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子爵邸に帰ります、けど?!

リンの依頼、ついでにピアリス様の願いを聞いたロウジ。

明日の為に準備を始めます。

さてさて。

「いやぁ、調合士だったらこれでは少ないくらいですよ?こちら標準の大きさの薬瓶ですが。中級以上の薬や状態異常回復薬用に小瓶も同じくらいの本数は用意しておいたほうが良い気がしますよ?」

そうリワンさんに言われて、調合士について薬瓶を100本、小瓶を50本など、中級以上の回復薬の場合は回復力が高いから通常使う為に小瓶と普通サイズの瓶に分けて持ち運ぶのが賢いやり方なのだとかを教えて貰う。


「ありがとうございました〜!またのお越しをお待ちしております!」

結局良さそうな濃い青色の寝袋があったので寝袋1つと薬瓶200本に小瓶を150本、フラスコを50本、ファイアリングブランチという使い捨ての着火材・・・これはまんまファイアリングツリーという木の枝らしい。魔力を通すと火がつくから薪に焚べるのだそうだ。これを10本。バッグに入れておくのは危険だからやらないようにと注意をされた。後はアイテムボックスにあるのは違う形の鍋やフライパン、ボウルなんかを食事用に購入した。

・・・こっちのリワンさんの店は本当の意味で雑貨屋だった。結構奥へと広い造りになっているし、何屋?と聞きたくなるくらい色々な物が売られていた。


リワンさんに見送られて店を出るとリンさんが話しかけて来る。

「それじゃ後は何かある?あたしは後は食糧くらいだから明日にするけど?」


「あ、うん。俺も良いと思う。後は食糧とか、調合して増やすだけじゃないかな?」

だから素材屋には戻らないといけなくなるかもしれないけど。


「そう。じゃぁ、また明日。あたしの家は向こう側だからここで別れましょ?」


「あ、うん。買い物付き合ってくれてありがとう。また明日」


「あは。言ったでしょ?一緒に冒険するからにはお互いの把握が必要だ、って。持ち物に関しても同じよ?今の森は比較的安全なはずだけど、それでも襲ってくるのは居るはずよ。がんばりましょ?だから明日は必ず剣や鎧なんかの装備品があるならちゃんとして来てね?・・・冒険者ギルドに手ぶらで入った冒険者はあまり居ないと思うよぅ?じゃ、ね、また明日」


「あ、うん。そうだね。そうだったね。・・・依頼受ける受けないに拘わらず装備品は身に付けていくべきか。ありがとう。じゃぁ、また明日〜よろしくね〜」

そんな風になんか友達同士のような挨拶を交わして別れる。


そして俺は足を真っ直ぐ子爵邸へ、リンさんは通りを渡って向こう側へ。



「あ。おかえりなさい。結構遅かったですねぇ。」

「おぅ。おかえりなさい。なんか変な顔してますがなんかありやした?」


「おい、こら。変な顔、とは失礼だろうがっ」


「あ、いえ。そんな変な顔してました?」

なんだろうな?

確かに心中は複雑ではあるんだけど。


「えぇ、そりゃぁ、もう。初陣の兵士やら初めてのお使いをする子供やらと似たような感じの。そうですな、まさに期待と不安がごちゃまぜになった感じで良い感じの若さが見て取れる顔、ですかね。ひょっとして初めての依頼でも受けて来ました?」


「うわっ!ブルノさん、鋭いっ!」

びっくりした。

見た目と趣味はあんななのにちゃんと鋭い所もあるんだっ。

「びっくりしたぁ。ブルノさんてちゃんと鋭い所もあるんですねぇ。・・あ。」

あ。


「ぶっっ!」

「ぶぁっはっはっははは」


「あ、あ、すみませんっ!」

急いで頭を下げる


「ひ、ひでぇですぜ。ショックです」


「あっはっはっは、気にしないで下さい。本当にこいつは見た目に反して冷静に物を観察する事が出来る上に結構鋭い洞察力も持っているんですよ。・・・ですから尚更あの思い込みに入ってしまう趣味がなければ、と思う次第でして。」


