異世界の大地に立つ?!
ポイント評価いただきありがとうございます!
ゼロではない、というのがすごく励みになります☆
とりあえずの初期設定らしきものを終えた主人公。
ついに異世界の大地に立ち、まずはステータスの確認をしたいところです。
一方で送り出した神様側でなにやら動きが。
・・・
「ふぅ〜行ったか。」
わたしは食べかけだった羊羹を食べお茶をすすった。
「無事に行きましたね〜」
少し舌ったらずな少女の声が響く。
「ん。天狐か」
異世界の扉が開いていた側とは逆の方に黒い空間よりも更に濃い闇のように揺らめく影があった。
「なんだかんだと誤魔化しながら巧くやりましたよね〜」
「ん。お前から見ても巧くいったなら大丈夫かな?問題ありそうな点はあったか?」
「いえいえ、素晴らしい話術だったと感服いたしましたです、ハイ」
「そうか。なら良いが。他の連中にも気取られてはいないだろうな?」
「こんな空間使いましたし多分だーいじょうぶですよぉ」
「そうか。なら良いが。・・・はぁ、安心したら腹が減ったぞ。さっそく彼の部屋からくすねてきたカップラーメンを・・・」
「いやあ、しかしまさかシヴァ神ともあろう方がカップラーメン欲しさに姿やら気配やらを消した状態で間近で見ていて涎を垂らしてしまうなんてねぇ」
呆れたようなからかうような調子で天狐と呼ばれた存在は言う。
「俺だって焦ったさ。せめて匂いだけでも、と思っていたのがまさか涎がカップの中にストレートで垂れていたとは思わないしな。更にまさかまさか涎を取り入れただけであれほどの再生力を発揮してしまうとは、な」
狼慈が自室に保管していたカップラーメンに湯を注ぎながらまたも涎を垂らしてしまう。
「ほんとですよぉ。部屋は血塗れなのに本人はピンピンしてる、なんてのを見られた日にはあの子もシヴァ様もどうなったかわかりませんよねぇ。まさかシヴァ様との相性があそこまで良いとは驚きでした〜。幸い肉体から血肉は入手出来たので身代わり用意して事無きを得てよかったですけど。それにしたってもうこちらの世界では暮らせないですし、貴方様も他の神々にバレるとまずいのですからこれからはちゃんとあの子を見守るついでに御自分の創った世界の管理くらいはしてくださいね〜?自分の眷属みたいなものですし」
「ん?・・・あぁまあそうだな。幸いあの世界はまともな成長をしたから見ていてもそれほど飽きないしな」
「・・・あのぉ、それで、ですね?今何個の世界が稼働してるか覚えてますぅ?」
「4つだろう。さすがにそのくらいは忘れないさ」
「・・・本気で言ってますよね、それ。今稼働してる世界は2つですよ〜?内1つは130年程前に世界の数が多いから管理出来ないんだぁと仰って半ギレで消しとばしました。もう1つはついこの間12年程前に創造神に対して反乱を企てたとかで頭にきて叩き潰してましたよぉ」
「・・・・ん、あぁぁ〜そうだったかな。そんなこともあったかもしれないな、まぁ良いじゃないか。彼を送った世界はちゃんとしてるのだし」
頬に一条の汗を垂らしながらも言い切る。
が
「・・・貴方が最後にあそこを覗いたのっていつでしょうかねぇ?住人に神託みたいのを授けたのは最近だといつだったでしょうかぁ?」覚えてますぅ?と聞いてくる
「神託は・・・中央大陸、正式な名前はインディアだったか・・・そこの真ん中の国の神官が30年程前に大陸と国の行く末を聞いてきたから答えてやったのが最後になる、だろ?その時はこっちの日本て国が楽しくて覗いてはいないがな。覗いたのはついこの前3日くらい前だ。なかなか大陸と国なんかのバランスが取れた良い世界であったぞ」
「・・・はぁぁ。いつの間に。。。それでつまらなくなったとかほざいてたわけですねこの破壊神様は。それが今回の騒動の原因となるわけですか?実は計画的犯行だったりします?」
