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さぁ、冒険者ギルドから出発です?!

ピアリス様との待ち合わせに向かうロウジ。

そこに障害は発生するのか?

そして、果たして初の依頼にかかる時間はどのくらいになるのか?

ピアリス様から説明がなされます。

依頼、とは言えピアリス様を通しての物だし正規の依頼と言えるのか分からないから、そのまま今回は受け付けの前を通って階段へ。

朝結構早い時間だからか結構何人かの冒険者が居る。

それでもイメージよりは少なく、まばらに、という程度だが。


なるべく目を合わせないように絡まれないように、と足早に向かう。

が。

「あれ?ロウジ?今日は早いんだね。解体かな?それとも2階に用事かな?」

一番奥の窓口、〔解体作業受付〕と書かれた受付の前に居た男性冒険者から声をかけられてしまった。しかも名前を呼ばれたよ?


「あ。ウルフ、さん。おはようございます。ヘリオさんもおはようございます。今日は2人ですか?」

声を掛けてきたのはやっぱり知り合い、と言うか当たり前だが知り合った冒険者のウルフさんとヘリオさんだった。


「おはよう。おいおい。ウルフ、だよ?冒険者同士でさん付けは止めようよ。ちょっと獲物が貯まってきちゃったからね。4人分をまとめて持って来たんだよ。後の2人は宿屋に居るよ。」


「おはよう、ロウジ。同じくヘリオ、だ。解体かな?悪いけどちょっと待つ時間取られるよ?」


「あ、はい。じゃぁ。いや、ヘリオ。解体じゃなくてピアリス様と約束があって。待ち時間長く取られる、って?4人分、そんなに多く持ち込んだの?」

順番待ち、と言うか解体作業を待ってるのはウルフ達だけじゃないのかな?


「あぁ、まぁね。知っているとは思うんだけど今の時期は動物が群れを大きくしながら移動するものだから討伐関連の依頼が出ていてね。群れを相手にするからその場で解体するよりも丸ごとアイテムボックスに入れて後から自分達で解体するか、こうやってギルドに頼んじゃった方が良いんだよ。約束って何時?引き止めちゃって悪かったね?」

ウルフが事情を説明してくれる。

なるほどな。解体中も危険はあるよね。


「あ。うん。10時待ち合わせだから後、10分・・・くらいじゃなかったよ、そういえば。後20分はあるや。」

まぁ、少しくらい話したくらいなら大丈夫だよな?と思いながら時計を見たんだけど。

時間が9:62と表示された事で、あ、あれだけ教えてもらったのにやっちまったぁ、と正直凹んだ。


「ん?そうだね。後10分くらいは余裕があるね。良かったよ。ピアリス様との約束の時間に遅れた原因になったらマズイところだった」

ウルフが笑いながら言う。


「そうだな。さすがにギルドマスターを待たせた原因になるのはマズイな。とはいえ後10分以上あるなら問題はないか。」

ヘリオも言うが・・・ピアリス様・・・怒らせたらやっぱり怖いのかな?

俺は普通に怖いから怒らせたくないけど、他の冒険者にとってはどうなんだろう?


「ピアリス様って美人で優しそうで気さくな人、(かた)だと思うんだけど?やっぱり怒らせたら怖い?」

まぁ、念の為、と言うか他の冒険者にとってのピアリス様を知りたいと思って一応聞いてみる、が。


「あぁ〜、いやぁ、それは、なぁ?」

ウルフがヘリオを見る。


「あぁ〜、いや、美人で気さくで確かに他と比べるとギルドマスターらしくはないかもしれんなぁ。優しそうだし。」

ヘリオもウルフを見る。


「あぁ〜。ギルドマスターは誰?って普通の初めてここに来る冒険者に聞いたらひょっとしたら分からないかもね〜」

なんか他の冒険者ってあまり威圧感みたいなのは感じてない気がするし俺もそう言う。


「あぁ。まぁ、な。普段は店に居るしな。ま、そんな感じかね〜」


「そんな感じだなぁ」

う〜ん。なんかウルフとヘリオは目と目で語り合ってるような気もするんだけど。

なんだろうなぁ?

・・・あ。

・・あぁ!!


