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迷惑創造神とのんびり異世界生活を?!  作者: ミカ=エル
2.ウッドレイク子爵家の居候
23/71

母娘との食事風景です?!

夕食の時間に遅れながらも子爵邸へ慌てず騒がず帰って来たロウジ達。


館ではアンジェリカの母親であり領主代理のハイネスタが待ち受けています。


さて、どうなるやら?!

あ。そうか。マクイーンさんも居ないのか。

と、メイドさん達だけが並んだのを見て思い出した。

「「おかえりなさいませ。」」


「あら、おかえりなさい。遅くなりましたね?」


「はい。申し訳ありません。彼方此方へと寄っていたら遅くなってしまいました。罰があるのなら私がお受け致しますわ」


「な」「え」「えっ?」


いや、それはビックリするよね。

手を洗っただけで食堂へとそのまま行ったんだけど。


「い、いや、罰って。」

「あ、アンジェリカ様、いけません!」


「・・・・はぁ。アンジュ」


ん?

・・・・なんだろう?

アンさんだけ、なんか冷めてると言うか呆れてるような感じなんだけど。

はてな?


「・・・そう。よく言ったわ、アンジュ。では罰を与えますね」


「は、はいっ」


「いや、あのハイネスタさん」「ま、待って下さいっ!」


そこでハイネスタさんは俺の方を向いて

「そうね。きっと遅れた原因はロウジが思いの外知らない物事が多くて、それらを教える事に時間を使った事よね?」

そうでしょう?と聞いてくる。


「あ。はい。そうです。本当に1から教えて貰ってきました」

まぁ、実際はこの村に関する事を聞くのに一杯一杯だった気もするけどね。

間違いじゃないだろう。

未だ魔物の群れが襲って来た時の前の村での事とかは聞けてないけど、さすがにそれは聞きにくいしなぁ。


「そうですよね?・・・それならアンジュには罰として明日からロウジにこの国に於いての常識教育と精霊術や剣術の指南を命じます。アンとポリーもその補佐をなさい。これは領主代理としての命令よ」


「はっ、はははははいっ!」


「・・・やっぱり、そうなるのですよね」


「分かりましたわっ!お母様!」


「え?どういう事?」


「ロウジ様、アンジュはともかくとしてこの方々は冒険者一家ですから、特に約束をしていたのでなければ食事の時間を多少守らなかったくらいでは罰則を与えるなどは有り得ませんよ」


「あ、あぁ。そうなんだ?」


・・・・なるほど、ね。

それを分かってたからアンさんはなんとなく冷めた目で母娘を見てたのか。

そもそも俺への常識教育とかはアンさんにも命じてたしね。

所謂出来レース的なもの、と言うか何というか。


「ロウジもそれで構いませんね?」


「あ。はい。むしろお願いします」

ハイネスタさんが笑顔で聞いてきたので反射的に答える。

うん。怒ってないね、これは。


「さぁ。食事も温め直しが終わったようです。食事にしましょう?さすがにお腹が空いてしまいましたよ」


「あ。はい、ですわ」


「あ。はい。」


「アン、ポリー。2人も奥へ行って食事になさい?今日はお疲れ様。特にポリーには少し大変だったのではないかしら?」


「はい。いただきます。」「はっはっはい!あ。いえ。少し大変?だったですけど。楽しかったですっ!あ。」


「ふふ。良いのよ?バートが悪い部分もあるのだから、ね?良い気分転換になったのではないかしら?」


「は、はい。ありがとうございましたっ」


・・・うん。まぁ仕事を命じられて楽しかった、は不味かったのかな。

慌てて口を押さえたポリーちゃんだけど、それに対してハイネスタさんは笑って寛容な態度をとった。

それにハイネスタさんもバートさんから思惑を聞いていたのか知っていたんだね。

と、言うか?ポリーちゃん、何か気分転換が必要な感じだったのかな?・・・冒険者ギルドでは困ってたけど別にそんな暗いような雰囲気無かったけど。

外出させたのはポリーちゃんの為でもあったみたいだ。


そしてハイネスタさんとアンジェリカさんとの食事となったわけだけど。


「・・・空皿と水が入った皿がある」

今夜もスープやパンの皿とは別に謎の空皿があった。

駄目元で鑑定してみる。


【フィンガーボール】アイテムレベル1

柑橘類の汁と塩を入れただけの深皿。手を洗い清める為のもの。飲んでも害はないが笑われる事は必至。


【果物類取り分け皿】アイテムレベル1

果物類を自分で取り分けておく為の皿。食べた物に皮や種があった場合もここに置く。食事前に取り分けなければこの皿は邪魔と判断され下げられる。


お。おお?

