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迷惑創造神とのんびり異世界生活を?!  作者: ミカ=エル
2.ウッドレイク子爵家の居候
21/71

村の店舗案内〜その9〜服屋です?!

農場での初体験も終えてなんとなく満足したロウジ。

さぁ、後は店を覚えながら帰るだけ!

と思いきや、アンジェリカが大事な事を思い出します。

エレキイエネコ・・・じゃない、エレキキャットの居る運送屋を通り過ぎる。


「あちら側は主に食料品を扱うお店があるのですが、こちら側は生活雑貨等のお店が多いようになっています。」


「ここは建築屋【建築と資材販売のザンテ・ウッドレイク支店】になりまして、お隣が包丁やハサミ等の刃物類を扱っている【刃物の林】です。刃物を打っているのはドワーフ鍛治連になりますが。そして、隣のこちらは農具の【畑の友】になりまして、こちらは洗剤やタワシ、文具類等の日用品を置いてある雑貨屋【アイテム イン フォレスト】になります。ここは冒険者ギルド公認道具屋のリワンさんがご家族でやっているお店ですよ。」


刃物の林は止めようよ、怖いよ。

ん?

「リワンさんてお店2つもやってるの?こんな村の中で?」

いや、こんな村、は失礼かもしれないけど。複数店経営はビックリだよ。


「はい。こちらのお店をご家族で経営されていたのですが、冒険者ギルドから頼まれて、ですね。普段はこちらにリワンさんが、あちらには奥様がいらっしゃるのですが毎月10・20・30日の競売の日には交代されています」


「へぇ。そうなんだ。リワンさんは普段はこっちの店に居るんだね。」

あぁ。だからアンさんもリワンさんをなんとなく知ってるような気がしたのか。

冒険者ギルドにはお遣いした事ないみたいな事言ってたのに不思議だったんだよね。


「はい。本来は日用雑貨を商っている方ですね。」

・・・うーん。それにしても。

冒険者ギルドで競売が行われる日にはあっちへ行く、ってのはどう取るべきかな?

冒険者ギルドに人数が増えるから捌く能力があるリワンさんが行くのか、それとも冒険者ギルドの店が暇になるから行かされているのか・・・言っては悪いけどあの暇そうな様子を見てしまうとなんとも言えない感じが、なぁ。


「隣の2店舗以上の広さがあるここは服屋【森の中の服飾店】になりまして。お隣は書籍販売の【リアルデ書籍・ウッドレイク店】・・・あ。そういえば?アンジェリカ様?ロウジ様?」


デカイ服屋さんの正面は2店舗共に空き店舗になっているな。ライバル店とかが来る予定とかだったら面白いかもしれない。


「そうね。ロウジに聞いてみましょう」


「ロウジ?」「ロウジ様?」


「ん?何?」

少しだけ聞いてなかったかもしれない。


「あのね、ロウジ?ロウジの服って兄様のお下がりしか無いのよ、今は。」


「うん?うん、そうだね。俺はほぼ1着しか持ってないから。」

正確には3着あるんだけど全部一緒・・・あぁ思い出したら泣きたくなって来た。


「そっそれでっですね、あのあの」

「幸いお金は未だ多くありますのでロウジ様のお召し物をここでご購入されてはいかがか、と考えまして。」


「どうかしら?」「どうでしょう?」「どうでしょうか?」


お?

おう?

「あぁ!それは有難いね!そうだね。いつまでもお下がりも悪いし、ここの服も自分で見て回らないといけないだろうし。寄ってもらって良いかな?」

うん。洋服は大事だ。


「「「はい」」」

うん。良い返事だ。

なんかアンジェリカさんが楽しそうだけど。


「あ。いらっしゃいませぇ〜!」

「いらっしゃいませぇ」

「い、いらっしゃいませ!」

ドアはついてなかったけど店に入ると店員さんが挨拶をしてくれた。


ふうん?