「くうぅぅ〜、俺の周りは敵だらけっすよ。・・・まぁ、一応褒め言葉として受け取っときますけどね」

ルボンさんが嘆くように言うとブルノさんは肩を落としつつもまた軽い調子で言ってくる。

うん。なかなか掴めない人だ。


「もう少ししたらアン嬢やポリー嬢は夕食の準備に入ってしまうかもしれませんが、今日は未だ特訓をしているはずですよ。お早く戻ってあげると良いのではないですかな?」


「あ、はい。そうですね。少し相談したいことも出来ましたしそうします。・・・ありがとうございます。あ。それとただいまです。」

ルボンさんが別行動の3人について教えてくれたので挨拶をする。

・・・ただいまの挨拶もしてなかったね。

これからは警備、村を出入りしたら門兵とか

にも挨拶をする習慣をつけなければいけないのか。

この村以外でも長期滞在するような村や街ではそういう兵士には愛想良くはしないといけないだろう、と思う。

そうすればトラブルに遭った時なんかにもすぐに呼べるだろうし、駆け付けてもくれるんじゃないかな。


「はい、その言葉、待ってました!おかえりなさい。どうぞお入り下さいませ〜」


「はっは。改めておかえりなさい、ロウジ。どうぞお入り下さい。ロウジ殿おかえりです」


「はい。ありがとうございます」

笑いながら2人がドア、扉を開けてくれる。

・・・あ、そうか。そういう役でもあるのか。


「おかえりなさいませ、ロウジ様」


「あ、ただいまです。そのまままた裏庭にお邪魔します」


「あら。はい。どうぞ。ロウジ様におかれましてな自分の家だと思ってご自由にお気楽に行動なさって下さいね?旦那様からもそう申し付けられておりますので。」

入り口に来たメイドさんが少し服とか構ってくれようとしたのでこのまま裏庭に行く事を告げると、そう返してくれた。

・・・うん、やっぱり良い人、なんだろうけど。

生憎と実家にメイドさんが何人も居るような生活はして来てないものだから、ねぇ。


「あ、はい。ありがとうございます」

そう軽く断れるような言葉を言えれば良いんだろうけど。


「あ、はい。・・・本当ならメイド一人一人にもそんな硬い言葉遣いも礼なども要らないのですよ?ふふふ。」

ふふふ、と上品に笑われてしまう。


「あ、まぁ、そう、なのかもしれないけど。やっぱり有難いと思ってるからね。ありがとう」


「あ、あら。はい。では。また後程、夕食時に」


「あ、はい。」

そう言って別れる。

別れる、と言うか俺が奥に行くまでお見送り状態だけど。


裏庭に行くには厨房に入らなければいけないというのは食事の支度で時間が分かるから良いかもしれない。

仕込みの準備をしていたスホーグさんに挨拶をしてアンジェリカさん達がまだ居るのを確認して裏庭へと進む。


「あ。ロウジ、おかえりなさい」

「あ、お疲れ様ですロウジ様」

「はうぁう、お疲れ様っですっ!ロウジ様?」

ベンチに座っているアンジェリカさんをアンさんとポリーちゃんが労っている。そんな光景の様にも見える。


「・・・・ええっと。ただいま。3人もお疲れ様?・・・これはいったい・・・」


「あ、あはあは。あははは」

「はぁっ。疲れたわよ」

「あははは。これは、その、ですね?ちょっと。」

アンさんがしどろもどろなのはなかなか珍しいのではないだろうか。

付き合いは短いけど結構完璧主義的な所があると感じてたんだけど。

まぁ、それはこの惨状を見れば分からなくもないけどね。


そう惨状。

あれだけ手入れされていた花壇とタイルのような石畳で造られていた地面が穴だらけ水浸し、という。水浸し、というか所々泥浸し。


「何がどうなってこんなことに・・・」


「あ、あはは。」

うん。

普通なら頬を掻きながら少し赤い顔をして乾いた笑いをしてる人間が居ればそいつをとっちめるところなんだろうけど。

それがポリーちゃんとなると・・・ねぇ。


「えぇ、まぁ。とりあえずアンとポリーも第一段階は突破、というところよ。・・・はぁ。疲れたわ。・・・でもロウジの話も聞かないとね?ピアリス様と話をするだけにしては少し遅かったのではないかしら?そちらの方こそ何があったのかしら?」

アンジェリカさんが本当に私疲れましたぁ、みたいな感じで聞いてくる。

・・・本当に何があったんだ。

いや、まぁ、土と水。それにやっていた特訓から大体の想像は出来るには出来るんだけど。

それでアンジェリカさんと他の2人の様子でしょ?・・・でも花壇は変にメチャクチャになってるけど噴水は別に被害が無いし・・・ちょっと分からないんだよね。


「ロウジ?」「ロウジ様?」「あ、あのロウジ様?ど、どうかなさいましたか?」

そんな風に頭を悩ませていると3人から問いかけられてしまった。


「あ、あぁ。ごめん。今は俺の方の話だよね。うん。実はさ。ピアリス様との話じゃ済まなくてさ。。。」

そこで俺はピアリス様とリンの2人からされた話、依頼の内容とリンと話した事を一通り話していく。


「ま」「わあっ」

「まぁっ。冒険者として初の依頼ですわねっ。本当ならもう少し前で戦う術を教えたいのですが、ピアリス様にも何か考えがあるのかもしれませんわね。・・・信頼できる冒険者の人手不足という理由が一番なのでしょうけれど。」