てっきりまたお皿その物の鑑定になると思ったんだけど知りたいと思ったからか、これはこれで1つの形だからかちゃんと意味を捉えられた。

そしてフィンガーボール。

良かったよ、こっちも鑑定して。

今は外から帰って来た直後で手が少し汚れてる恐れがあるから出してくれたのかな?

噂では失敗談を聞いた事あるけど飲んだらヤバイ物だよね、コレは。


そして、知りたかった空皿。

知ってしまえば何の事はないんだけど。

用はテーブルの真ん中辺にある大きなバスケットの中のリンゴやらブドウやらの果物類を欲しければ自分で食事前に取りなさいよ、という事なんだね。

確かに食事中に立ったり手を伸ばしたりはマナー違反とする所は多いか。

うん。生まれてから今日までの長年の疑問が解消されてスッキリ良い気分になった。

・・・・疑問に思ったのは昨日だけどさ。


「じゃあブドウじゃなくてリンゴを食べるかな?」

赤いリンゴに手を伸ばす。

と、皿に載せて座り直した所で近くに控えていた長い黒髪を1つに縛って纏めたメイドさん・・・サチノさんだったかベルさんだったか、が

「切り分けはどうなさいますか?」

と、聞いてきた。


「あ。切り分け、ですか?」


「えっ?は、はい。バート様などは食後にそのまま齧られたりなさいますけれど。ロウジ様はいくつに切り分けますか?分けさせていただきますが?」


「あ。そういう事か。ありがとうございます」


「あ。い、いえ。いえ。」

そう言ってそのまま見てくるので俺は

「どうしようかな?そのまま齧って良いなら・・・いや、すみません。じゃあ8個に切り分けて貰えますか?」

初めからいきなりワイルドと言うか無作法と言うかそういう事をする事もないかな、と思い直して食べやすい大きさへの切り分けをお願いする。


「はいっ!かしこまりました!後にお持ち致しますので少々お待ち下さい(何かいちいちお礼言われたり謝られたりするとやりにくいわ)」

そう言って皿ごとリンゴを持っていくメイドさん。

なんか少し呟いていたみたいだけど、よく分からなかった。


「では食事に致しましょう」


「はい。」

「あ。すみません。お待たせしました。」

しまった。待たせていたか。

と、見るとハイネスタさんとアンジェリカさんの前にはブドウの入った皿が置かれていた。

合わせてくれたのかもしれないけどそんなに待たせてはいないのかもしれないな。

などと思ったら

「ふふふ。今夜は待たされっぱなしでお腹が空いてしまったわ」

とハイネスタさんが笑いながら言ってきた。


「あう。す、すみません。」

・・・・いや、忘れてたわけじゃないけど。

そもそも夕飯自体を待たせていたんだった。


そして、笑顔の女性2人とのまぁまぁ穏やかな食事の時間は進んでいった。

・・・・だって、ハイネスタさんの表情がいまいち読めないんだもん。


やがて、俺が食べ終わる頃を見計らって切り分けられたリンゴが綺麗に円型に盛られて持ってこられた所でハイネスタさんが

「それでロウジ。明日からの予定なのだけれど。」

と話を切り出してきた。


「あ。はい。色々常識的な事からスキルなどについてもぜひ教えていただければな、とは思っていますが。」


「えぇ。それはもちろんバートも私達もそのつもりでいるわよ。安心なさい?バートとしては子爵家で一時(いっとき)とはいえ預かった人間が他所で粗相をしでかしたり、冒険者として生活をした矢先に死なれては困る、という考えもあるにはあるようだけれど。冒険者の流儀でもあるけれど私達が基本的に1人の足で歩けないような人間を放り出すような真似はしないから安心なさい?」


