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迷惑創造神とのんびり異世界生活を?!  作者: ミカ=エル
1.神のせいで見知らぬ異世界へ?!
5/71

貴族ってなんだっけ?!

とりあえず村に辿り着けたロウジですが、最初から長と1対1という状態に気付きます。


さて、どうなることか。

長が自ら連れ歩き「調べに行った先にこいつが居た。だから拾ってきた。怪しい奴ではあるが危険はないだろうと思う。」と言われなんとも言えない顔をした門番からは何をされる事もなく村へ案内される。


「おぉ丸太造りの家だ」

「あぁ、すぐそこのは家ではなさく詰所と倉庫だがな。中は更に壁紙を張ったり板張りしてある家がほとんどだが、こんな場所だ。材料には困らんからな。」

門をくぐり抜け舗装はされてないが結構平されている道で周りを見回してなんとなく感動していると少し前で笑いながら村長であるバート氏が建物の説明をしてくれた。


「なるほど。森ですもんね」

とはいえ村に入って分かったが周りを森に囲まれているというよりは森の手前、もしくは周りに街道があって森の入り口近くに村があるのかな。


「村を造るまえはこの場所も森の中だったのだがな。街道を通す際に切り拓いてこんな形になったのだ。」

少し自慢気に話す様子からして本人が先頭に立って開拓したのかな、と思う。


「なるほど。森の周りに道を造ったんじゃないんですね」

恐らくは最初はそのつもりだったのかもしれないが。


「・・・あぁ。ここの森も元は大森林と言われた森林地帯の一部であったのだがな。それは年月を経て人が森や山を切り拓いて生存圏を広げてきたという歴史の結果だ。ここも森を迂回して街道を通してもどうせ街道と森を監視する建物なんかを何処かに造らないといけないなら、と俺が提案して、な。森の端から切り拓いて村を興しそこに街道を通した。とは言えど村の周りは拓かれているが街道から外れるとまた少し森が残る感じだから森を分断した形とも言えるだろうがな」


「バート様こんにちは〜」「バート様!おかえりなさい!」「領主様御無事でしたか!」


「なるほど〜。なんか大変そうですね」

完全に切り拓いたというわけじゃないのだろうか。考えてみれば何か森に異常があってそれを長が自分で見に行くというのも変な話かもしれないな。


「おう!こんちは!元気か?・・・森でこいつを拾った。・・・まぁ、な。まだ新しい村だしな。今回みたいなワケのわからん事もあるしな。ほれ、あれが俺の館だ。」



「・・・お〜。あれがですか〜」

村人に話しかけられそれに応えながらもこちらとも話をし。三叉路を右に曲がり顎で示された先に見えてきたのは・・・宿屋とか旅館と言われればそれで通用しそうな二階建ての横に少し長い建物だった。

商店街のような通りを抜けて見やると前庭にあたる玄関前には・・・玄関と言っても両開きのドアで幅も高さも結構ある・・・黄色い花が所々咲いた芝生のようなものと小さくとも存在を主張している噴水が。。。つまりは日本に結構ありそうな感じの外観でなんか正直反応に困る。


「・・・木造建築の妙という奴かな・・・」


「おぉ?この良さが分かるか!王都など街の石造りも良いのだが自然の息吹を感じるというか風情があるというか、な。俺はこちらの方が好きなのだ」

うんうん頷きながら主張してくるが、ごめんなさい。

俺が言った妙は単語的な言葉通りの妙でどうしても似通った部分が出るのかな、という感想だったわけだけど・・・うん、建物的には見た感じ日本人の俺の感性に触れるものだから木造建築の妙、で良いにしよう。


それよりもやはり気になるのは

「さっきからバートさんの事を領主様、と呼ぶ人達が居るのですが?」

村長と呼んでる人も居るんだけど子供や若い人は領主様って呼んでる気がする。


「ん?あぁ、まぁな。その事も含めてしっかりと話をしたいからまずは館の中に入ってからにしようか。」

屋敷・・・いや、館の方を向いて歩きながら言ってくる。

・・・うん、館か。普通なら自分が住んでる大きな家なら屋敷と呼びたくなるだろうけどなんとなく館、と呼ぶ感覚が分かる気がする。なんとなくだけどね。確か明確な違いがあると歴史の授業の合間に先生が言ってた気がするけど忘れた。