どうやら下着以外は男性女性物が混在しているみたいだ。

こちら側の階段近くには男性用下着売り場は二階、と書かれていて離れた壁面にある階段近くには女性用下着売り場は二階、と書かれている。


「さ。皆で選びましょう?ロウジに似合いそうな上下ね。玄の季節用はもう要らないかもしれないけれど良さそうな物があったら買っていきましょう。1人3点は最低でも見繕う事。良いわね?」


「は、はい!」

「わかりました。」

そして3人があっち、こっち、と言いながら棚やらハンガーやら木のワゴンの中やらにある服やズボンを見て回っていく。


「・・・は、早い」

と。

「あ。俺も見ていかないと。・・・いや?そもそも何故俺がここに居たままなんだ?」


何か納得いかない気持ちを抱きつつも近場から色々見ていく。


「これはサリーとか法衣系の服か?」


「ろっ、ロウジ様っ申し訳ありませんっ。少し、少しこちらへっ」

上下一体になった服を見ているとポリーちゃんが俺の手を掴んで何処かへ引っ張って行こうとするからついていき。


「こっ、これなどはっ!これなどはどうでっ!しょうかっ?」


「おぉ?これは!」

ズボンの左右に大きめのポケットがついたカーゴパンツのようなズボン売り場に案内されて。


「色はっ好きな色とかっ!はっ!あります、でっしょうか?」


「あ、あぁ、いや。そうだなぁ?ズボンは明るい色よりも青系統とか深緑とか落ち着いた感じの色が良いかな?そっちの奴の方が好きかもしれない」


「あっ!は、はいっ!これ、ですね?わ、わかりましたっ」


「・・・いや、ポリーちゃん?もう少し落ち着いて喋ってくれて良いからね?」

なんでこの子はこんな忙しない感じの喋り方になってしまうのだろう?


「あっ!・・・は、はい、すみません。申し訳ありませんっわか、わかってはいるのですが。どうしても、その」

うーん。


「うーん。・・・そうだなぁ?ポリーちゃんが良ければ、だけど。俺とポリーちゃんは友達。良い?」


「・・・あ、は、はい。はい?」

普通に返事をしようとしたのか途中で固まったポリーちゃん。

少し面白い。


「ん。いや、だからね?友達にはそんなに気兼ねすることなく話し掛けてくれれば良いから、さ?落ち着いて話をしよう?」

なんだろう?

寺を遊び場にしてる近所の悪ガキともまた違う。けれど似たような感じで話し掛けてみる。


「あっ。は、はい。申し訳ありませんっ。わかりわかりました。ありがとうございますっ」

言いながら頭を下げてくるけど。

うーん、正直これは時間かかりそうだ。


カーゴパンツ系のズボンを物色しながらそんな事をやっていると

「ロウジ? こういうシャツはどうかしら?着易いと思うのだけれど?」

そう言ってアンジェリカさんが、紺色のごく普通のボタンで前を留めるタイプの半袖シャツを持って来た。


「あ。なんだ、そういう服もあるんじゃん。良いね。色はもう少し薄くても良いけどそれも良い感じ。」

気に入った。

袖が半袖だけど多分肘くらいまである感じだから気温が低い時は下にTシャツを着ても良いし。むしろ白系のTシャツに上下を合わせるのが俺のスタイルだし。


「そういう簡単に着られるタイプのシャツがあるなら欲しいな」


「あっそれは良かったですわ!さ、こちらですっ」


「あ、あぁ、うん。」

そして今度はアンジェリカさんに引っ張られてシャツを選ぶ。


「色は薄め、白系統の方が良いのかしら?それとも明るい系統?ズボンのような青系統で揃えるのも良いのかしら?」


「あ、う、うん。そうだね。どちらかと言えば白が混じった薄い色の方が好きかな?ズボンが青系統が好きだからそれに合わせるような形で。」


「あぁっはい。こんな感じ、ですわね?」


「あ、そうそう!それなんか良い感じかも」

そう言ってアンジェリカさんが持っているグレーのシャツを指す。


「はいっ。はいっ分かりますわ。ではこれと。これなんかも色は良さそうかしら?」

言って薄めの黄緑のシャツを持ち出してくる。


「うん?うん。そうだね。そんなに派手な明るさじゃないし良いかも?」

薄めの黄緑と言っても蛍光色的な明るさはないから良いかもしれない。


「分かりましたわっ!後は大丈夫だと思いますからロウジは他の物を見て回って下さいな」


「あ。うん、了解。あ。待って!これってさ?綿でも絹でも無いみたいだけどこの柔らかい生地ってなんだか分かる?」

まぁ、分かると思って聞いてるんだけど。


「あ、はい。そちらはアルケニーの糸ですね。アルケニーが織った生地になります。それとそちらの方にあるのは羊毛ですわね。どちらも手触りが良いと思いますわ。後は水蜘蛛の糸や麻やコットン、これは綿ですけれど。それらを組み合わせて織った物もありますわ。」

アルケニーと水蜘蛛の糸は結構高いのです、と言ってくるが。

ん?

