表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
迷惑創造神とのんびり異世界生活を?!  作者: ミカ=エル
2.ウッドレイク子爵家の居候
12/71

村の店舗案内〜その1〜

いよいよ村の大通りです。

馬車がすれ違えるくらいの道幅の所謂商店街です☆


ロウジの村案内その1、お楽しみください。

その方、ロウジ=タソガワ様とおっしゃる世界を渡っていらしたという男の子、いえ、成人してらっしゃるのでしたね。

その方の案内を主人であるバート様に命じられてアンジェリカお嬢様と共にアントワンヌ様、今はアンと呼ぶ事しか出来なくなってしまったお嬢様が館を出て行かれて暫くしてから館に戻っていらっしゃいました。

まるであの頃のアントワンヌ様に戻られたかのような明るくはっきりした口調で話されるあの方を見るのはあれ以来になりますのでどう対応すべきか数瞬分からなくなりました。

そして裏の庭園に向かわれるのを見て、あぁついに、やっとかと納得も致しました。

バート様がロウジ様にアンを紹介された時の仕方には驚いてしまい声を上げそうになりました。思わず主の口を塞ぎに動こうとさえしました。

主は何かを期待をしたのかもしれませんね。

異世界の常識で動くロウジ様とアントワンヌ様を未だに従姉妹として扱いたい風なアンジェリカ様とアンが共に行動していく事で何かが変わらないか、と。

それが想定外の早さで実現しそうなのは喜ぶべき事か悩むべき事なのかは分かりませんが良い方向に向かって行ってくれると良いですね。私達使用人も亡くなった同僚達もバート様夫妻とビート様夫妻に良くしていていだきました。あれ以来こちらも対外的に態度を改めるしかなく。ですが心を少し病み閉ざしてしまったアントワンヌ様の事に胸を痛めているのは皆同じなのです。

であるからこそ。私も若者達の為に命を賭して良い方向に向かうように陰ながらお力添えを致すべきでしょう。

庭園からお戻りになられた出会ったばかりとは思えない程仲睦まじい様子の御三方を見て私マクイーン=ローメはバート様と亡きビート様に固く誓ったのです。



★★★★★



「改めて気を付けて行ってらっしゃいませ」

執事のマクイーンさんに見送られて村に出る。


大通り、メインストリートだね。

商店街のイメージだったんだけど平屋で看板を出してない建物とかもあるから普通の家もあるのかな?


商店は二階建てのものがほとんどかな?少し建築様式は違うみたいだけど日本の商店街を彷彿とさせる。

人が通れるくらいの道があるようだからそっち側、店の裏手に家があるのかな?長屋みたいな感じだろうか?


「先程は説明しませんでしたが一番こちら側は寄り合い所と倉庫として使われている建物ですわ。」

放牧地側の少し大きな平屋が寄り合い所。その隣の二階建ての建物が倉庫として使われている、と。でも

「倉庫って?」

農地や放牧地にも住居と他に納屋みたいな建物見えたけど。


「村の共用のものですね。予備の武具や農具、収穫祭等の際に使う道具を始めとして誰でも使える、村の為に使われる道具を保管する倉庫です。」


「なるほど」

要は公民館と青年団の倉庫みたいに考えれば良いか。


「右手側、農地側にある建物は酒蔵が2つと備蓄倉庫となっています。」


「酒蔵と言ってもワインの側は今はまだ試作段階ね。エールに関してはもう稼働しているけど。」


「ほう。」

見た目どっちがワイン蔵でどっちがエール蔵かわからないけど。農地の隣が備蓄倉庫だろうな。

しかしこの2人。

交互に説明してくれるんだけど息がぴったりだな。アンさん側としては冷めた仲だったんだろうけど従姉妹だし元々気が合うのだろう。


「あとは歩きながら説明するけれど。民家もあるし全部は中まで入って説明しないわよ?まずは右側から行きましょう。」

「そうですね。帰りに左側をご案内する形で。それにご自分で見て歩いて聞いて覚えるのも必要かと。」


「わかった。了解。」


来るときに通った先の十字路に見える少し大きめな銀行のような建物が商人ギルドだったね。

こちらから順番に農地側に一軒【陽気な猫亭】という宿屋が。

「ほら、ロウジ。そこは宿屋と食堂だけど今は入らないわよ」

「ねこ、猫が。せめてなにが猫なのかだけでも」

「駄目ですよ。今は先に行くお店があります」

猫亭、しかも陽気な猫だよ?!