「うん。多分。それに今の森なら大丈夫だって言うし、リンも前衛としてそれなりに戦えるみたいだから。」


「・・・そう、ですね。リンは家の手伝いの為に1人で森に入ったり少しの遠出もしているみたいですから、どちらかと言えば後衛型のロウジ様とは相性は悪くは無いのではないでしょうか。・・・そうですね、戦闘の相性は。」


「そうですわね。リンなら目も耳も鼻も利きますし新人冒険者のロウジと組むにも良いかもしれませんわね。・・・少し悔しいですが。」


「あら。アンジュ。悔しい、ですか?」


「なっ。・・・そういう貴女こそ悔しいのではなくて?」


「む。」


「む。なによ?」


「あ、あぁ、いや、2人とも?それで聞きたいんだけどさ?寝袋と着火材と鍋とかは買ったんだけど。・・・あ。ランタンとか松明みたいな物も欲しかったか。後、何か足りない物とかあったら便利な物とかあるなら教えて欲しいんだけど?」

なんで今頃ランタンとか思い出すのかな?売ってたと思ったけど。

リンさんはなにも言ってなかったからひょっとしたら別に2人で1つでもあれば良い、とかかもしれない。

とりあえず3人にも色々とアイディアを出して貰って足りない物があるようならリストアップしていこう。


「そう、ね?必要なのは灯りと火。これはなんとかなりそうよね。あとは?・・・森とは言え、水も水筒3つ分くらいは常に持っていた方が良いかもしれないですわよ?いくらウォーターの魔法があるからと言っても毎回飲み水の為に魔法を使うというのも効率が悪いわよ?ロウジは恐らく調合用にも水を持っていくのでしょうから大丈夫かもしれないけれど念の為言っておくわね?」


「あ、あぁ、そうだね。飲み水は多めに、だね。了解。」

うん。調合用の水も忘れてた、とか言えない。

どうせどっかに川や池みたいなのがあるだろ、なんてのは甘い考えか。


「そう、ですね。ロウジ様は鍋も購入されたとの事ですので大丈夫とは思うのですが、念の為。野営の料理用にシュガーやソルトはお持ちになって下さいね。後はブラックペッパーとレッドペッパーくらいがあれば料理にはなるかと思いますので」


「言われてしまいましたぁ」

「あ!」


「・・・・ロウジ?野営は何も寝るだけではないのだし、鍋を購入したのよね?野営先には厨房や食品棚なんか無いですわよ?」


「あ、うん。料理するつもりでいたんだけど味付けの事はすっかり頭に無かったよ。危ない危ない。」

我ながら抜けてるなぁ。


「そういった調味料なんかはどこで売ってるのかな?リワンさんの店にあったかなぁ?」

なんか細々としたものから結構大きな道具類まで置いてあったけど・・・食品関係は無かったような?


「あっ。そ、それはオペラさんのお店になりますっ。あのあの。それと。お鍋は買われたみたいですが、お皿やフォーク、スプーンなどの食べる為の道具類はお持ちになっているのでしょうか?」


・・・・あ。

「あ。・・・・何をやってるんだ、俺は」

頭の中でorzと崩れ落ちる俺が見えた。


「・・・ロウジ様・・・戦いでは死なないようですが、餓死などはしないようお願いいたしますね?」

「はぁっ、ロウジ。何か物凄く心配になってしまいますわ?」

「ろ、ロウジ様?・・・が、がんばって生きて下さいね?」


・・・・あぁ、HP減らないけど餓死とか衰弱死ってするのかな?

なんか近い将来自分で実験しそうな気がするよ。


「はぁっ。なんか本当に疲れましたわ。申し訳ありませんが先に夕食まで休ませて貰いますわね。ロウジ様、申し訳ありません、失礼させていただきますわ」


「ありゃ。ごめんよ、アンジュ。夕食まで、ってまぁ、2時間近くはあるけど、ゆっくり休んでね?身体しっかり休ませて?」


「あ、あら。・・・あら。ありがとうございますわ、ロウジ。今の言葉だけでも少し元気が出てきましたわ。・・・ですが、そうですわね。夕食後にも何があるか分かりませんし、ここの片付けもありますからゆっくり休ませていただきますわね。では。また夕食時に」

失礼いたします、と言って上品にドレスの裾を摘んで挨拶していくアンジェリカさん。

右足を少し引くのがポイントなのかな?