「あ。は、はい。」

・・・・あぁ、なるほど。そんな思惑もあったわけか。

でも根本的に優しい方達でもあり、良かったよな本当に。


「ありがとうございます。いつか必ずこの恩を返せるようにがんばっていきたいと思います。改めてよろしくお願いします」

まぁ、こう言うしかないよね。もうすでに恩に恩を重ねられちゃってるしね。


「ふふふ。そうね。私個人としてもその能力や立場を抜きにして礼儀正しくて真っ直ぐに見える貴方には期待しているわよ?」

言ってウィンク1つ。

あぁ、うん。

どこかの大精霊様や森の代表的な純血のエルフさんとは違って普通に癒され惹かれるウィンクですね。


「ん''っんんっ。それでロウジ?お母様が言った明日からの予定と言うのは基本的な時間の事なの」


「ん?時間?」

ん?


「そうよ、ロウジ。しきたりとか作法ではなく家での生活時間ね。いくら専属でメイドが付いていても自分でも把握はしていないといけないわ?でしょう?」


「あ。あぁ、そういう事ですか」


「そういう事、よ。まず。朝起きる時間は各個人で構わないわ。ただし朝食の1時間前にはメイドが起こしに行くわ。朝食は8時半から。昼食は12時半。夕食は18時半よ。後10時と15時にお茶の時間があるわ。そして就寝時間も各個人で。周りに迷惑になるような大きな音や光を出さなければ夜でも魔法や剣術の稽古も可能よ。家の時間の流れはこんな感じです。分かったかしら?」


「・・・えっと。朝食の前、1時間前に起こしに来るって少し早いような?」


「あら。男性でもメイドと着替えるのに時間が掛るから諸々を入れると1時間は必要になるのよ。私達女性は2時間前ね・・・あぁ。それとももう冒険者のように1人で着られる軽い服装を買ってきたのかしらね?」

そうなの?と聞いてきたから


「はい。まぁ、夕食に遅れた原因もそこにあるとは言えるんですが。さっき一通りの服を選んでアンジェリカさんの方で買ってもらってしまいました。」

うん。買ってもらってしまった、だよ。


「あらあら?そうなのですね?よくやりましたアンジュ。さすが我が娘ですわね」


「ふふっありがとうございます、お母様。当然ですわ」

ふふふふっ、と母娘で笑いあっているが何だろう?なんか笑顔が黒い気がするのは気のせいだろうか?


「そうですね。何しろバートさんには金銭的な面でもお世話になりっぱなしで。さっきも言いましたがいつか必ずこの恩は」


「あら?ふふ。良いのよ?アンジュとは服や下着を贈り合うような仲になって貰っても私達としては別に構いはしないわよ?ふふふ」


「・・・は?・・・あ、いや、ええっとぉ」

何だろう?何か誤解があるような気がしないでもない。

「まっ!もうっお母様ったら。」


「そうですよ。ハイネスタさん。冗談でも言って良い事と悪い事があると思いますよ?特にこの家は子爵家なわけでアンジェリカさんは令嬢なわけですし?」


「え?」「あら?」


「え?」

何故そこで不思議そうな顔をされるのだろう?


「・・・・うーん。そうねぇ。ロウジはこの先ずっとこっちで暮らしていくのよね?」


「え?・・・・あ、はい。まぁいずれある程度の大きさのある街に少し腰を落ち着けようと考えてますが、その前にあちこち・・・せめてこの国だけでもまずは見て回ろうかとは思っていますが。」

うん。ある程度安全性と利便性が確保出来る街があったらそこで店か工房でも構えてそこを拠点にしてやっていきたいな、と考えている。


「そうよね?今は、まぁ、こちらへ来たばかりで色々と余分な事は考えられないでしょうけれど。いずれは何処かで腰を落ち着けようとは考えているわけよね?・・・そこで質問なのだけれど。貴方の好みの女性ってどんな感じなのかしら?」


「・・・・はいぃ?」

いや、そこで質問、と言われても。


「ま、お母様っ」


「いや、女性の好みと言われても。」

何故そこに話が行ったのだろう?