見に行きたいじゃないか。

文字通り引っ張られながら歩く。

隣は昼過ぎないとやってないパン屋【森のコッペ】

その隣は食器などを置いてある家具雑貨屋【切り株のオペラ】

ちなみにこの店の名前のオペラは店主の名前でもあるそうだ。

更にその隣は装飾品と装具の店【森のバングル】。

森にちなんだ名前ばかりなのかな?

「「こんにちは」」

あ、ここには入るんだね。

ドアベルがチリリンっと鳴る。


「あら、いらっしゃい。なぁに?今日は男の子連れて。デート?」


「で、デデデ、デートでは、デートではないですわ」

「残念ながら違いますよ〜。お客様をご案内しているんです」


ふむ。

20代歳後半くらいかな?

明るい金髪で緑の目をしたフワッとした感じのお姉さん・・・うん、お姉さんだな。がカウンターに座っていてこちらに話し掛けて来た。

青い色のイヤリングが金髪とすごくマッチしてる。

アンジェリカさんはキョドッてるけどアンさんは上手くあしらってる感じですごく対称的だ。

「こんにちは。初めまして。」


「あら。ふぅん?」

な、なんだろう。2人が避けてくれたから間に入る形で挨拶したんだけどジィッと見られてる。


「こちらはロウジ。訳あって昨日から子爵邸でしばらく預かる事になったから挨拶しに来たの。ロウジ、こちらはフォレスタさん。純血のエルフよ。この村の誰より永く生きていて村の相談役みたいにもなっているわ。」


「へ?」

エルフ?純血の?


「エルフ?でも耳が・・・あ。本当だ。尖ってる。」

髪で隠れてて分かりにくかったけど搔き上げてくれてわかった。先端が確かに尖ってるし少し細めな耳をしてる。

あれ?でも全然長くない。・・・あ、うん、違うか。確か耳が飛び出てるいわゆる耳長エルフって日本のファンタジー小説産まれだった。俺も好きな王道ファンタジーだ。

元来妖精族の耳は大きさと先が尖ってるのが特徴だったね。


「ロウジ=タソガワです、よろしくお願いします」


「面白いわね。世界を渡った異邦人なのね、あなた。」


「え?」「なっ」「あ。やっぱり分かってしまうのですか」

俺とアンさんは固まるけど何故かアンジェリカさんは納得してる。なんだろう?


「精霊達に聞けば大抵の事は分かるから。しかも貴方は創造神様と直接会話もしたらしいじゃない?すごいわね。」

・・・・うわぁ、しっかりバレてら。

どうしようか。


「異世界から来る人、来た人って他にも居たんでしょうか?」


「あら、落ち着いてるのね。頼もしいわ。お姉さん好感触よ?」

右目を瞑りウィンクしてくるフォレスタさん。・・・・うん、これが年上の余裕というやつか?!

からかわれてると分かっているのにドキドキしてしまう自分が悔しい。


「ロウジ?」「ロウジ様?」


「あら。ふふ。からかってごめんなさい?そうね、質問の答えだけれど。神話や私が実際に知っている中でもそれ程の数ではないけど世界を渡ってくる人は確かに居たわ。理由は様々だけれど、ね。」


「理由、ですか。それってこっちの世界に来る、来た理由って事ですよね?」

自分で選んで来た人以外にどんな理由の人が居るのだろうか。


「そうね。一番多いのは迷い込んだ、もしくは神や精霊に連れてこられた、かしらね。世界を隔てる壁みたいなものに穴が空いてそこにはまりこんだり落ちたりして、ね。後は自分でそういった場所を探し出して来た人も居たみたい。」

カウンターに肘をついて顎を乗せて話すフォレスタニアさんはどこか気怠げでどこか識者然としてて・・・うん。普通に魅力的な女の人に思えた。


「なるほど。俺は連れてこられた内に入るんでしょうけど。話が残ってたりするという事は結構表舞台で活躍したとかでしょうか?」


「うーん、そうね。ヤマ様が自ら連れてこられた方は聖女として名を残しているし、他にもゴズキ様やメズキ様が連れてこられた方々は英雄として今でも語られていたりするわね。迷い込んでしまった人間の多くは帰るための手段を探して世界を旅して回ったから自然と話に残るようになった感じかしら?」