「アラクネ居るのか。なるほど。これは特殊な蜘蛛の糸なんだ。」

納得だ。

そして羊。そういえば牧場に居たね。

羊毛の服飾品なんて触った事無かったからうっかりしてたよ。

水蜘蛛ってのも魔物かな?蜘蛛のデカイのかな?


「アラクネ様ではありませんわよ、ロウジ?言ってみればアラクネ様の子供達と言うか眷属ですわね」


「あ?あ、そうなんだ?・・・ふぅん?なるほど。そうなってるのか。」

アラクネ、様と眷属、という事はアラクネは神様かそれに近い存在でアルケニーは沢山生息しているのかな?


「アラクネ様は神様?」


「そうね。アルケニーよりも少し大きくて器用な方、と伝わっているわ」


「なるほど。見た人は居ないのか。」


「えぇ、そうね。ただアルケニー達に織物を教えたのはアラクネ様で崇められているのだから居るのは間違いないと思うわよ」


「うん。だろうね。そうだと思う」


「あ。ついでだから教えておくわ。アルケニーと良く間違われるのだけれど、同じ蜘蛛人型の魔物にジョロウグモというものが居るのだけれど。アレらは友好的ではなく有害な魔物だから気を付けないといけないわ」


「了解。アルケニーとは糸も違うの?」


「ええ。ジョロウグモの糸は普通に強力な蜘蛛の糸よ。あれはあれで素材にはなるのだけれど鋭さがあって服には向かないわね」


「そうなんだ。分かった。」


「そう。そうね。森や洞窟の奥に行かなければ滅多に会う事もないだろうし、気を付けてさえいれば良いと思うわ。後、水蜘蛛は魔物ではなくて飼育も可能な大きな蜘蛛よ。さ、続けましょう?」


「うん。そうだね」

そう言ってアンジェリカさんは似たようなシャツの棚へ。俺は今度は木製のワゴンを物色してみる事にした。


「ふうん?麻だけの服は安いけど少しゴワゴワしてるなぁ。やっぱりジーパンみたいなズボンに使ったほうが俺は好きかな。お?この普通のコットンシャツは良い感じかもしれない。」

手触りは水蜘蛛とかアルケニーとかの蜘蛛の糸の方が好きかもしれないけど、いかんせんイメージが、ねぇ。

そんな風にワゴンを物色していると

「あの、ロウジ様?上に羽織る物を見繕って来ましたので見ていただけないでしょうか?」


「え?あ、う、うん。了解」

アンさんが躊躇いがちに背後から聞いてきたから返事をする。


「こちらと、こちら、なのですが。」


「・・・ふむ」

なんとも言えない感じになってしまった。

右手に1つ、それはポケットが両側に4つついた良くあるベージュ色のベストだった。

左手の1つは今着てる服と同じようなタイプの服。だけど更に上から羽織るタイプのコートだ。

「うん。そっちの機能性と色は良いと思う。けど、ごめん。俺はベストってあまり好きじゃないんだよね。」

そうなんだよね。

ベストってなんか重く感じるというかその割に中途半端な上着、という感じがしていまいち着る気にならないんだよなぁ。


「あ。そ、そうでしたか。申し訳ありません。」

でもなんか謝られてしまったので

「あ、いやぁ?色合いと機能的に見れば好きな方だとは思うんだよ。だから1着くらいはそういう服もあっても良いかもしれない。


「あ!はい!ありがとうございます!」

うん。買う事決定、だね。

我ながら女の子に甘いと言うかなんと言うか。


「で、そっちのコートなんだけど。そっちはごめん。この服と同じで前を紐で留めるタイプの服だよね?これは正直面倒臭いし誰かにやってもらう事が前提の服な気がするから無理。冒険者として活動するには、ね。」

