてはこんなものではないか?
【創造神の加護】 世界を創りし神から与えられた加護。 HP&MP+500、幸運+200。スキル:精神力上昇・大(知力&精神力+100)付与。スキル:アイテム作成時成功率上昇大(+30〜60%)付与。神聖魔法使用可。
なかなかのものであろ?
【破壊神の加護】 世界をも破壊する神から与えられた加護。HP&MP+500、腕力+100、幸運-100。スキル: 物理耐性(耐久力+50)付与 スキル: 魔法耐性(耐久力+50)付与 スキル:与ダメージ増加・大 付与 スキル:状態異常耐性小付与。 暗黒魔法使用可。 破壊神の本領にはまだ遠いが大したものであろ?
・・・・う〜〜〜ん。
というか。やっぱり本質は破壊神なんじゃ?
性格的にどうこうもそうだけど初対面の印象からしてあまり交流持たない方が得策かもなあ。
・・・あれ?アイテム簡易合成の成功率75%だけど創造神の加護で最低でも成功率+30%?・・・・わぁい。・・・・なんだろうなこのモヤッとする感じ。
【人徳】 その人が今まで善行を積んできた証。 他人との交流がしやすくなる。交渉術レベル+1 幸運+100。 ま、良い事をすれば何かしら返ってくるモノがあるかもな。
【幸運】運が良くなる。幸運度+100、 運勢悪くてもなんとかなるかもな。
ほう。破壊神のせいで幸運度下がってるんだけどこの数値の高さって実際に影響あるかって確かめようがないよな。まぁ、でも幸運度は気にしないでも良いのかな。
・・・いや、こうしてこんな風にバートさんに扱ってもらえるのがすでに幸運なのかもな。それを考えると少しは期待しても良いのかもしれない。
後は
【素材収集】 加工品の材料となる物を効率良く集める事が出来る。 また入手が難しい素材でも傷つけることなく入手出来るようになる。レベルが上がることにより細かい作業が楽に出来るようになる。 (採取LV.10・採掘LV.10・剥ぎ取りLV.10・アイテム収集LV.5にて取得) 集めまくった証であり更に集める事に励むが良いぞ。
何故素材採取じゃないかと思ったら・・・いや、ありがたいけど。
レベルいくつじゃなくてMAXというのはちょっと気に入らないけど、まぁ良いか。要は色んなアイテムを集めやすいってことだね。
「ロウジ様、御夕飯の支度が整いますので下の食堂までお越しください」
おっと。
「あ、はい、今行きます〜」
あ、しまった。着替えてもいないぞ。
そもそも着替えなんかあったかな。
(ボックスオープン)
「お、開いた」
試しにボックスとだけ念じてみたが確かに開いた。・・・ここで騙す意味はないんだけど。
「あ?お気に入りプリントTシャツ✖️2?カジュアルシャツ✖️2、ジーパン✖️2?・・・・装備品の予備を、って言ったからか?まぁ良いか」
試しに出してみたけど、さ。
「・・・・・」
汚れは有る無しあるけども全く同じ服装なわけだよ。
「・・・・せめて柄が違っていれば・・・」
それでも綺麗なものに着替えるのは必要だと思って着替えたよ。
そして上はTシャツ一枚で出て行く事にした。
「あ。」
「あ」
なかなか出てこないからドアを開けようとしたんだろうね。アンさんとお見合いしちゃったよ。
「す、すみません」
「も、申し訳ありません」
・・・・
「「ぷっ」」
ま、まぁ、よくあること、だよね。
2人して顔を見合わせて笑ってしまった。
「ひょっとして食堂まで案内、ですか?」
「あ、はい。食堂まで付き添わせて頂きます」
ひょっとしたらと思ったけどまさか本当にそうだとは。食堂も案内して貰ったから1人で行けるのだけど。
後ろに付いていく。
・・・ここで少しお世話になるのなら奥さんやアンジェリカさんにもある程度の事情は話してしまって良いかもしれないな。
むしろ俺の事情を話して色々協力して貰ったり教えて貰うのが良いかも。
・・・・はぁ。まずは食堂に入らないと、な。緊張する。
「ロウジ様が参られました。」
「どうぞ。」
食堂のドアが開けられる。
お読みいただきありがとうございます☆
文字数で1話1話を管理していきたいと思いますが今回のようにステータス説明とか入ると文字数が多くなるのを失念していました。
話を進めつつも適当に区切りますが、あまり面白くない回になることもあるかと思います。
色々考えながらやっていきますので、どうぞお付き合い下さいませ。
次回更新は28日の予定です☆