「あ、うん。なるほど。わかったよ。うん。」

昨日リンさんと共に冷や汗をかいたばかりだもんね。

壁に耳あり障子に目あり、と。

やっぱり怖い怖い。


「・・・ああぁ〜。うん。分かってくれれば良いよ、うん。じゃぁ、俺らはまだ少しかかりそうだから食堂の方で何かつまみながら待つよ。じゃあ、ね、ロウジ。また。」


「あぁ、そうだな。そうするか。じゃあ、またな、ロウジ」


「あ、うん。また今度。」

そう言って2人は受け付けに行って何か話をし始める。まぁ、出来たら呼んでくれ、とか後どのくらいだ?とかだろう。


「あれ?ロウジ?よね?こんな所でどうしたの?」

と、解体の方を見ていたら斜め後ろから声を掛けられた。


「あ、うん。少し時間あったから知り合いと話してた。おはよう、リン」

振り向くとやっぱり昨日と同じくフードを深く被った怪しい・・・もとい、リンさんが立っていた。

腰に少し大きめのショルダーバッグ?を前側にバッグが来るようにぶら下げているようだ。

ケープ、と言っていたけどフード付きで腰まで覆っているからローブでも通用しそうだ。

まぁ、フードもすっぽりと覆っちゃってるからリンさんの背が少し低いのかケープが大きいのかどちらかなのかも。


「おはよ、ロウジ。ふぅん?ここの大陸に来て間もないみたいに言ってたけど冒険者の知り合いが居るんだねぇ?」


「あ、うん。と言っても冒険者ギルドを案内して貰った時に知り合ったんだけどね。良い人達そうで仲良くして貰えそうだから良かったけどね」

何か言いたそうにリンさんが聞いてくるけど普通に答える。


「そうなんだ。うん、そうだね。ここに来る冒険者にはそんな変な人間は居ないかも。安心して付き合って行けるんじゃないかな?」


「あ、やっぱり?冒険者ギルド自体来た回数無いけど、中で見かける冒険者は皆明るそうな顔してるし結構楽しそうに話しもしてるみたいだから良い場所だな、とか思ったんだよね」

まぁ、その中に冒険者デビューしたばかりの新人が入って行けるかは別問題なんだけどね。


「さ、ピアリス様のとこに行こ?」


「うん。そうだね。時間も丁度良い感じだね。」


2人で階段へとそのまま向かう。


「装備はちゃんとしてるみたいだけど準備は大丈夫そ?」

俺の方を姿から確認するように見回しながら聞いてくる。


「うん。後は食糧をどのくらい買い込めば良いか、だね。一応ランタンとかも持って来たよ?」


「あ、うん。昨日は言わなかったけどあたしは普段からアイテムボックスにいくつか入れてあるんだよぉ。ピアリス様の管理地には確か神殿があるはず。中は知らないけど普段人が居るわけではないから、もしそこに入るなら灯りは必要なず。」


「あ、そうなんだ。神殿かぁ。・・・そう言えば崇められてるって言ってたもんなぁ。」

崇められてるなら神殿や寺院の1つや2つあるか。


「さて、行きますか。」

今日も二階入り口のドアは開いたままになっていた。


「ねぇ?このドアってひょっとして競売の日にだけ閉めてるとか?俺が初めて来た日って競売の日だったんだけどさ。その時はしっかり閉まってたんだよね。」


「あぁ〜、そうだよ?たまにピアリス様にお客様が来ててこっちの方で話をされてる時なんかにも閉めてるけど。いつもは空気を流す為、って開けっ放しになってる。」


「あ、やっぱりそうなんだ。・・・風を流す為、ね。」

うん。そうやってギルドの建物内の出来事を把握しているわけだね。分かりますよ。


「ふふ。来たわね?2人とも。仲良くなれそうで良かったわぁ?」

そう言ってドアの横から声をかけて来たのは昨日まで会っていたよりも少し背が高くモデル体型な・・・いや、いつも、と言うか正面の魔法屋に居るピアリス様もスラッとしてて出るとこは出て引っ込んでるとこは引っ込んでるん、だけど?

それよりも少し背が高く190近くあるんじゃないか、という長身に胸が。胸が、服装も胸をこれでもか、とはち切れんばかりにしているのが今横合いから話しかけてきた・・・ピアリス様?・・・おやぁ?


