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迷惑創造神とのんびり異世界生活を?!  作者: ミカ=エル
5.ピアリス様の管理地で?!
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地下二階へ?!

シルフに案内されて今度は地下二階へ。

地下二階へ向かう階段のある場所へと向かいます。


「あ、ロウジ?ちょっと待って!」


「んぁ?」

全員で次の目的地、階段になると思うんだけど、を目指して歩いていこうとしたらリンが突然思い出したように言ってきた。


「んんっと。んにゃ、よ。と。」


「あ!わたしも拾うなの〜!」

「あぁ、なるほどぉ」「さすがリン、ですねぇ〜」


「?」

リンは腰を屈めゴーレムの破片・・・色々な長さになって散らばっている蔓を1本1本集めているようだ。


フェア達も手伝い手早く集め終えてリンの手に集める。

単なる蔓、だよな?


「はい、ロウジ。ロープとか紐の代わりとしては上等だよぉ?魔力を微妙に帯びてるみたいだから逆に万能ってわけじゃにゃいかもしれにゃいけど。」

そう言ってほぼ半分を俺に差し出してくれる。


「あ。あぁ〜!ありがとう!・・・ごめん、そこまで気が回らなかったよ。さすがリン。フェア達もありがとう!助かる。」

なるほど、な。

と、言うか本来なら俺も声を上げるべきだったな。

半分くらい、だけど20本はあるようだし長さはバラバラだけどありがたいな。


(鑑定)

【テンドラルゴーレムの破片 (テンドラル)】

アイテムレベル1


テンドラルゴーレムを形成していた蔓。

微量の魔力を帯びている。その辺の蔓よりも丈夫になっている為安心してロープ代わりに利用出来る。


・・・蔓、じゃないんだ。

ゴーレムの構成部品?みたいな扱いになるんだね。


「ロープにゃんかはいくらあっても結構使っちゃうから。普通に蔓を集めるつもりだったんだけど鑑定したら意外に便利そうだしにゃ。」


「うん、そうだね。さっきも思ったけど特に素材を種類別に集めたりする時にはこういうのが少しでもあった方が良いね。」

採取する時には直接調合とかに使わなくてもこういったのは探すようにするべきだな。

・・・忘れないようにしよう。


「ロウジは結構忘れっぽいみたいですしぃ?さすがリンですよねぇ〜」


「う。うん、確かに。ほんと、ありがたいね。」

アリーはなんか本当、時々キツイよなぁ。


「じゃぁ、行くの〜!二階なの〜!」

楽しみなの〜、と言いながら通路に飛び出していくフェア。


「あぁぁ〜また〜!」

慌てて追いかけるエリー。


「あ、あははは。」「ははは」「もう〜」


(ン〜。ナカナカオモシロイピクシーダネ〜)


そして俺達もフェアとエリーを追いかける形で通路に戻り、シルフに先導される俺と目と耳が良いリンが並び、その間の後ろにアリー、という編成で歩き出す。


「あれ?来た道を戻るんじゃなくて良いのかな?」

通路に出て左の道を歩いてたんだけど、しばらく歩いて右に曲がる道と左の壁に2つドアが見えて気が付いた。

来た道をそのまま進んでいるんだね、今。


(コノカイハグルゥットマワッテルダケ〜。ダカラコノママススメバモドル〜)


ありゃ、そうなんだ。

ん?


「戻る?戻るって?来た道に?それで良いの?」

はて?


(イイノイイノ〜!スベテオネェサンニマッカセナサ〜イ!)


「いや、お姉さんって。・・・あ、いや?間違いでもないのか?」

もう見る気はしないけど確かシルフの年齢は軽く3桁だったような気がする。

・・・・いやいや、それでもお姉さんってわけじゃないだろ。

なんて自分でツッコミを入れたりしていると


「ん〜?ひょっとしてここってぐるって一周するような・・・上の神殿とあんまり変わらにゃい造りだったりするにょかにゃ?」


「なぁんか、そんな感じですねぇ?ロウジィ?分かりますかぁ?」

前を見ながらリンがエリーに話し掛け、それに相槌を打ちながらエリーが聞いてきた。


「あ、うん。そうみたいよ?まぁ、上の神殿に造りが似ているかは分からないけどね。・・・森とか公園みたいなのがあったし、部屋数も少ないし・・・」

と、答えながらむしろ似ているなら上の神殿が造りを似せたんじゃないかな?と思い付いた。


(ウエノホウガアトダシダシ〜!コッチノホウガサキ〜!)