扉の前にはやはり両側に兵士、なんか村の入り口に立っていたよりも兵士らしい人間が立っていたが、こちらの2人はバートさんと俺に目をやり敬礼をしただけで何も言わずに再び不動の姿勢をとった。


「ご苦労さん」

バートさんはそんな2人に声をかけてドアを自分で開けた。


「「「おかえりなさいませ」」」

「うぉっ?」

お、驚いた。思わずビクッとして後ずさってしまった。


「あぁ、ご苦労。各自いつも通りに」

「はっ」

「「「はいっ」」」


・・・・やぁ、執事にメイドさんだよ。メイドさん5人と執事さんが両側に分かれて立ってお出迎え。マジビックリしたよ。こういうのって慣れてないと心臓に悪いね。


「おかえりなさいませ」「父様おかえりなさいっ」

「あぁ。ただいま。」

正面のデカイ階段から若い緑が混じったような黒髪の長髪をした女性と見た目俺と同い年くらいの同じ色の髪でポニーテールの女の子が挨拶をしながら降りて来ていた。


「御無事でなによりです」

「あぁ。」

そう言って女性とバートさんはキスを・・・うわわわ。他人のキスなんて従姉妹の結婚式でしか見た事ないよ。こんな平気でするもんなんだ。


「父様1人で行ってしまったと言うから心配していたわ」

「ありがとう。だが心配はいらないと言っただろう」

女の子の方とは抱き合っただけで離れたけど。やぁなんか目に毒と言うか目のやり場に困る。


「そちらの方は?」

奥さん、なんだろうな。がバートさんと目を合わせてからこっちに顔を向けて聞く。娘であろう女の子も興味ありそうな顔を向けてくる。

「あ、あ、えっと。」

ヤバい。なんとなく見とれてて咄嗟に言葉が出ない。

「ああ。森で見つけたから拾ってきた。名前はロウジ、だったか?」

バートさんが普通に答えた。そして俺に顔を向けてくる。

あれ?見られてたから答えようとしたけど初めから俺には聞いてなかったか?

・・・余計恥ずかしかったかもしれない。顔が熱い。

それでも。

「あ、はい。タソガワロウジ。こちらだとロウジ=タソガワ、と言います。バートさんには森で木に襲われていたのを助けて貰いました。よろしくお願いします。」

言って頭を下げる。


「まぁまぁまぁ」

ん?何か変な事を

「ぷっ。木に?」

言ったかなと思ったら。ああぁ、そうか。そうだよな。魔物とかモンスターとか言えば良かったのに木に襲われたなんて言ったからか。


「歩く木。歩行樹だ。こんな軽装で森を歩いてたからか興味を持たれたらしい。こいつは俺の方へ逃げてた。」


「まぁ!」「へぇ」

なんだろう?バートさんがフォローしてくれたのだが、なんか2人の目の色が変わった気がする。不快なものじゃないけどなんか居心地が悪いような、むずがゆいような。


「申し遅れました。(わたくし)はこちらのバートの妻でハイネスタ=スターロ=ウッドレイクと申します。ハイネ、とお呼び下さいませ」

奥さんが丁寧にスカートの裾を掴んでお辞儀をしてくる。

「あ、どうも。ロウジです。よろしくお願いします。」

その所作に少し圧倒されてどもりながらも頭を下げる。


「娘のアンジェリカ=ナースル=ウッドレイクです。アンジェでもアンジュでもリカでもお好きなようにお呼び下さい。よろしくお願いしますね。」

なんか見た感じ活発なお転婆系お嬢様かと思ったからしっかりした挨拶されてビックリしたよ。それに大きな目でしっかり見つめられての挨拶に思わず見惚れてしまった。


「あ、あ、はい。こちらこそ。よろしく、お願いします。ロウジ=タソガワです。」


「ふふっ」

なんか笑われてしまったよ。


「そして改めて俺がウッドレイクを始めとしてこの辺を任されている領主のバートだ。一応子爵位を戴いている。よろしくな。」

そう言って改めてまた握手を求めてきたので反射的に握手する。


「はい。改めてよろしくお願いします?子爵位?」

ん?子爵?