創造神に連れてこられた貴方は何をなすのかしら?と微笑まれる。


「や、ヤマ様、ですか。・・・自分は向こうで暮らせなくなった代わりにこっちで生活する、みたいな感じなので1日1日をただ普通に過ごしていければ良いかな、と思ってるので。そんな世界規模の事を期待しないで下さい、と。」

軽く笑って言う。多少苦い笑いになってしまったのは仕方ないだろう。

しかし牛頭馬頭に続いてヤマ様か。

日本だと閻羅王、閻魔大王様だな。

そんな神が自分で連れて来たってどんな事情だったのか少し気になるな。向こうでは死人なんだろうし。

でも破壊神的、残虐系神様が多いわけでもないのかな?まぁ人間の信仰だから癒しや断罪、祈願等居る居ないにも拘らずに多方になるか。


「それと。貴方も精霊使いの素質があるみたいだから望むなら手解きしてあげても良いわよ?」

言ってまたウィンク1つ。

う〜ん。


「あ。それに関してはわたしもお母様も居るから問題ないわ。今ここにロウジを連れて来たのはもちろん顔合わせもそうだけど今みたいにロウジが他の世界から来た事を悟られた場合にどうしたら良いか、と悟られないように出来る装飾品とかが無いかと思ったからよ」


あ。そういうことか。

ひょっとしたらハイネスタさん、もしかしたらアンジェリカさんも精霊に聞いて俺の事が分かっていたのかもしれないな。

それでそういったことに詳しそうな、あるいは取り扱ってそうなフォレスタさんの所に来たのか。


「なるほど、ね。」

顎を乗せたまま俺たちを見回す。


「そうねぇ。さっきも話したように世界を渡って来た人間については珍しくはあるものの確かに記録にも残っているのよ。だから知っている人は知っているわ。それに。本人が教えないのであれば精霊に聞いたり他人の背景を知る事が出来る能力がなければ普通は知る事は出来ないわ。だから。」

アンジェリカさんと俺を見ながら問い掛ける。


「本当に隠すのなら精霊をも誤魔化すか誤魔化す為に精霊をも使役しなければならないと思うわね。でも。そもそも隠す必要があるのかしら?もし普段隠していて本人が信用出来ると判断した相手には話す、というのであれば下手にこいつは何かを隠してる、と分かるような隠し方はするべきではないのではないかしら?」


う〜ん。

そうか。確かになぁ。

ゲームとかで何かを隠す場合、そこだけ見えなくなったりアクセス出来なくなったりするわけだけど。それって何かは分からないけど確実に何かを隠しているって事は分かるわけだしね。難しいなぁ。

でもまずアンジェリカさんがそこまで考えていてくれてる事にビックリだけど、感謝だね。

そのアンジェリカさんは

「そう、ね。確かにそれはそうだわ。近くに居る精霊に黙るように言っても何かを確実に隠してる事がバレるわけだしその場合要らない警戒を抱かせる可能性もあるわけね」

うん。悩む所だよね。

精霊って要は世界と繋がってる存在なわけで。そんな存在にまで話すなと命じた内容には逆に要らない警戒と好奇心を抱かせる可能性が高いよね、確かに。


「ですが珍しいという事はやはり隠せるのなら隠すべき物ではないか、とも思いますが」

うん。アンさんが言うことも分かる。


「それで。貴方はどうしたいかしら?」


「う〜ん、そうですね・・・」

聞かれて考える。

考えるのは何を隠すべきなのか。

隠すべき事があるのかどうか。


「そうですね。まず聞きたいのですがアクセサリーなんかでそういったことを隠す場合って見えてしまうものなのでしょうか?」

初めから何かを隠してるのが見える事前提だけど。


「ふふっまだ来て日が浅いのね。鑑定は使えるかしら?」


「あ、はい。使えますけど。」

何かを見ろ、と?


「例えばコレ。魅了を無効にする指輪なんだけど。はい。これで私を見てみて?」

なんとカウンターの上の木箱に無造作に入っている指輪は価値のある物だった?!