「あとだしだし?あ、あぁ。後出し、だし、ね。シルフが地下の方が先にあったんだから似てるなら上の神殿の方が似せてる、似てるんだよ、って、さ。」

アトダシダシ、に反応してブツブツ言ったら変な顔をされたからリン達に説明する。


「あぁ〜。確かにそう、ですねぇ。何の建物か、何の為の建物だったのか、とかはここのシルフはやっぱり知ってるんですかねぇ?」

ん?

アリーの言葉にふと疑問が浮かぶ。


「あれ?そう言えばここのシルフって建物から出ないのかな?それとも入れ替わってる?」

シルフに聞いてみる。


「あ、そうですよねぇ?風の精霊がこんな地下の建物で普通に活動してるのもですけど、ちゃんと出入り?交替?交換?してるんですかねぇ?」

アリーも疑問に思ったようだ。


「そう言えば階段以外に建物と外って繋がる場所があるんですかねぇ?ロウジは天井の上の方が怪しい、みたいな事を言ってましたがぁ?」

エリーも違う視点から疑問を挟んでくる。


(ン〜?カイダンハヒトガタヨウ、イキモノヨウダカラ〜)


「あるんだ?」


(バットガデハイリシタリ〜?カゼガトオルヨウナアナハアルヨ〜)


「あ。あぁ、そうか。バットも地下と地上を出入りしてたりするのか。それに空気穴さえあればシルフ達は行き来出来るんだよね」

そうか。バットもこの建物の中だけで活動してるわけじゃないのか。

それに今更だけどシルフは風、だもんね。

人に見えないような穴でも通れるんだ。


「う〜ん。最初の十字路、なんだけど。とりあえず音は聞こえなくなってるみたい。・・・にゃ、なんだったんだろ?」

最初に来た十字路についてリンが言ってきた。


「シルフ?俺らが最初上から下りてきた時にカサカサ、ガサガサ音がしててさ。だからそこの左側のドアには入らないで向こうに行ったんだけど。何か分かる?知ってる?」

・・・・まぁ、俺にも心当たりは出来たんだけど聞いた方が確実だからね。


(ン〜?シッテル〜?ワカル〜?ト、イウカロウジィ?ワカッテルトオリダヨ〜?サッキモタタカッタヨネ〜?)


「あ、やっぱり?」

掃除屋が居るって言ってたし、あのテンドラルゴーレムを解析した時に職業が清掃員になってたし。

そもそもゴーレムに職業ってどうなのさ?という疑問はともかくとして、あれとは別のゴーレムが歩き回ってたんじゃないかな?


「今は?ドアの向こうに居ない?」


(ン〜?イワナカッタ〜?ムコウハワカラナイヨ〜?アソコハケッコウシッカリシタドアダシ〜)


「あ。じゃぁ、まだ向こうの通路に居るかもしれないのか。」


(ン〜。ソダネ〜。コッチニハデテナイミタイダネ〜)


「まぁ、それだけ分かれば良いかな。あ。会ったら戦いになるのかな?」

掃除屋、清掃員だと言うなら大丈夫だとは思うんだけど。


(ン〜?アァ〜、ドウナンダロ〜?イツモナラフヨウナモノダカラッテカタヅケラレルンダロ〜ケド〜?)

は?