そうなのだ。

ボタンがあるから普通にボタンで留めるのかと思ったら両側にボタンがあってそこに紐を通していって・・・つまりは靴紐のように留めるようになっているんだよね。

しかも下から上へと。

胸元や首元で結び目を作るようになっているんだけど、これが訳わからなくて着せてもらった原因なわけだ。面倒臭い事この上ない。

と、言うかデカイ鏡が無いと多分1人では着られない。

メイドやお手伝いさんが居る人用なんだろうね。


「あ。はい。そう、でしたね。考えが足らず申し訳ありませんでした。」

またシュンと項垂れてしまうので困る。


「あ、あ、あぁ。いや。今も言ったけど色の好みはバッチリだから!後は1人で着易い物、動き易そうな物を見てくれれば良いと思うよ!」


「あ!はい。・・・ありがとうございます。がんばります!」

そう言ってアンさんは左手のジャケットは近くに掛けて右手のベストは大事そうに胸に抱えてまた服選びに戻って行った。


「あれ?・・・・俺の、服。だよな?」

がんばる、とか言われたけど何か違う気がした。

とか思ってるとアンさんが戻って来て

「あの、ロウジ様?寝る時のお召し物なのですが。色の御希望はございますか?」


「あ?う、うん。寝間着は基本白が入ったような薄い色の落ち着いた物でお願い。まぁ、服と同じ感じで良いよ?冬・・・じゃない、玄の月か。寒い時に着る寝間着は濃い目の色の物でも良いけど出来れば原色じゃない方が良い。」


「はい。はい。分かりました。では、そのようなものを選んで来ます。」


「あ。うん。よろしく」


「はいっ!お任せ下さい!一旦アンジェリカ様達と合流致します!」

そう言って早足で2人の方へ向かって行く。

けど。


「・・・・・俺の、服、だよな?」


見るとアンジェリカさんとポリーちゃんは2人して選んだ服とズボンをそれぞれ合わせて見て感想を言い合っているようだ。

そこにアンさんが加わり更に上着、移動してジャケットなどの羽織るものの話に発展しているようだ。


あぁ。そこから今度は寝間着の話に発展していくわけですね、分かります。


「・・・俺は下着選びに向かおう」

3人にそう告げて二階の紳士用下着売り場へ行く。


「ブリーフにトランクス、カボチャパンツにショーツ?男性用でもショーツって言うのか。ビキニにジョックストラップにTバックとか。まだあるのか?・・・下着ってこんな種類あるもんなのか?」