「・・・そう。そうね。貴方の国では貴方の歳だと未だ成人には遠いのだったわね?あまり伴侶について考えてみた事はないかしら、ね?」


「は、伴侶、ですか?」

飲み物を飲んでいたら吹いていた所だよ。

は、は、伴侶って奥さんとか嫁さんとかって事だよね。当然、と言うか昔に夢はあったりしたかもしれないけどこの年齢で現実的に考えてみた事はないなぁ。


「やっぱり全然考えた事はないかしら、ね?」


「そ、そうですね。好みとしては長い髪が似合うとか美人系よりも可愛い系とか色々考えた事はありますけど。さすがに現実的にお嫁さんとかは・・・」

女の子と付き合った事もあるにはあるけど、なぁ。


するとハイネスタさんは頬に手を当てて

「そうねぇ。その辺は流れ、と言うか相性みたいなものもあるのだし、ねぇ。・・・あら?じゃあ、貴方から見てアンジュは美人系かしら?可愛い系かしら?ロウジの好みには合うのかしら、ね?」


「うわ」

また本人が居る前で答えにくい質問を!?

アンジェリカさんは今度は黙ってるけど。


「うーん。そうですね。まだ会ったばかりですが、アンジェリカさんはやっぱりどちらかと言えば綺麗系、美人系ですよね?ハイネスタさんもですけど。」


「あら。」「むぅ」


「あ。」

思わずいつものようにポロっと言っちゃったけど、ハイネスタさんを口説いてるとかじゃないですからね?アンジェリカさんがなんとなく睨んできてる気がするけど。


「ふふ。ありがとう?確かにそうね。アンジュは私に似て美人だと思うわね。」


うわ。

これが大人の余裕と言うものか!

ウチの学校の女子もこのくらい余裕と寛容さがあれば俺も静かに過ごせただろうなぁ。

などとドタバタしていた学校生活に想いを馳せる。


「ふふ。でもひょっとしてロウジは一言余分だ、と周りからよく注意される類の人間なのかしら、ね?」

ふふふ、と笑いながら聞いてくる。


「あう。はい。その通りだったりします。けど、分かりますか?」

まぁ。今日も思い返してみるとちょいちょいやらかしていた気もするからアンジェリカさんは内心でツッコんでいたかもしれないけど。


「ふふ。そうねぇ。・・・空気が読めないのではなくて気付かずに思わず言ってしまう、という感じ、かしらね?まぁ、良いわ。じゃあアンジュは貴方にとって魅力的には映らないのかしら?」


「お、お母様っ!?」


「え''?」

さ、さっきからなんて質問をしてくるんだ?!この人は。


「あら。答えにくいかしら、ね?」

はい、答えにくいですとも。

・・・とはさすがに答えられないよなぁ。

でもなぁ。


「えっと。正直答えにくいですけど。それは・・・そうですね。・・・「えっ。」・・・今日1日付き合って貰って。その中で感じた感じじゃ周囲への気配りも出来るし可愛らしい所もあったりして魅力的な女性かと思いますね」

今としてはこんな所だろうか。

なんか途中でアンジェリカさんの声がしたけど。


見ると

「あら。良かったわねアンジュ?貴女は十分魅力的なレディだそうよ?ふふ。泣くほど嬉しかったのかしら?ふふふ」


「えっやっ。違う」

そう言うとガタタっと椅子を押して食堂を出て行ってしまう。


「・・・ありゃ。何かまずかった?」

何か失敗したかな?


「ふふふ。心配してくれるのね?それだけで良いわよ?あの()は大丈夫だから。さ。ではお話もこれで終わり。部屋で入浴しても良いし入浴の用意が整ったら呼びに行かせるから後の時間は好きにしなさいな。今日買ってきた物の確認や整理もあるでしょう?」


「あ。はい。そうですね。確かにやりたい事もありますけど。アンジェリカさんは」


「ふふ。言ったでしょう?大丈夫よ。心配は要らないわ。でも、そうね?この後、もしくは明日顔を合わせたら普通に接してあげて?それだけお願い」


「あ、はい。それはもちろんです。けど。」


「ふふふ。ありがとう。じゃ、これで失礼するわね」

そう言ってメイドさんが椅子を引くと同時に静かに立ち上がって出て行く。

うん。静かだ。


「・・・・あ。俺も部屋に行きます。」

そう後ろのメイドさんに言って椅子を持ってもらい席を立つ。



とりあえず部屋に戻ったら簡易合成をするか、シヴァ神に連絡だな。

・・・・うーむ。でもな。

アンジェリカさんに会ってしまったらとりあえず不躾な発言を謝っておくか?