「え?・・・ピアリス、さま?・・・ん?」


「ふふふふ」「うふふ」


「え?・・・あ。ああ!ロウジは知らないのね。ピアリス様とピアリス様の分体の1人だよ。」

リンさんがそう、教えてくれる。


「あ!あぁ!あぁ!なるほど!」

2人のピアリス様を交互に見ながら、そうとしか言えなかった。


「うふふふふ。ダメじゃなぁい、リン。もう少しロウジの驚いた顔を楽しみたかったのにん。・・・ねぇん、ロウジ?こちらの、わ・た・し・は、どうかしらん?」

う、うぁわぁん。

む、胸が。胸が。

・・・・あれ?・・・色っぽいお姉さん(正体はピアリス様)にしなだれかかられてる、んだけど。。。もちろんドキドキあわあわしてるんだけど。


「・・・あれ?怖くない。怖くないし、普通に女性に迫られてるみたいでヤバイ。ヤバイ〜。」

もう、ね。なにがなんだか。

あっちのピアリス様はあまり近づいて欲しくないくらい未だに怖さを感じてるんだけど。

こっちの色っぽいお姉さんは・・・本当にただの色っぽいお姉さんみたいで・・・いや、それよりは冷静でいられてる気がするけど、とにかく精神的にヤバイのは確かで。


「は、離して、離れて下さいよ〜」

遊ばれてるのは分かっているがさすがに必死にもなる。


「ふふふふ。まぁ、今回は初めての冒険前なのだし?このぐらいにしておいてあげましょうかぁ。わたしとしてはぁ、十分楽しめたし。」

ピアリス様がそう言うと俺に抱きついていた・・・いや、俺を抱き枕かぬいぐるみのように抱え込んでいたピアリス様の分体1号さんがやっと解放してくれる。

・・・・あぁ、気持ち良かったけど死ぬかと思った。


「た、助かった。」

はぁああっ、と大きく呼吸をする。


「まぁ。大袈裟ねぇ。男としてはむしろあれだけされたら事故を装ってでもがっつかないと。せっかく抜け出す為、と称して色々な事が出来たかもしれないのにぃ」

こんのイケズぅ〜とか言ってくるピアリス様だけどその顔は何故か少し赤い。


「ピアリス様?分体って言うのは普通、姿は全く同じではないんですか?なんか、その。胸がやけに。その。」


「あ、あら。あらぁ?やぁっぱり大きい胸がぁ、好みなのかしらぁ?ふふふ。やぉだぁ、冗談、よ。それはねぇ?分体の能力は同じなのだけれど、やぁっぱり見た目って重要じゃない?男のコの為に色ぉんな、わ、た、し、が此処には居るのよぉ?例えば今、下の執務室で事務処理しているのはあの、ポリーちゃんだったかしら?あの子よりも少し幼い感じのわたしよぉ?胸は・・・あるのかないのか分からない程よぉ?・・・もしロウジが興味があるなら呼ぶけれどぉ?」


「いえ。良いです。お構いなく。」

聞かれた瞬間に思わずなんか変な断り方をしてしまう俺。


「あぁらぁ、ざ、ん、ね、ん。小さいわたしはフラれてしまったわぁ。ロウジは絶対気に入ってくれると思ったのにん。あ〜ぁ。残念だわぁ。もう今日は冒険者ギルド閉めちゃおうかしらぁ。」

・・・・いやいや、ちょっと待てい !


「い、いやいやいや。依頼の話がまだ何一つとして終わってませんから。頼みますんで本題に入って下さい。せっかく気合い入れて来たのにどっか行っちゃいましたよ。脱力しまくりですよ。ボスですよ。」


「ぼす?・・・あらぁ?良かったじゃない?初依頼で緊張してたのがほぐれた、のではないかしらぁ?ダメよぉん?世の中、気合い入れてがんばるだけじゃ逆に足りなくなる事なんてたくさんあるのよぉ?決まって足りなくなるのは柔軟性よぉ?・・・人に対して柔らかく、物事に対して臨機応変に対応出来なくなってしまったら必ず失敗するわぁ。気を付けなさいねぇん?」