ジョックストラップとか知らないし。

トランクスにいくつかタイプの違う物が混ざっていたけどあれが恐らくよく言うボクサータイプの物だと思う。

ボクサーの棚表示は無いようだけど。


そして主にコットン製のトランクスタイプの物を10ばかり選んでそのまま二階のカウンターで会計を済ませる。


「はいっ!こちら10枚で1割引が効きまして銅貨1枚と石貨55枚になります!」


「あ。はい。じゃあ銅貨2枚で」

よく見てなかったが割引があったらしい。


「ありがとうございました!」


そして、気分的になんとなく満足して下に降りていく。


・・・・・うん。3人はまた違う棚へ行ってああでもないこうでもない、と色々とやっているようだ。


そして

「あ!ロウジ様!」

「ロウジ!ちょっとこっち!」

「ロウジ様っ!」

3人に呼ばれて行くと俺の身体に服やズボンを合わせて

「こちらなどこういう組み合わせにすると良いかと思うのですが」


「あのあの!これは格好良いかとっ!思います!」


「これだと少し変、かしら?でもこちらの物と合わせると良い感じじゃないかしら?」

などと意見は求められるのだが半分着せ替え人形のようにされた。

「ありがとうございます。銀貨5枚と銅貨46枚と石貨45枚になります。」


「あら?そんなものだったかしら?じゃぁこれで。」


そして、ああだこうだとまたやりながらも、とりあえず満足のいく品々を買って店から出るとすでに陽が落ちて暗くなり始めていた。


「あ、あら?」「あれ?」「あら。」

「うあ」

時計を見ると18:23との表示が出た。


・・・・


うん。正確には分からないけど2時間くらいは居たのかもしれない。


「あら。夕飯には完全に遅れてしまうわね。まずいわね」


「あ、あうあうあう」


「失敗です。どうしましょう?」


「あ。ポリーちゃんは仕事があったりしたのかな?」


「あっ。あっ、い、いえ。いつもなら給仕につかなければいけない、のですが。今日はバート様から競売のお使いを命じられていましたので。」


「そうね。競売は時間がどれ程掛かるか分からないものだから給仕からは外されたはずよね。良いわ。このまま案内を続けながら帰りましょう。」


「はい。そうですね。バート様もいらっしゃいませんしお食事をなさるお二人がここに居ますのでそもそも給仕の仕事も少ないですし」

お食事が冷める心配はありますが、とアンさんが続ける。


「わ、分かりました。」「はいっ!」

「うん。了解。」

皆が良いなら良いんでしょう。


「それでここは書籍販売店なのですが。街のお店とは違い魔法書の類は殆ど置いては無く、物語や教本の類が殆どとなります。」


「魔法書か。魔法屋でも売ってたりしないの?」


「あ。はい。巻き物と同じ様に扱っていますね。特にここはピアリス様がいらっしゃいますので安心ですから」


「そうね。そういえばロウジが言葉を勉強したり物語なんかを読みたいのなら私やポリーの部屋にあるから言って下さいね?良いものを見繕ってお貸ししますから」


「あ。うん。そうだね?必要かもしれないな。」

書くためには必要だろうな。

他国語の勉強かぁ。英語だってそんな大して学んでいないだろうに。


「隣のここは紙の量販店【グローブパピルス・ウッドレイク支店】です。お店の名前はパピルスですが、羊皮紙や木から作られる白紙も紙に分類されるものであれば扱っているお店になります。あ。ここの道は入ると裏通りになりまして酒場や軽食屋がありますが今日はご案内致しません。そしてこちらは穀物販売店の【グレインズフィールド・ウッドレイク出張所】です。この3店舗は共にリアルデ王国直営となっております。」


「へえ〜。まぁ、紙とか教本とか穀物とかは国管理の方が良いのかもしれないね。」


「はい。そう思います。」


「それでここは調味料やちょっとした食材を扱っている【味のワンダー】よ。ワンダーさんが経営しているわ。正面がパン屋や食堂だから持ちつ持たれつの良い関係ね」

なるほど、ね。

しかしオペラさんと言いワンダーさんと言い自分の名前を上手く使ってるな。


「あのっ。それでこちらが寄り合い所の隣になりまして。お菓子屋の【ケーキフォレスト】になりますっ。こ、これでご案内は終了、でしょうか?」


「ケーキ イン フォレストとかじゃなくてケーキフォレストなんだ」

甘い世界へようこそ〜!みたいな感じだろうか?


「ええ。そうですわね。甘いイメージが浮かんだかしら?新しめのお店なのだけれど正面の陽気な猫亭からも注文を受けて良い関係を築いているようね。甘い物が欲しくなったら私からもおススメよ。」


「そうですね、ぜひ。」「ですですっ」


ふむ。

女の子は甘い物がやっぱり好きなんだね。


「さ。では遅くなってしまったけれど館に戻りましょう」


「はい。」「はいっアンジェリカ様」

「了解。」



そして、館の入り口に2人の衛兵が居ることを確認して俺は館へと足を向けた。


「あ。おかえりなさい。心配しておりました」「おかえりなさいませ。心配してました」


「ただいま。御苦労様。少し遅くなってしまったわ。」


「ハイネスタ様はお待ちになられているかと思います」


「あ、あら。そう?・・・悪い事したかしら」


「あ。ロウジ様。こちらの方がクレンさん。そちらの少し若い方がシレノさんです。こちらのお二人は正規兵の方になります。クレンさん、シレノさん、話は聞いているかと思いますがこちらがしばらくバート様のお客人として子爵邸で過ごされる事になったロウジ=タソガワ様です。よろしくお願いします」


「あ。どうも。ロウジです。よろしくお願いします」


「クレンと申します。こちらこそよろしくお願いします。粗相の無いようには致しますので。」


「あ、ど、どうもシクレと言います。よろしくお願いします。」


少し四角い顔でいかつめなのがクレンさん。

丸顔童顔なのがシクレさん、ね。

この2人が並ぶなら分かりやすくて良いな。


「また時間があればゆっくり紹介するわね。2人共によろしくお願いするわ」


「「はい。もちろんです」」

・・・なるほど、な。

正規兵か。


そんな事を思いながら館へと入る。







お読みいただきありがとうございます☆


これで次からはロウジが1人で着替えも出来るし村を出歩けるようになった感じです。

ただ、夕飯の時間にだいぶ遅れてしまっているようですが。


一度人物紹介を挟みます☆

人物紹介は26日、次話更新は27日の予定でいます☆

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