「うんと?貴族?の人?」

爵位とか階級とか一応習ったけどほぼ現代日本人には関係ないから流してたなぁ。確か下の方の階級だな。どちらにしろ貴族には違いないけど。


「ぷっ」またアンジェリカさんが吹き出してるし。

見ると右手の指で口を押さえてるけど明らかに笑ってる。


「・・・あぁ。新鮮な反応だが歴とした貴族だ。とはいえここでは様付けとか別にする必要はないぞ。それにお前さんも苗字持ちという事はそれなりの家の出には違いないのだろう?」


「・・・・・え?・・・え?あ、いえ。」

え?ええっとぉ?

細かい事は教えてもらわないと駄目だね。

多分未だ国民一人一人に家と苗字が、って文化レベルじゃないんだね。苗字持ちはおそらくほぼ貴族のみ、と。

うん、ごめんなさい。ウチは歴史はあるけど庶民になりますから。貴族教育とか全然わかりませんよ。


「すみません。ウチの国では国民全員が苗字を持ってるもので。歴とした庶民なんです」

頭を下げつつ困って言う。


「ほう、そうなのか?と、いう事はこの大陸・・・・いや、初めに苗字が前に来る自己紹介をしてくれたという事は東の大陸や南東諸島の出、ということかな?」


う〜ん・・・どう答えるべきだろう。漢字の事もあるし普通ならそっちの方です、とでも答えれば万事上手くいきそうなんだけど。

「う〜ん」


「・・・おい?どうした?何かあったのか?」

「あなた。こんなところではなくちゃんと応接室へお通ししたら?」


「あ、お、おぅ、そうだな。すまん。そのつもりであったのだが。すまんなロウジィ腰を落ち着けて話を聞きたいので来てくれるか」

右奥に手を向けて聞いてきたので頷きを返す。

「じゃまたねロウジ」

アンジェリカさんが軽く手を振って言ってくれた。

これにも頷きとお辞儀だけを返して応えた。


「奥は執務室なのだがこちらの方が良いだろう」

と開けたドアの向こうには

「うぉぉ」

やぁ〜、なんだろ。校長室がんばれ、ウチの応接間がんばれ、という感じだろうか。

左手の壁は緑基調でシンプルな色合いの壁紙に絨毯みたいな物を飾ってあり。

正面の窓からは明るい緑の芝生のようなものが広がっているのが見える。その窓の下側の棚には木製だと思うが馬に乗った騎士の重厚な彫刻やらトロフィーみたいな物がいくつか。

と、右を見遣ると分厚い4人掛けくらいのソファが向かい合う形でこれまたすごく重厚な木製の長テーブルを挟んで置かれてた。

その向こうにはやはり木製の執務机。

その後ろの壁には長剣と・・・ハルバート・・・だったかな、1本ずつ飾ってありやはり絨毯か緞帳のようなものが飾られている。

手前の壁や壁際にある棚の中にも色々ありそうだ。

部屋の広さ的には道場や教室1個分近くあるのかな?というくらいだが正直なところ館に入った時から広さの感覚がおかしくなってる気がする。今それを自覚した感じだ。


「すごい、ですね」

これぞ見せる為の部屋、と言うか交渉事なんかを行う部屋という物だろう。入っただけで圧倒された。大人でも思わず唸る人間は結構多いのではないだろうか。

やはり貴族、ということか。


「はっは。ありがとう。素直な反応をしてくれるとこちらとしても嬉しいしありがたい」

そう言って笑うバートさんの顔はさっきまであった硬さが抜けていて本当に機嫌が良さそうな笑顔だった。


そのままバートさんが奥側へ行きソファに座る。

「さぁ。遠慮なんか要らんから座るといい。体も休めないといけないしな。」

機嫌が良さそうな顔のまま言ってきたので俺も

「あ、はい。では失礼します」

そう言って手前のソファにゆっくりと座「うわ」れずに思わず立ち上がってしまった。


「ん?あっはっは!やはり外に慣れてしまうとこのソファは柔らかすぎるよな、あっはっは!はっはっはっは!」

なんか膝を叩いて笑われてるんだけど。


そう。外に慣れたというのはよく分からないけどこのソファ、予想以上に。いや、予想の斜め上を行く柔らかさでビックリしちゃったんだよ。ほとんど反発なしに身体が沈むってソファとしてどうなんだろうね。クッションあるんだよな。