「ふむ・・・・そうだな?俺が管理せずに放置していた間になかなかバランス良く調和のとれた世界にはなったが逆に言えば睨み合いはしても戦争にはならずにどこか停滞した空気に包まれてしまっているからな。計画したわけではないが・・・こう、何か新しい風になればな、とか。そういう事は考えたかもしれんな」
「・・・いやいや、いやいやいや、やりたい事はわかりましたけどそれってやっぱり今回の事は具体的に考えたせいだったりしませんか。神の力を1度は吸収してしまったとは言えあんな子供をそんな神とは言えど神がろくに管理をしていない世界へ叩き込んだわけですよね、貴方様は。死なせた責任を、というのは言ってましたが送った責任もちゃんととりましょうねぇ?アフターケアはちゃんとしましょう?そのついでに世界の創造主として管理もしっかりしていきましょう?」
「そんな神とは失敬な・・・・ふむ・・・だが彼については元よりそのつもりではあるのだが。・・・なにしろあの世界でも人間にはあるまじき外的要因ではほぼ死なない肉体なわけだし神器の類の隠し場所としても気になるしな・・・そうだな。あそこは一番最初に創造した世界である故に愛着もあるしな。これからは彼を見るついでに世界の管理もしっかりしていくこととするか。」
不慮の事故などで死にたくないからなかなか死なないようなギフトをくれ、と言われた時には焦った。
すでに持っているなどと言ったらどういうことかと問い詰められ今回の事がバレるところかもしれない。
「頼みますよぉ〜?本当、世界の管理は創造神にしっかりして頂かないと私達だけでは無理が出ますので〜。あそこにはちゃんとした上位精霊や星霊も産まれて比較的安定してますけども〜」
「そうかそうか、星の分身たる星霊まで産まれていたか。・・・・むぅ。あい分かった。これからはちゃんと創造神らしくしようと思う。補佐を宜しく頼むな」
「ほんとに頼みますよぉ〜?星霊にはあの子のこととシヴァ様の今の話を伝えておきますからねぇ」
「うむ。うむうむ。俺も星霊と顔合わせはしておかんとな」だがその星霊が力をつけてくれれば別に俺が管理する必要はなくなるよなぁ、などと呟く。
「はい〜管理をしている御姿をまずは見せていかないとならないと思いますよ〜。それからいずれは顔合わせお願いいたしますねぇ」
「うむ。・・・むぅ?さっそく彼から連絡が来たな。ステータスの確認が出来たのか?」
★★★★★★
・・・・
緑に囲まれた中、白い靴下を履いた足は地面についている。
「・・・シヴァ・・・って名乗ったよなあの自称神様・・・しかもいきなりアイテムボックス開けとかってうぉわっ開いた!!」
俺、こと田曽川狼慈は森の中で呆然としたまま無意識に呟いていたのだが、アイテムボックスという表示と中身一覧が薄い水色の光に照らされていきなり目の前に映し出されていた。
その下にはあまり手を出したくない、イメージ的にはブラックホールみたいな黒い光?の渦がある。
その渦巻いているモノ以外は向こう側の森の木々が透けて見えるのだけど。
・・・って森?!
森の中?!
「嘘だろ?」
確か村の近くに送るとか言ってなかったか?村、どころか道も見えないんだけど?!
周りを良く見渡しても木、草、木、草、結構堅そうな土の地面、青い空に白い雲、木、草、花。それに歩いてくる木、普通の木、普通の草・・・?
・・・・え''
「え?・・・ぅおわぁああああっ!!」
木ですよ、木。顔なんか無いと思われる軽く2メートル越えの木が根っこ?足と呼ぶべきか?をビタンビタンとさせながら向かって来てた。
うん、あいにくと通りすがりの木と戦う趣味はないし太さがKON○SH○K○さんの倍はありそうな幹を見る限りとてもじゃないが敵うとも思えないからこれは逃げるしかないでしょ。
「うわぁああああ」
木に背を向けて走りまくる!
なんとなく獣道っぽくなってる場所を見つけて走る走る。
ズドンッ
「うぅっおおぅっとう?」
と、と。何かを弾き飛ばした?