★★★★★★



ロウジと館に帰って食事をしていて。

お父様から預かったお金でロウジの服の代金を払って。ただ。ただそれだけの話だったはずなのに。


「あら?ふふ。良いのよ?服や下着を贈り合うような仲になって貰っても私達としては別に構いはしないわよ?ふふふ」

なんてことを言うのだと思った。


確かに女性から男性に服を贈るのは貴方の面倒を見ますよ?見させて下さい?と言う意思表示、というのはあるのだけれど。

私もお母様がそういう意味で受け取ったのは分かったけれど。

ロウジは他所の国どころか違う世界から来たのだからそんな常識は無いものと考えて接していた。

だからお母様の冗談かお父様が居ないから代わりに弄る相手を探そうと言ったのだと気にしないでいるつもりだったのに。


「綺麗系、美人系・・・」

自室にある鏡台の前に座り自分の顔を見る。


「でもロウジは可愛らしい系の娘の方が好み」


お母様の私が好みに合致するかどうかという質問。

ロウジの言葉。

「えっと。正直答えにくいですけど。それは・・・そうですね。・・・」

息が詰まったような感じがした。

でもその続きがあって。

「今日1日付き合って貰って。その中で感じた感じじゃ周囲への気配りも出来るし可愛らしい所もあったりして魅力的な女性かと思いますね」

嬉しかった。

何故か涙が出てしまうくらいに。

恥ずかしくて食堂を飛び出してしまった。


「はぁ。」

確かに昨日ロウジが館に来た時。

お父様から‘あの’歩行樹が歩いている人間に興味を持って襲いかかった、いえ、恐らくは近付いて行っただけでしょうけれど。

それを聞いて、興味を持って。

・・・そうね。そこでお母様もやっぱり気になったようでしたわね。


「大気中の精霊が、それも様々な精霊がロウジを気にして纏わり付いて。それでいてロウジは全く気にしないで。いえ、違うわね。あれは見えていないようね。今日も朝から精霊の動きを気にするようにロウジを気にしていたけれど。・・・私も妖精族の血を引いている、ということかしらね?確かにロウジに惹かれていく自分を意識しているわ。・・・・でも。」


あぁぁ〜。

キョロキョロオドオドしていて。

でも誰に対しても礼儀正しくて。

意表を突かれると途端にアワアワしだして。

でも決断はなかなか素早くて。


「う〜。そうね。確かに人としても惹かれているかもしれないわね。」

何も分からないで世界を渡ってしまった。

何も分からないでとんでもない後ろ盾と能力を持っている。

守ってあげたい、導いてあげたいと思う。

守って欲しい、私だけでなく世界を良い方に導いて欲しいと思う。


「あぁ、駄目ね。それはそれ。これはこれ。明日からしっかり導いてあげないと。」


そう。世界、ではなくこの国での常識すらまだまだ知らなさ過ぎる人間なのだから。


「その為にもロウジにはさっきの醜態を謝らないといけないかしら、ね」


そういえば。

アンから混乱無効の指輪を受け取った後からは少しアワアワする感じが減ったような気がする。


「あら?指輪。・・・・そういえばロウジはどこに嵌めたかしら?」



これはやはりロウジに会わなければ。

私はそう決心して一度部屋を出る。



★★★★★★



「「あ。」」




そして二階に向かっていたロウジとロウジが部屋に居るかどうかを探りに出た2人は階段の上で顔をあわせる事となった。

お読みいただきありがとうございます☆


今回はこんな感じの話になりましたが、如何でしたでしょうか?


子爵邸に入って2日目だったりするのですが、すでに水面下で何か動いてたり(笑)


次話はシヴァ神との会話をしつつピアリスさんからの宿題をこなし。

ついでに何か、という感じになるかと思います。

まぁその前にアンジェリカと出くわしているわけですが。


更新予定は29日です☆

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