「いつもなら片付けられる?フヨウナモノ、不要な物だから、って?・・・片付け、掃除屋、清掃員、ってスイーパー・・・スイーパー・・・ねぇ」

なんか脱力する。

さて、困った。


「ロウジィ?」「ロウジ?どうかしたにょ?」「ロウジ〜?「どうかしましたぁ?」


「あ。あ〜、うん。多分ドアの向こうの通路のどっかにまたテンドラルゴーレムが居るかもしれないんだよ。それで。・・・えっと。これもまた、だけど。また戦いになるかもしれないって、聞いて、さ」

まぁ、今度は火を使っても良い・・・・ダメか。


「また〜?なの〜?」

「また、ですかぁ」「またぁ、ですかぁ?」


「・・・今度は消し炭にしちゃうって手もあるかにゃ?」


「いや、それがさ?考えてみれば遺跡の管理用、清掃員としてのゴーレムだから燃やすわけにはいかないだろうし困ったな、って。」

フェア達3人は本当に嫌そうな感じだったけどリンはそれでも前向き?な意見を出してくれた。

けど、清掃員としてピアリス様が作って使っているのなら消し炭は・・・さすがにダメだろう。


「ん〜。そうですねぇ?シルフにゴーレムに遭遇しないように案内して貰うことは・・・出来ないんですかねぇ?」

「ロウジ〜?ゴーレムに遭わないように道案内してもらったどうでしょうかぁ?」

あ。


「にゃ?」「お〜」


「そうなの〜。出来ればそれが良いなの〜」


「ナイスだよ、エリー、アリー。シルフ?出来るかな?」


(ア〜。タブン。デキル、カナァ〜?)


「じゃぁ、それで。」

言ってさっさとドアを開ける。


「はやっ!」「なの!」(ワッ!)


・・・なんかリンとフェアだけじゃなくてシルフにまで驚かれたけど。


「シルフ、案内出来そう?ドアを開けないと通路分からないんだよね?」

ドアを開けずにいても仕方ないもんね。

そう考えて行動したんだけどな。


「あ。そういうこと。」「あぁ〜」「そういうことですかぁ〜」「なるほどぉ」


「・・・なんか皆俺が何をするかとビックリしてたんだね」

シルフへの言葉で信用を取り戻したみたいでちょっとショックだったり。

しかもさ・・・ちゃんと考えて開けたのにそれがあまり意味なかったから二重にショックだった。


(ン〜。ザンネンダケドムコウガワモアケテクレナイト〜)


「うん、そうだね〜?そーだよねー」

ドアを開けたらそこは少し広い部屋で。

しかも向こう側と左右にドアがついていたりして。

来たドアも含めて各ドアの脇に灯りがついているから意外と明るいけど。

・・・気を使ってさっさと開けたのが良かったのか悪かったのか。

本当、軽くショック状態のままシルフの言葉に応えていた。


「あぁ〜だからここでしばらく草が動く音がしてたんだにぇ〜。ロウジ?気にしにゃい気にしにゃい」


「あ〜なるほど〜。・・・ありがとう、リン。」

そういう事だね。

通路じゃなくて部屋で。部屋の中を動いて掃除?してたからしばらくゴーレムが動く音がしてたんだね。


「あ、あはは。それで?ロウジィ?ど〜するの〜?」


「ロウジ〜?次はどっちに行きますかぁ〜?」

「ロウジィ〜?次はどのドアを開けますかぁ?」

フェアがどうするのか聞き、アリーとエリーがどのドアを開けて進むかを聞いてくる。


「ん?まずは一応、リン?ドアの向こうで何か聞こえるかな?ちょっと聞いてみて?」


(ア、アタシモ〜キイテミヨ〜)

ん?

・・・・聞いてみよ、って・・・風が通らないドアならシルフは音も聞けないんじゃないのか?

とか思ったけど。


(ウン。ミギガワノムコウヲアルイテルミタイ〜。カギアナアルドアッテベンリデイイヨネ〜)

と、言いながらドアについている小さい穴から出入りしてドアの向こう側とこっち側とを行き来しているようだ。


「鍵穴かい!」

考えてみれば覗き穴とか鍵穴があれば通れるんじゃん!

騙された!

と、後ろのドアを改めて見る。


「あれ?このドアには覗き穴とか鍵穴無いのか?まさか?え?」

なんと通路に繋がるドアには覗き穴も鍵穴も付いていなかった。

いや、鍵穴どころか鍵らしい物、鍵をかけるようなものも見当たらない。


「ん?ロウジ?・・・・本当だ。最初に入った部屋には(かんぬき)も鍵穴もあったんだけどにゃぁ」


「本当ですねぇ?カンヌキもないなんて珍しいですねぇ〜」


「代わりに他のドアには鍵穴があるから、じゃないですかぁ?・・・あのドアはカンヌキじゃなくてカギ、こちら側ですけど、ねぇ」

ん?