目の前に映し出されているアイテムボックス見ながら後ろも振り向きながら走ってたら何かにぶつかって弾き飛ばしたみたいだ。
見遣ると
「いってぇなぁ〜おぃぃ?何かに追われてるのは分かってたがこれはないだろう」
茶色混じりの、少し日焼けもしてるのかな、黒髪で顎にだけちょっと髭を生やしたなかなかのイケメンなおじちゃんが腰をさすりながら座っていた。
あ、いや、座っているわけじゃなくて突き飛ばされて転んでるのか。
「す、すみません。俺、僕ですよね、突き飛ばしてしまってすみませんでした。」
手を貸しながら謝る。
「あぁ、まぁ、良いってことよ。状況次第で助けに入るか決めるつもりで見に来たんだがまさかこの様たぁな。」
苦笑しながらも右手を出してくる。
そこで俺はおじちゃんが背中に矢、左手に弓を持っており両手には籠手をつけていることに気が付いた。
「あ、いえ慌ててたんで、ほんと。」
もう一度謝るが
「あぁ良いって良いって。で?追われてた相手ってのぁ・・・あぁ、分かったあいつか」
俺の後ろを目を細めて見ながら言った。
「え」
俺も慌てて振り返って見る
するとそこには何メートルか離れた所で根っこをビタンビタン言わせながらも歩みを止めている例の木が居た。
「あの‘歩行樹’は魔物と言っても精霊に近くてな。普通は危害を加えた人間や根元で無防備に寝てる人間しか襲わないんだが・・・ん?見たところお前さん武器どころか靴すらも履いてないじゃないか?!珍しい相手だから様子を見るために追いかけたのかもしれんな。ほれ、寝床に帰っていく」
うん。おじちゃんが話してる間にそのまま来た道を戻り始めてるのが俺にも見えていた。あいつは前と後ろの区別はないのだろうか?
おっと。それよりも装備品だよ、装備品。
「それで?坊主はなんだってこんなとこにそんな格好」「すみません。装備をアイテムボックスに入れっぱなしで。今から出すので少し待ってて貰えませんか?」
アイテムボックスを見ながら慌てて俺はおじちゃんの話を遮った。
「あ、お、おぅ。そうだな。まずはそこからか」
返事を聞かずに目の前の画面?を見る。
さっきから装備品の一覧を開いてたのだけどなんか変な物があった気が・・「お〜い神様や〜い」・・うん。気のせいじゃない。
・・・あと神様に声届けたり話をするのはスキルか何かに分類されてるのかな?ステータスってどうやって見るんだろう。
「ステータス画面開け」
「ステータスオープン」
あ、開いた。左側にアイテムボックスがズレ右手側にステータスが現れた。
ロゥジ=タソガワ
称号: 神の巻き添え
属性 : 無
状態: 少し疲れたかな
レベル5
HP 101005/100005 (+1000)
MP 1300/455 (+1000)
体力 161/88(+100)
気力 150/76(+100)
腕力 143 (+100)
耐久力 140 (+100)
知力 189(+100)
精神力 180 (+100)
敏捷性 135 (+100)
幸運度 705 (+600)
職業
商人LV.2 鑑定士LV.1 調合士LV.1 錬金術士LV.1 武器職人LV.1 防具職人LV.2 建築士LV.1 料理人LV.2 家政婦LV.2 旅人LV.1 戦士LV.1 格闘家LV.1 神官LV.4 魔法使いLV.1 精霊使いLV.1 神の眷属LV.−
装備品
胴: お気に入りのプリントTシャツ . 半袖チェック柄カジュアルシャツ
下半身: 柄物トランクス . ジーパン
足: 白色靴下
《所持スキル 》
鑑定 解析 現地言語理解 古代言語理解 交渉術LV.4 能力隠蔽 能力開示
HP自動回復神 MP自動回復小
(物理耐性) (魔法耐性 ) (身体能力上昇・大) (精神力上昇・大) (与ダメージ増加・大) (状態異常耐性・小)
即死無効 毒無効 麻痺無効 石化無効 魅了無効 拘束無効
人徳 幸運 神の加護 創造神の加護 破壊神の加護 神との対話 神への祈願 精霊との対話 (アイテム作成時成功率上昇・大)
素材収集LV.MAX 薬調合LV.1 錬金術LV.1 アイテム簡易合成LV.1 釣りLV.1 料理LV.3 家事LV.3
道具作成 武具作成 縫製 装飾品作成 魔法書作成
建築技術LV.1 鍛冶LV.1 罠作成LV.1 隠蔽術LV.2
刀剣術LV.1 格闘術LV.1 槍棒術LV.1 斧術LV.1 棍棒術LV.1
弓術LV.1 短刀術LV.1 手裏剣術LV.1 投げ縄術LV.1
精霊術LV.1 魔法合成 魔法複数同時発動
《所持魔法》
火魔法LV.1 水魔法LV.1 土魔法LV.1 風魔法LV.1 光魔法LV.1 闇魔法LV.1 精霊魔法LV.1 初級神聖魔法 初級暗黒魔法
・・・・・・・
・・・・・・
・・・・・えっと。
なんだよ最初の称号。神の巻き添え、って。
HPもこれはどうなのさ。装備品・・ま、まぁ、色々とツッコミたいところはあるんだけどとりあえず説明て見られるかな?