「ビックリしました。柔らかすぎて。失礼しました」

頭を掻きながら今度はゆっくりゆっくりと座っていく。

「おぉぅ」

俺のソファのイメージが崩れていくけど良い感じに身体が沈んで気持ち良いかもしれない。


「失礼します」


「あ、ありがとうございます」

「え、あ、はい」

メイドさんが紅茶?を出してくれたので礼を言う。が、何かおかしかっただろうか、変に戸惑わせてしまった感じだ。


「いただきます」


「はぁっ」

ハーブティー、だよな。何のかはわからないけど。小さな木のスプーンが置かれた砂糖らしきもの(薄茶色なんだよね)が入った木の器が机の上にあるけどそのままで美味しいし落ち着く味だ。


「それで、だな。」

俺がある程度落ち着いたのを見計らってバートさんは言葉を切り出してきた。


「はい。」

俺も姿勢を正して・・・柔らかすぎるソファのおかげであまり上手くいかないけど。聞く姿勢になる。


「何をしにこの地へ来たのだ?」

かなり真剣な顔つきで聞いてくるが


「あ、はい。別に特に用事があるわけではないのですが、とりあえず大きな都市を目指しながら国を見て回りたいと思いまして」

シヴァ神の言う通りならここはこの大陸で1番の国の王都からは離れた村のはずだからな。ある程度正直に答える。


「・・・ふむ。神の関係者がなにをするでもなく、か?」

「え・・・・」

ビックリした。かなり真剣な目付き、鋭い、とも言い表わせる目付きで言った言葉に俺は固まった。


「ふむ?俺も鑑定持ちであるからな。とはいえ普通なら職業くらいしか見る事は出来ないわけだが。先程はあまりにお前さんが無防備だったからかスキルから何やら見れてしまったわけだ。お前さん、眷属になっているという事は何かしら創造神と契約を交わした人間なのであろ?」

紅茶を口にしてから落ち着いた感じで言ってくるがこっちは焦るしかない。


「あぁあ、ええっとぉ、ですね」

会った時から話し易く信用も出来そうだから色々知る為にある程度は話してしまっても良いか等とさっきから考えていたのだが、思わぬ先制攻撃を喰らって言葉が出てこない。


「ふむ。しかしその称号はなんとならないのかな?あまりにその、なんだ。見せられても判断に困るぞ」

称号無しにするか他の手頃な称号はないのかと聞いてくる。


「あ・・・え?この称号って変えたりできるんですか?」

驚いた。

が、どうやらバートさんの方も驚いたらしい。

「・・・ん?称号は見せる為の物だからな?自分で好きに変えたり消したり出来るではないか?職業も複数の職業を持っていても周りが見られるのは前2つだからな。それも変更出来るのだが。」

知らんのか?と不思議そうな呆れたような顔をされてしまっている。


「・・・・すみません。この世界の細かい常識とか聞かずに何も知らずに来てしまったので。職業の事については聞いてますが。」

うん、もう開き直るしかないね。

この際だから色々教えてもらえるようなら教えてもらおうと思う。


「ふむ?」


「すみません。お金や言葉、道具なんかは一応揃えてあるんですが、そういう事なのでこの世界や国の事を色々教えては貰えないでしょうか?」

座ったままだが頭を下げる。


「・・・ふむ。正直なのは良いと思う。まずこの世界、と言ったがそれは大陸の事では無い、という認識で良いか?」

少し身を乗り出して少し声を落として聞いてくる。やっぱりバートさんかなりの事を理解してるよね。


「はい。おれ、僕は他の大陸や国から来たわけではありません。世界そのもの?を越えてやってきました。」

正直に答える。


「それは神の、創造神の力によってか」


「はい。シヴァ、と名乗ってましたが。」


「ふむ。破壊創造神シヴァ。間違いないようだな」


・・・・いや。創造神の、って質問だったはずなのに名前言ったら余分な呼び名がついたような。

「破壊創造神、ですか。」

あぁ、なんか本人に会うまでのイメージ通りではあるのか。


「うむ。件の神はもちろんこの世界の偉大な創造神であるのだが。言い伝えによれば幾度となく山や街、海や大陸までも破壊してはまた新たな物を創造したり破壊したままだった為に破壊神としても恐れられ、あるいは崇められている。」


「・・・・そういう話は分かる気がします」

そんな事を聞いたらそう言うしかない。


「ふむ。そうだな。神についても色々とあるが、まずは称号の付け替えについてだが。今の自分の称号を確認する必要はない。ただ頭の中で称号、と念じてみろ」


「・・・・あ。」

頭の中に《神の巻き添え》《神器保管人》《さすらい人》《旅人》と浮かんだ。


「神器保管人って・・・」

「ん?」


「あ、いえ、すみません。思わず。」

《神器保管人》:神々の造った道具・武具等を神に認められ保管する役目を負った者の称号。頼むぞ!