白いドレスが所々茶色い泥に塗れてたりするんだけど、本当何があったやら。


「ロウジ様。今の調味料や食器類はオペラさんのお店に全て置いてありますので明日の朝、冒険者ギルドに行く前に寄って行かれる形で良いかと存じます」


「ですですっ。お店はほとんど朝9時には開いていますので私もお買い物されてから冒険者ギルドに行かれるのが良いかと思いますっ」

アンさんとポリーちゃんが忘れない内に、と言ってくれる。


「あ、そうなんだね。やっぱり冒険者が居るから朝からお店は開いてるんだね。」

リワンさんのお店の開店時間が8:00〜21:00までで昼休憩あり、になってたから気にはなってたんだ。


「後は何にでも使う事の出来るロープやナイフ、網のような物など、でしょうか。」


「あっ、あるなら釣竿とかもアイテムボックスに入れておくのも、良いかも、しれません」


「あ、あぁ、なるほど。・・・そういえばそうか。・・・うぅーん。考えれば結構あるなぁ。・・・それにやっぱり平和ボケ、じゃぁないんだけど、物が溢れてるトコから来たんだなぁ、と思うね。料理作ればその辺に食器類はあるし、足りなくなればその辺で買えば良いし、みたいな。ちょっとした甘えみたいな物が身に付いちゃってる感じだよ。」


「甘え、ですか?」「ん?」


「うん。ちょっと出掛ける、なんて言ってもあれもこれも、なんて持って行かずに出掛けてもね、行った先で買う場所があったり、色々と物が揃ってる寝泊まりも出来る場所があったり、とか。知らない内に慣れちゃっててそういう環境に甘えちゃってたかなぁ、って。」


「あぁ、なるほど。確かにそれは甘え、ですね。本来なら出掛ける自分が全て用意すべきですから。」


「うん。そう、思った。」

まぁ、それでも本格的なキャンプをする人間は出先で購入、なんてほとんどしないのかもしれないけど。


「う、うぅ〜ん。後は何かありますかぁ?私は思い付かないんですけど」

困ったように言うポリーちゃん。


「うん。ナイフもあるし。後はなんとでもなりそうかな?明日買う物はこれに食糧か。」


「そうですね。では、どうしましょうか?私達も疲れてますし、見たら汚れてもいますのでこの辺で一旦下がらせていただいてよろしいでしょうか?」


「あ、うん。そうだね。今の格好で食事の支度なんか出来ないだろうしね。じゃぁ、解散しようか」


「はっはい!・・・軽くお身体流して着替えないと。」


「そうですね。特にポリーは泥を被りましたしね」


「うっうう〜。はいぃ。すみませんでしたぁ。」


「あ、あら。それは良いのよ。私もやってしまったし。」


「でっ、でもでも、アン様は水でしたしっ」


「あ、あぁ〜。何があったかは分からないけど今の話だと2人とも少し濡れたままなの?まさか。早く身体洗って着替えようよ」


「あ、は、はい。濡れたのは濡れたのですが、それはアンジェリカ様が乾かして下さいましたので大丈夫です。ですが、そうですね。これで2人して失礼させていただきます。」


「はっ、はいっ。で、では。失礼、させていただきますっ」


「うん。また良ければ夕食後に」


「「はいっ」」


2人は少し早足で館に戻って行く。

・・・・考えてみれば仕込みとか始まってからじゃ汚れた服で中に入るのはまずいんじゃないだろうか?


「さて。夕飯の支度をする人間はともかく。俺にはまだ2時間くらい時間があるわけだ。どうしようかな?・・・・ここはこんなだから部屋に一度戻るか。夜にしようと思ったけど今からシヴァ神と話をしよう。」


そして自分の、自分に充てがわれた部屋に入る。



(おう、どうした?やけに毎日連絡して来るが。・・・寂しいのか?)

呼び掛けたらすぐに返答があったのだけど一番にこんな事を言われたよ。


(さ、寂しいって。お陰様で毎日忙しく充実した日を過ごしていますよ。毎日連絡してるのはそれだけ今、覚えなきゃいけない事とか考えなきゃいけない事とかが出て来てるのでそれを聞く相手として下手な相手に聞けないからですよ。)


(あぁ。うむ。まぁ、そうだな。そうだろうとは思ったが。して?今回は何があった?通行に邪魔な山があるとか湖があるとかなら消し飛ばすぞ?気軽に頼んで良いからな?)