じゃなくて。指輪を右手の薬指に嵌めた(何故そこ?!)後にそう言ってくる。


「あぁ〜と。そういえばついでなんですが。人を鑑定ってしちゃって良いものなんですかね?」

なんか一部とは言えプライバシー覗くような気がして気がひけるんだけど。


「ん?なんでかしら?鑑定なんて冒険者はほぼ全員使えるしかなりの人間が使えるわけだから普通は見られる事前提よ?国境(くにざかい)を越える際や主要都市に入る際にも見られるわ。そんな中で誰かに見られたからって今更誰も気にしないわ。」


「そうですね。むしろ話しかけてきたり近くに寄って来た人間が盗賊や犯罪者ではない事を確かめる為にも使い慣れて置くべきかと。」


「そうね、わたしもそう思うわよ」


なるほど、ね。

そうか。それに相手が族かどうか、安全な職業についている人間なのかは重要なんだ。


「では失礼します」

フォレスタ=ハイダー

性別: 女性

称号: 森と人との調停者

属性: 風

状態: ニヤニヤ

魅了無効 (指輪) 水魔法強化 (イヤリング)

年齢: 286歳

HP 763/763

MP 3700/3500 (+200)

体力 62/65

気力 70/70


腕力 48

耐久力 45

知力 276 (+100)

精神力 278 (+80)

敏捷性 211 (+100)

幸運度 130 (+50)


職業

彫金師LV.23   精霊使いLV.41



なんか称号がすごそうな。。。

「あれ?」

おや?

おやおや?

「ん?どうかした?」


「あ、いえ、その。イヤリングが・・・」

う〜んと。


「あ。あら。そういえばそうだったわね。このイヤリングは魔法強化が込められてるのだったわ」

普通にお気に入りだから忘れてたわ、と笑う。


「でも分かりました。状態の部分に追加で常に働いてるスキル効果なんかが表示されるんですね?」


「そうね。能力隠蔽なんかがかかってる場合もそのまま能力隠蔽、と表示されるわ。一時的な物でも強化魔法を使ってる場合も同じ。何が何によって強化されているかが表示されるわ。」


「なるほど。解析スキルの場合はどうなんでしょうか?隠蔽したものまで見えたりするのでしょうか?」

解析は鑑定の上位スキルって事だからこれも使える人間は結構居るんじゃないのかな?


「あら?解析を知ってるのね。ひょっとして使えたりするのかしら?でも解析の方はあまり人間の方には使わないでね?特に女性には。」


フォレスタ=ハイダー

種族: エルフ (森の純血)

性別: 女性

称号: 森と人との調停者

属性 : 風

状態: ニヤニヤ

魅了無効 (指輪) 水魔法強化 (イヤリング)

年齢: 286歳

B: 78 W: 52 H: 77

W: 43kg

HP 763/763

MP 3700/3500 (+200)

体力 62/65

気力 70/70


腕力 48

耐久力 45

知力 276 (+100)

精神力 278 (+80)

敏捷性 211 (+100)

幸運度 130 (+50)


職業

彫金師LV.23   精霊使いLV.41   商人LV.12   鑑定士LV.15   刀剣士LV.25   戦士LV.8   魔法使いLV.8   格闘家LV.13   調合士LV.20   料理人LV.4 「はい?」

やっぱりひょっとして数値だけだと俺ってかなり上?

しかもこの人もひょっとしたら加護持ちなのかなぁ、とか考えながら解析結果を上から順に見ながら返事する。

「見ちゃ〜、だ・め・よ?」


「はい?」

B:78とかってなんだろう?

それにWが2つ。kg?

あ。


「は、はい!はいぃ!!」


「あらあら。ふふ。どこまで見たのかしらぁ?」


「あ、い、いえ。いえいえ。」

なんだろう?普通に笑顔なんだけど。なんか、こう・・・怖い。


「忘れる事。良いわね?」

やっぱり笑顔でこっちの顔を見ながら言ってくるんだけど怖い。


「は、はい。」

うん。危険だ。これは危険だ。忘れよう。

それが身の為だ。

これが俺がスキルの危険性を初めて認識した瞬間だった。


「解析を使えるなんてさすが大したものね」

さっきの怖さはどこへやら、柔らかい笑顔で言ってくるスレンダーなフォレスタさん286歳。

うん、気を付けよう。

固く心に誓う。


「ロウジ?」「ロウジ様?」

うん、連れの美少女2人の顔も怖いです。


「か、解析ってあまり使える人居ないんですか?」

フォレスタさん一部略286歳に聞いてみる。


「ふふ、そうねぇ?鑑定の上位版にはなっているのだけどどうやったら身に付けられるのか正しく分かっていないのよ。効果は限定的ではあるけれど他人が作成した物の材料まで見る事が出来る。しかも他人に教えたり受け渡したりする事が出来ないから貴重で希少な物となっているわ。」