ボスはまぁ、分からなくて当然だ。

あっちの世界でのゲームの話だし、某脱力繋がりで何故か口をついて出ただけだし。

・・・・と、言うか。


「それを分体の方が、しかもまた俺にしなだれかかりながら言っても説得力というものが何処かへ飛んで行ってしまいますよ?」

背の高い女性が本気で肩にしなだれかかって来るとやっぱり重いもんなんだなぁ、とか変な感想を抱きながらピアリス様に言う。


「あらぁ?やっぱりわたしが、しなだれかかった方が良かったぁ?・・・やぁん、ロウジったらん。お・ま・せ・さ・ん。」


・・・あぁ、なんだろう。

もう全力でこの世界ごと消し去ってやりたい。

そんな欲望が生まれた瞬間だった。

しかも少しは慣れてきたのかもしれないけど、ピアリス様本人に同じ事をやられたら恐怖とか色々で多分俺の精神が壊れてしまいます。


「あのぉ。ピアリス様とロウジがすんごく仲が良いのは分かったんですけど。依頼の話を早く進めたいなぁ、なんて思うん、です、けど。そろそろ良いですか?」


「あ。」


「ふふ。えぇ、もちろんよぉ?その為にこうして呼んだのだから、ねぇ?さ、そこで座って話をしましょ。」

澄ました顔でそんなことを宣うピアリス様、本体様。・・・あ、いや、実は本当の本体は神殿とかに居てここに居る強烈な存在も分体だという可能性はあるんだけど。

そして分体ピアリス様の方が店へ行く。


「あ、はい。そうですね。そう、ですよ、ね?」

おお!リンさんが戸惑ってる!


「うぅぅん。何かその割に長いこと遊ばれてた気もするんですが。」

そう、俺が言うと


「あらぁ?鏡があれば見せてあげたいくらいよぉ?ロウジ?貴方、気が付いていないようだけれどギルドに入って来た時と今ではまるきり違う顔になっているわよぉ?嬉しさや楽しみな気持ちがあっても不安の方が大きかったのが今はその不安も忘れられたんじゃないかしらぁ?正直言って、心配を通り越してこっちの方が送り出す事に不安になっちゃったわよ。」


え?

「・・・・あ。・・・はい。確かに楽しみな気持ちで誤魔化そうとしていたのかも、しれません。見知らぬ土地で更に見知らぬ土地に行き、見知らぬ事をしなければいけない、というのが・・・やっぱり、その。・・・すみません。」

うん。確かに変に力が入っていたのかもしれないな。

ギルドに入って、何か浮わついた気持ちで居たのも確かだし。

他の冒険者に会いたくないと考えたのだって、もちろん他の先輩冒険者を全く知らない、という負い目・・・みたいなものを感じてたのも事実だし、ギルドの中ですら緊張感バリバリで動いてたんだよね。

そりゃぁ、送り出す側からそれが見えてたら不安にもなるか。


「ありがとうございます。お陰でだいぶ力が抜けた気がします」

言いながら頭を下げる。


「あ、良かったぁ。あたしも実は心配になってたんだよ?知り合いと話してるようなのに何処か腰が引けてたし。笑顔も昨日とは違ってなかなか出てなかったし。」


「あ。うん。そう、かも。ごめん。もう大丈夫、だと思う。」

とは言え初だからねぇ。


「ふふ。緊張感があるのは良い事なのよ?不安も無理をしない、という方向に働けば悪くはないわ。ただ、固くなるのだけはダメ。しっかりなさい、とは言わないわ。初の依頼なのだから勉強してくる気でいれば良いと思うわよ?ほら。少し、とは言え先輩冒険者のリンも居るのだから。貴方1人で動くわけではないわ?2人で行動して、2人で成功させれば構わないの。だ、か、ら。とにかく無事に帰って来なさいね?」


「あ、はい。ありがとうございます。がんばります。」

なんかさっきまでとは違って諭すように、宥めるように話すピアリス様に素直に礼を言う。


だが。


「ピアリス様?無事に帰って来なさい、は良いのですが。詳しい話を聞いてません。」

リンさんが鋭い一撃を入れた!


「あ、あら。あら?そう、だったかしらぁ?そうだった、気もするわねぇ?・・・いやだわぁ。・・・ロウジ?貴方達に採取を頼む素材の名前は覚えているわよねぇ?」


「あ、はい?もちろんです。ネコノコシカケというキノコに、精霊草という植物。それに魔力を内包した魔力水、ですよね。」


「ふふ。良かったわぁ、1回で覚えてくれて嬉しいわぁ。そうよ、その3つ。なのだけど。精霊草と魔力水については昨日も話したわたしの管理地で手に入るわぁ。だからそんなに心配しなくて良いのだけどぉ。問題はネコノコシカケなのよねぇ。・・・・っと。これを見て?これがウッドレイクの森全体の地図なのだけど。・・・あ、これは門外不出だから。まぁ、2人にはこっちの小さくした物を渡しておくから。」