「おぃ。なんで今ステータス確認なんてしてるんだ?」
【神への祈願】(何らかの契約を結んだ神への直接の祈願を可能とする。願いの場合聞き届けられるかは神の都合と本人の信仰の深さ次第。手を組み合わせ跪き祈るが良いぞ。あれば供物も捧げるが良い。)
・・・あ。こっちじゃないのか?
見たいと思って見れば説明を見られるっぽいな。
【神との対話】(暇な特定の神から呼び掛け、もしくは特定の神に対し自らの名前でもって呼び掛ける事により対話が可能となる。脳内でも口頭でも書き物であろうが可。いつでも神の名と自分の名を告げるが良いぞ。)
・・・この説明文もきっとあの神・・・シヴァ?様が書いたんだろうな。暇な神とか書いてあるし、良いのかな。
(神様シヴァ様、田曽川狼慈です。言いたい事聞きたい事色々あるんですがお応え下さい。)
「・・・ステータス見てると言うなら俺も鑑定させて貰うとするか」
ん?
(うむ!しかと聞こえたぞ!何かな?ステータス確認は終わったか?)
おおおぅ。頭の中にデカイ声が響く。
(えぇっと。まず聞きたい事が。アイテムボックスの中に何やら明らかにヤバそうな武器防具があるようなんですが、あれは?)
(・・・う、うむん?使う使わないに関係なく一応強い物も入れておこうと思ってな。ほれ、お前のアイテムボックスには容量制限無いからな、出さないなら出さないで放置しておれば良いし大きな街ならば売れもするだろうから持っていて損はないと思うぞ。)
・・・・う〜ん?何か反応が怪しいのだけど。
(うむん?そんな事はないぞ!神器や神具の類がほとんどだから必ず!役に立つはずだ。アイテムボックスの中身は他人に見られないのだし持っていろ、持っていろ。普段持ち歩くのは別の武具にすれば問題なかろう)
(・・・とりあえずわかりました。ありがたく持っておきます。)
まぁ、言う通り損はしまい。
「おぉい、なんだかすごいがまだか?武器出してる様子無いが大丈夫か?」
(それとスキル類なんですが。何故ほとんどレベル1?なんでしょうか?レベルが無いものは元から無いのでしょうが。。。)
【素材収集LVMAX:(素材を傷付ける事なく狙い通りに入手する事が出来る。採取・採掘・素材剥ぎ取り各レベル10にてスキル進化取得)
これなんか極端に酷いよな。進化した後のスキルがレベルMax状態て。
(んむ?言わなかったか?スキルなどについては後から現地でより詳しく詰めていく形で良かろうと思ってな。必要に迫られるスキルや不要なスキルなんかも出てくるかもしれんし、な。あまり気にするな。とりあえずだ、とりあえず。それより誰か居るようだがそちらは良いのかな?)