「なるほど。そうなんですね。それは普通に鑑定を使い慣れていっても覚える事が出来ないという事なんですよね?」

上位版になってるのにそれ以外の条件ってなんだろうな?

まぁ、俺は使えるから別に構わないけど。


「えぇ、そうね。例えば普通に考えれば数多く鑑定すれば、と思うのだけど駄目。次に鑑定士の職業レベルも一緒に上げても駄目。解析で材料を知ったアイテムを作っても駄目。私もお手上げだわ。」


「へぇ〜。そこまでやって駄目となると後は能力値とかと複数の条件が合わないといけないんでしょうねぇ。」

例えば採取系のものみたいに。

・・・うん。俺はレベルMAXだけどね。


「そうね。それは間違いないのでしょうけど私の能力値で駄目なら身に付けられる人なんか誰も居ないはずよ」

拗ねたように言うその仕草にも可愛らしさと少しの色っぽさがあるような。


「ロウジ?」「ロウジ様?」


・・・

「ん?なに?」

なんでこの2人は俺の視線に敏感なんだろう?


「それで?ロウジとしてはどうするの?」

「どうしたら良いと思いますか?ロウジ様?」


「う〜ん。まぁ確かに問題にならないなら信用できそう、信用出来る、となった人にはある程度教えても構わないのかな。それに下手に道具なんかで隠すと変に疑われるならそのままで居よう、と思う。どうだろう?」


「そうね。心配したけどフォレスタさんの話を聞いたらそれが良いと思うわ」

「そうですね。フォレスタ様のおっしゃられた事で納得いきましたので賛成です。」


「あ、2人共異世界人ってことを心配してくれてたんだね。」

今思い至ったよ。


「それで店が開いたくらいの時間に連れて来てくれたのか」


「あら。ふふ、残念賞。わたしのお店は留守にしていない限りは来てくれればいつでも開けるのよ?私に直接用事がある人間ならドアは開くようになっているから。」


「あ、そうなんですね。魔法って便利だなぁ」


「とはいえあまり朝早いと店先に出るのが遅くなるからこのくらいの時間に来てくれるのが正解かしらね。特に男の子連れの場合は、ね。」

ふふっ、と意味深に連れの2人に話しかける。

まぁ、迷惑にならない時間を正しく選んだって事だよね。


「それと。私の称号見てくれたと思うけど。この村でもどこか他の村でも。森や森に住む者との間で何か困ったことがあったらいらっしゃい?大抵の事ならなんとか出来るはずだから。あ、もちろん森に関する事なら質問も受け付けるわよ。」

そう言ってまたウィンク1つ。

本当にサマになってる。


「ロウジ。これで用は済んだから行くわよ」

「ロウジ様、次にご案内致します」


「え?え?良いの?もう?買い物とかは?」


「今は良いと思うわ」

「今日は良いと思われます」


2人に片手ずつ手を取られ引っ張られるようにして店を出る。


「では、また来ます。色々ありがとうございました」


「ふふ。御来店ありがとうございました。今度は1人で、ね?」


「は、はい。多分。」


そしてフォレスタさんのウィンクで見送られて次に行く。

でも。


つ、疲れた。

何故か疲れたよ。主に精神的に。



あ。しかも鑑定で見るステータスで聞き忘れた事があった。また行かないと、な。

今度は1人で行きたいなぁ。



お読みいただきありがとうございます☆


生活に必要な食料品を覗けばそんなに店舗数多くないはずなのですが何話かになります(苦笑)


なんとか2日に1話で続けていますが、遅れる場合はすぐに活動報告に書きます。


少しでも楽しんでいただけたら幸いです。

次回更新は9日の予定です☆

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