アリーの言葉に他のドアを見る。


「本当だね。正面のドアだけこっち側から鍵を閉めるようになってるのかな?」

左右のドアは普通に外側?のドアに見えるけど正面のドアだけ余分なレバーみたいな部品と閂のようになった部品が見える。

あれが多分鍵の本体なんだろう。

あれだとこっち側で鍵をかけたら向こう側からは鍵を使わないとドアを開けられない、よな?


(アノドアノムコウガカイダンベヤダヨ〜、サァ〜イコ〜!)

一通りドアの向こうに行ってから戻って来たシルフがそう言ってまた正面のドアの向こうに行ってしまう。


「おいおい〜自由だなぁ〜」

・・・・もっとも、それが風か。

改めて風の精霊シルフがどういったものかを思い知る。


「んにゃ?ロウジ?」


「あ。皆、あの正面のドアの向こうに階段部屋があるんだって。行こう。シルフがさっさと行っちゃったんだよ。」


「あらら」「そう、なの〜?だったら早く行くなの〜!」「はいぃ〜行きましょう〜」


「正面、かにゃ。」


「ん?リン?どうかした?」

何か考え込むような仕草をしたリンが気になって聞いてみる。


「んにゃ?・・・う〜ん?う〜ん。・・・な〜んか変な気がして。うぅん、大丈夫。多分気にょせい。でもやっぱりまだ地下があるんだにぇ〜?三階まで行かにゃいといけにゃいかにゃぁ?」

首を振りながらそんな答えが返ってきた。

う〜ん?


「う〜ん。そうだねぇ〜。まぁ階段があんなにあったから心配したけどちゃんと地下三階までありそうでとりあえず安心・・・安心、って言い方おかしいけど少し安心したよ」

笑いながらリンと歩く。


「ロウジ〜、早く開けるの〜!」「ロウジィ〜開けて下さい〜」「ロウジ、開けて下さいねぇ〜?」

へ?


「ほぇ?ってかなんで待ってたの?さっさと開けてくれれば良いのに。」

何故。


「ロウジの役目ですぅ〜」「ロウジの役目なの〜」「ロウジの役目なのではぁ〜?」


・・・はい、なんかそうらしいです。


「あははは」


仕方ないからドアを開ける。


「・・・階段見えないしね・・・」

ドアの先は暗かった。

しかもまだ真っ直ぐ通路があるみたいだ。


「階段部屋って言ったんだけどな?」

そのシルフが居ないし。


仕方ないから少し歩いてみる。

ランタンを前に出しながら進むと


「右側に下りる階段、かな?」

リンが最初に見つけた。

・・・やっぱり少し灯りがあるとは言っても猫の目には敵わないね。


「あ、そうだね。・・・階段、部屋なのか?一応は。」

要はL字型の通路じゃん、とか思いつつ呟く。


「ま、まぁ、相手はシルフだし」


「まぁ、そうだね。気にしないで良いか。」

うん。そういう事でシルフが見当たらないからさっさと階段を下りることにする。


まぁ、階段の下でいきなり何かが待ち構えたり、なんて事はないだろう。


「二階にも森とか公園とかがあるんですかねぇ?」


「ちょっと楽しみなの〜!冒険なの〜!」


「フェアはそう言いながらまたいきなり飛び出したりしないでくださいねぇ〜」


「ぶ〜!なの〜」


「あははは」



・・・・そうだな。

森とか公園みたいな場所といいあの一人部屋といい。

見ずに済ます部屋は多いけどやっぱり神殿だったり小さな集落くらいには機能しそうな感じはするな。

さぁ、二階だ。

目的は飽くまでも精霊草だけどこういう探索、探検はやっぱり楽しいかもしれない。

さぁ、二階には何が待ってるんだろう?

今話もお読みいただきありがとうございますヾ(@⌒ー⌒@)ノ


さくっと二階探索に入るつもりだったのが何故こうなってしまったのか(−_−;)


訪れる場所は少ないのですが、地下二階は一階よりも広かったりします( ;´Д`)


次回更新は15日を予定しています☆

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