(あ、さすがにまずいかな。分かりました。落ち着いてからまた聞きます。)
(うむ、それが良かろう)
(ではまた)
言いながらもアイテムボックスを見てまずはアイテムバッグ (500Kg制限)を出す。
回復薬なんかはこれに入っているようだ。
それから皮の靴(鉄芯入り)、銅の脛当、銅の籠手を出し身に付ける。青銅製と銅製と鉄製なんかがあるが重さや初期装備として考えてみた。鎧もあるが出さずに・・・最後に・・・うん。武器は無難なロングソード(青銅製)を出して・・・・困った。
ステータスとアイテムボックスの表示?が消えない。どうやったら良いんだろう。
(アイテムボックス閉じろ。アイテムボックスクローズ)
あ、消えた。
「考えてみればオープンで開けたんだったな。」
「・・・おい、終わったか?終わりで良いか?終わりましたか?」
あ。
「は、はいっ!すみませんでした!お待たせしてしまいました!」
俺はかなり待たせてしまった男性に思い切り頭を下げた。
「あ、あぁ。いや。随分かかったな。何か妙な気配もしてたようだが。その軽装と言いお前さんひょっとして精霊使いか?」
近くの木に寄りかかっていた男性が顔を顰めながら言う
「・・・(困ったな、どうしよう)・・・」
神様と話してた、なんて言ったら多分ヤバイよなぁ。・・・考えながら開きっぱなしのステータスを確認すると確かに精霊使いも職業にある。意味は文字通りなんだろうが、現状使えない物を言っても大丈夫だろうか。
(あぁ、ロウジ。アイテムボックスはボックスオープン、ステータスはステータスオープン。閉じるときはクローズや消えろ、だけで念じれば消えるからな)
「おいおい、今頃・・・あ、いえ。失礼しました。慌ててアイテムボックスいじってたので全然整理が出来てなくて、ですね」
かなり苦しい言い訳だが通用しないか。
「・・・ほ〜ぉ。」今度は値踏みをするようにこちらの全身を見てくる。
「ふうん。あんまり鍛えてるようではないしとりあえず村に行くか?」そう言って男性が来た方向へ親指を立てた右手を向ける。
おぉ、なんとかなるか?
「あ、ありがとうございます。近くの村に行く途中だったんですが迷ってしまって」
「おぉ。」
それだけ言って男性は背を向けて歩き出した。
・・・多分、いや、絶対信じてないよなぁ。
俺だったらまず間違いなく根掘り葉掘り聞く、と言うか問い詰める場面だと思う。
「あ、と。お前さん名前は?」
と。少し顔だけ振り向きながら問い掛けてきた
「ロウジ・タソガワといいます。・・・えぇっと自立しようと一人旅を始めたばかりです。」
これは普通に村の人に会ったらしようと考えていた自己紹介だ。知らない知識が多くてもある程度ごまかせるだろうし。
「ほぅぉ。一人旅で森の中に武具を持たずに、しかもそんな軽装でねぇ。」
うっ。こちらを見ずに言ったその口調はなかなかに冷たい感じがした。
いや、部屋の中では良かったけど外気も半袖には少し肌寒い感じだ。今更ながらに5月の微妙な外の空気を感じた気がする。
「す、すいません。完全に舐めてました。」
「あぁ。・・・まぁ、そういう事にしておこうか」
それから何分くらいお互いに口を開かずに歩いただろうか。
「ほれ、あれが村だ。」
「おぉぉ」
やっぱりこの獣道みたいなのが村への道だったのだろうか。
村だ。村。
森が少し先で終わっているのか切り拓かれたのかは分からないが明るくなったそこに西部劇か何かの映画で観たみたいに2メートルくらいある木の杭をズラッと地面に埋め込んでそれを縄で結んで防壁にして更に上も尖らせてある。
更にそれよりも高い櫓が入り口付近に1つと奥に1つ、左右に見えるのもおそらくそうだろう。人は見えないようだが?