・・・説明が読めたがこれは絶対に口外しない方が良いだろう。


「さすらい人、と旅人という2つがあるようなのですが。あ。」

《さすらい人》:様々な土地や世界を巡り歩いた者。あるいはその宿命にある者に与えられる称号。がんばれ。

《旅人》:1つ所に居付かず様々な場所を彷徨う者の称号。人生は旅そのものだ。


・・・・・うう〜ん


「旅人が無難だな。旅人に変更、旅人に付け替え。どちらでも構わんがそれで変更可能だ。変更されてるかは自分のステータスを確認してみるが良い。」

ソファに背中を預け腕を組んで言う。


「あ、はい。確かに変わりました。ありがとうございます。」


「ふむ。・・・・どうだろうか。やりたい事があるのかもしれないが、この国や世界の事を学ばなければいけないというのであればしばらくここに滞在してみては。こちらは歓迎するぞ?」


「ここに、ですか?もちろん何も知らずに出歩くのはやめた方が良いと思うのでしばらくは宿屋にでも泊まって、と考えてますが。」

歩行樹に遭遇したのもそうだしな。

まずはこの村の周辺の事だけでも知らなければしょうがないし、生活する上での常識とかも学ばなければいけないと思う。


「あぁ。いや、そうではなく。この村に滞在するのであればこの家に居てはどうか、という誘いだ。もちろん神の眷属どうこうは口外するつもりはないし悪いようにはしないつもりだが。」


・・・・驚いた。

会ってからこれまでの事で良い人かな、とは思ったけど思いの外良い人なのかもしれない。貴族っぽくもないし。


「・・・良いの、ですか?正直言って怪しすぎる人間だと思うのですが。」


「ははは。いや。率直に言わせて貰えば本来なら見てはいけない部分まで見てしまった事への詫びの気持ちと。このまま何も知らないままのお前さんを外に出すのが怖いという気持ちがあるのだよ」

少し困った顔で言う。


「あ。あぁ。それは納得です。ただ見てはいけないもの、ですか?」


「あぁ。先に言った通り普通なら相手の持つスキルや魔法などは鑑定のスキルでは見れない物なのだ。それが見えてしまった。見てしまった、という、な。」


「あ、なるほど。」

そう言えばそういう話だったな。

それにシヴァ神との話で俺には能力隠蔽と能力開示ってスキルがあるから例えばHPなんかも見えなく出来るんだろう。


「・・・そういう事ならお願いしてしまって良いでしょうか?色々教えて欲しいです。貴族という物も無い所から来たのでそういった人に対する接し方とかも教えていただけるとありがたいです。」


改めて立って頭を下げてお願いする。


「あぁ。分かった。こちらこそ頼む。しばらくの間よろしくな。」

お互い立って握手を交わす。


「とはいえ今日はまだやる事が残っていてな。一応異変のあった森での様子と客人を迎える旨は報告書にもかかなければならない。ロウジも今日は館の中を案内させるのでゆっくりとして貰いたい。教えなければいけない事や聞かなければならない事は明日からで構わないか?」


「あ、はい。そうですね。そういえば僕も持ち物やスキル等を確認したり自分の事をやらせて欲しいです。」



そうしてありがたいことに俺はバート家でしばらくの間やっかいになる事になった。



ロゥジ=タソガワ

称号: 旅人

属性 : 無

状態: 軽く緊張

レベル5

HP 101005/100005 (+1000)

MP 1455/455 (+1000)

体力 178/88 (+100)

気力 160/76 (+100)


腕力 143 (+100)

耐久力 140 (+100)

知力 189(+100)

精神力 180 (+100)

敏捷性 135 (+100)

幸運度 705 (+600)


職業

商人LV.2   鑑定士LV.1

お読みいただきありがとうございます☆


評価ポイントまで入れていただいて嬉しい限りです。



すみません、今の所女の子は出てきただけ、です。


次はロウジの異世界教育授業がメインになり本来やりたい事についても聞いていく事になります。

次の更新は24日の予定になります☆



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