(あ、はい。その時は、って、そんな事はさすがに頼みませんって。・・・通行するのに邪魔な山って、いったい。・・・そうではなく。うぅ〜ん。今日は精霊を見て、精霊と会話する事が出来たんですよ。精霊使いに無事なれたんですが、何か、その過程が釈然としなくてですね。なんと言ったら良いのか)


(あぁ。それか。うむうむ。分かるぞ?お前には最初から精霊使いの職業を与えてそれに付随する形で精霊とも会話出来るようにしてあったが、精霊の目は与えてなかったからな。ロウジとしては本来なら話が出来るはずの相手が見えていなかった状態だったわけだな。それを見るという訓練が必要だったわけだが、そうして見えるようになった途端にいきなり様々な情報が入ってきて、更に精霊使いとしての力を振るえるようになったのであろう?その事について何か常人とは違う、とでも言われたのではないか?あるいは順番的に何かおかしいような感じでもするか?そういう事ではないかな?)


(あ!はい。そこです!そう言ったなんと言うか変な感じが。まぁ、周りにも普通ではない、みたいな事は言われましたけど。)


(ふむふむ。それは、まぁ、すまんが仕方なかったのだ。神の加護と精霊の加護は性質が同じで効果も被るものでな。わたしの一存で両方を、しかも上位である神の加護を先に付けてから精霊の加護を、というわけにはいかなくて、だな。ロウジには通常、精霊使いとなる為の流れを形だけとは言え辿って貰ったわけなのだよ)


(あ、あぁ、やっぱりそんなところでしたか。はい。そういう理由であれば納得しました。ありがとうございます)

まぁ、精霊の加護が下位にあたるかも、という想像をした時点でなんとなくは、ね。


(あ。それとだな。これは自分の能力を見て分かっているとは思うが一応言っておくぞ?能力隠蔽や詐称は一部一部で問題ないが、能力開示というスキルは自分が能力を見せたい、見せると決めた相手には全てを曝け出すスキルだからな、気を付けろよ?・・・まぁ、何を見せたい、と思えば指定した能力だけを見せる事も出来るなのだし、そう思うだけの相手なのだから問題は起きないとは思うのだが、な)


(・・・・ほぇ?能力開示?・・・・ほぇほぇ?・・・あっ!あぁ!あぁあぁ!そうか、そういう事だったのか!わっかりました!納得いきましたよ〜)

うん。

なんでアンジェリカさんやアンさんが俺の細かいスキル類までを知ってるんだろう?って思ったんだよね。

あの時か。マクイーンさんもそうだな。

・・・・あれ?

冒険者ギルドの時はどうだったんだろう?

あの時は・・・確か鑑定されても良いや、って思ってただけだから大丈夫だったかな?

多分あれ以上変なリアクションはされてなかったから大丈夫だよな。


(ふむん?まぁ、その時は大丈夫だったろう。だが、気を付けろよ?)


(あ、はい。俺を見てくれ〜とやらなければ大丈夫なら大丈夫です。後、すみません。少し情けないですが、俺が出来る事、出来そうなことを教えて貰えませんか?)


(ふむ。良いだろう。・・・・ほれ。)


(はい?・・・あっあれ?)


(ふっふ。これが神というものだ。)


(・・・・なんか味気ないデスね。タメとか流れとかあったもんじゃない、という)


(まぁ、時間かけて1から語ってやっても良いが?この方が効率が良いし自分で考えてるようでもあろう?)


(あぁ〜、あぁ、まぁ、そうですね。)


俺が出来るはずの事、と思ったら頭にいくつもの事が浮かぶ。

出来そうな事、と思えば同じ様に箇条書きで上から並ぶ。

神が「ほいっ」と言えばそういう風になる、という・・・なんとも張り合いのない事この上ない。


(ありがとうございます。これで精進していけそうです。)


(うむ。では、な。7日後を楽しみにしていろ)


(はい、ではまた。7日後?)


(うむ)


ふむ?

まぁ、こないだから何か言ってたしな。

特には気にしないでおくか。




そして無事アンジェリカさんも食卓に現れ夕食が済む。


だが、アンジェリカさんもアンさんもポリーちゃんも疲れ切ってしまった、という事で今夜は特訓は無し、という事になった。

まぁ、裏庭があれじゃぁねぇ。



さて、じゃぁ俺はどうしようか?


お読みいただきありがとうございます!!


申し訳ありません。

少し情けないですが、更新時間が遅れてしまいました。

まぁ、実際には2日に1部、なので時間だけではあるのですが、出来れば0時更新を心掛けたいですからね★


内容も少し長くなってしまい、次話で回復薬の初調合にチャレンジして森に出発〜森の中となるかと思います。


更新予定は25日です☆

背中の打撲、痛いです(−_−;)

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