そして今目の前には轍が見える今まで歩いた道の5倍はあるだろう広さの道がありそれを挟んで両側に1人ずつ門番が立っている木の門が。
「なんか神社と鳥居みたいだ」
思わず口に出していた。
「じんじゃ?とりい?なんのことだ?」
「あ、いえ。自分の世界、じゃなかった、国にある神様を祀る社とそこへの入り口、というか神様の領域との境の門、ですね。」
慌ててたので国と言えば良いのに世界と言ってしまったよ
「ほう。じんじゃにとりい、ね。あながち間違いじゃないな。この村は森の中に造られたからな。門の中と外で人間の領域かそうではないかの境と言う考えも出来るだろうな。そうか。領域の境目、ね」
なにやら感心しているっぽい。
「ロード!ご無事でしたか!」
「どうでした?」
「村長!遅いから心配してました!」「良かったです!」「森の様子はどうでしたか?!」「その男は?」
森から出ると門番2人が口々に言ってくる。
と、その声を聞いてか村からも数人の男女が男を迎えに出て来てやはりそれぞれが話しかける。
それを手で制し。
「さて。ようこそ旅人よ。ここがウッドレイクの村だ。造られて10年にも満たない村だがちゃんと揃うものは揃うぜ。そして俺がここの村長のバート=ナースル=ウッドレイクだ。よろしくな歓迎するぜ」
そう言って男が右手を差し出し握手を求めてきた。
「・・・よ、よろしくお願いします。えぇっと。村長さん?」
村の名前がウッドレイクでそこの長の名前にもウッドレイク・・・って普通なのかな?ヨーロッパ的な考え方だと村長と言うよりも領主とかになるような?・・・うん?ただでさえなんか『長』なんて聞いちゃってどういう接し方をしたら良いのかわからなくなったぞ。
日本でも寺で市長や知事なんかに会って私的に直接話せる機会があったとしてもやっぱり挨拶から困った記憶があるが。
「バート、で良い。お前さんとは出来れば仲良くしておきたいからな。」
そう言って明るく笑う顔には口にした言葉ほど打算とかがあるようには見えなかった。
・・・そして。まさかこの出会いによって俺のこの世界でのスタンスが大きく変わるなんてこの時は全くこれっぽっちも想像する事など出来ずただただ見るからに現場から叩き上げの男クサい男に圧倒されるだけだった。
ロゥジ=タソガワ
称号: 神の巻き添え
属性 : 無
状態: なんか色々疲れたし疲れる。
レベル5
HP 101005/100005 (+1000)
MP 1455/455 (+1000)
体力 142/88(+100)
気力 122/76(+100)
腕力 143 (+100)
耐久力 140 (+100)
知力 189(+100)
精神力 180 (+100)
敏捷性 135 (+100)
幸運度 705 (+600)
職業
商人LV.2 鑑定士LV.1 調合士LV.1 錬金術士LV.1 武器職人LV.1 防具職人LV.2 建築士LV.1 料理人LV.2 家政婦LV.2 旅人LV.1 戦士LV.1 格闘家LV.1 神官LV.4 魔法使いLV.1 精霊使いLV.1 神の眷属LV−
装備品
武器: ロングソード (青銅製)
胴: お気に入りのプリントTシャツ . 半袖チェック柄カジュアルシャツ
腕: 銅の籠手
下半身:柄物トランクス . ジーパン
脚: 銅の脛当て
足: 皮の靴(鉄芯入り)
《所持スキル 》
鑑定 解析 現地言語理解 古代言語理解 交渉術LV4 能力隠蔽 能力開示
HP自動回復・ 神 MP自動回復・ 小
(物理耐性) (魔法耐性 ) (身体能力上昇大) (精神力上昇大) (与ダメージ増加大) (状態異常耐性 小)
即死無効 毒無効 麻痺無効 石化無効 魅了無効 拘束無効
人徳 幸運 」 神の加護 創造神の加護 破壊神の加護 神との対話 神への祈願 精霊との対話 (アイテム作成時成功率上昇大)
素材収集LV.MAX 薬調合LV.1 錬金術LV.1 アイテム簡易合成LV.1 釣りLV.1 料理LV. 3 家事LV.3
道具作成 武具作成 縫製 装飾品作成 魔法書作成
建築技術LV.1 鍛冶LV.1 罠作成LV.1 隠蔽術LV.2
刀剣術LV.1 格闘術LV.1 槍棒術LV.1 斧術LV.1 棍棒術LV.1
弓術LV.1 短刀術LV.1 手裏剣術LV.1 投げ縄術LV.1
精霊術LV.1 魔法合成 複数魔法同時発動
《所持魔法》
火魔法LV.1 水魔法LV.1 土魔法LV.1 風魔法LV.1 光魔法LV.1 闇魔法LV.1 精霊魔法LV.1 初級神聖魔法 初級暗黒魔法
お読みいただきありがとうございます☆
まず。
ボーイミーツガールじゃなくてゴメンなさい。
次には一応年齢が近い女の子が登場する予定です!
趣味の範疇を越える物ではないですが、楽しんでもらえれば、なと思います☆
出来る限り定期更新がんばりますのでよろしければお付き合い下さいませ☆
次回更新は26日になる予定です☆