そういって丸めて紐で縛っただけの普通の画用紙のような大きさの物を地図の上に置く。


「あ。ありがとうございます。やっぱり地図は欲しいです。」

「ありがとうございます、助かります。」


「ふふ。ただし、今言ったように門外不出の物だから売ったり失くしたりはしないように気を付けて?」


「「はい」」

しっかり2人で返事をする。


「ふふ。2人とももう息がぴったりなのねぇ。ちょっぴり羨ましいわぁん。」

なんか本当に羨ましそうに見ながら言ってくるけど


「はい。そういうのは良いですから、先をお願いします。それにこれ、森の広さって・・・とんでもないような?」


「あらん。ロウジが詰まらないオトコになってきちゃったわん。」

いやいや。何て事を言うのかな、この人は。


「いやいや。現地に向かうのは俺たちなので。本当、頼みます。」

仕方ないから話を進めるようにお願いする。


「んん。仕方ないわねぇ。・・・森の広さは王都の2倍と少し、くらいかしらね?ここからわたしの管理地まで歩いたら4日近くかかると思うわねぇ。だから、今話した事から今回2人には森の中程、ローメ男爵領の方まで馬車で移動してから森に入って貰うのだけど。・・・大体この辺から、ね。ここから少し北東に向けて歩けば1日くらいで辿り着けるはずよ。ただし、ネコノコシカケは日当たりの良い岩場に生えるの。この条件に合う一番良い場所はココ。わたしの神殿の更に北西側ね。少し崖があってそこの岩や石に生えてると思うわ。だから2人にはまずわたしの神殿まで辿り着いて貰って。そこを拠点にしてから動いて欲しいのよ。神殿に着いて精霊草と魔力水については誰か精霊が向かうべき場所へ案内してくれるはずだけど、まずはキノコであるネコノコシカケを採取して欲しいのよね。ただ、最初からここ、を目指すと神殿の位置がわからなくなる可能性があるわ。だから必ずまずはわたしの神殿に向かうこと。良いわね?」


「はい。」「は、はい。」


「ロウジ?そういう事だから神殿が近付いたら、か森に入ってからは精霊の目を開いている事。良いわね?」


「あ、そうか。はい。了解です。」


「じゃあ、馬車は用意するから、最低でも4日分くらいは食糧を用意なさい?妖精も住んでいる場所だから迷わされると大変な事になるわ。注意なさいな。」


「あ、はい。・・・最低4日分、ですか。」


「そうよ。最低でも、ね。往復で考えなければいけないのだから6日くらいは見ておくべきかもしれないわ。」


「はい。分かりました。」


「じゃぁ、神殿が見える場所に着いたらもう安全なはずだけど。がんばってきなさいな。応援してるから。馬車は森の入り口側から30分後に出るようにお願いしておくわね?そうは言っても用意が出来たら載って出発して構わないと思うわ。行ってらっしゃい。」


「あ、はい。行ってきます」

「がんばってきます」


「はい。お願い、ねぇ?」




そして、俺は忘れずに癒せ草と念の為魔力草を道具屋で購入し。

2人で相談した結果食糧は固パンと干し肉や乾燥スープ(なんと魔法でスープを凝縮して乾燥させただけ)を多めに買い、5日分は食糧を現地調達しなくても済むようにして森に出発する。






あ〜、読んでいただき、どーもありがとうございます。

ロウジ、様とはまだ顔を合わせたばかりで良く分かりませんが、真面目だという事はわかりやしたね。

あれじゃぁ、ピアリス様にも良いように振り回されるのも仕方ないか、と。


さてさて?

次回はロウジ様達は森に入っていくわけですが。

あ〜。

ロウジ様って抜けてそうですし。

何かやるにも誰かの許しを貰ってから、とかになりそうですよ、ねぇ?

そんな事じゃ妖精とか人に見つからずに悪さをする相手には通用しないと思うんですが。

ま、更新予定は29日になってますんで。

どーか、よろしく、お願いしやす!

以上、リアルデ王国ウッドレイク註軍精鋭の・・・1人で精鋭部隊名乗れ、とかどうかしてるよな、ほんと。ブルノがお伝えしました!

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