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迷惑創造神とのんびり異世界生活を?!  作者: ミカ=エル
1.神のせいで見知らぬ異世界へ?!
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プロローグ

読んでいただきありがとうございます(=´∀`)人(´∀`=)


異世界に着くまでをプロローグとして別に書こうかと思ったのですが複数話になる為こんな形で始めてみました。


なるべく定期更新出来るようにがんばっていきたいと思います☆

ここは中央大陸インディアの一番の大国であるリアルデ王国の王都コウヤミから西に5キロ程行った先にあるノクカチ森林地帯・・・地帯とは行ってもそれは昔の話で今は30数キロ四方程の広さしかなくなっていてさほど広いわけではなくなっているが・・・の王都側入口から更に8キロほど奥に入った場所。



「そらっ!頼む!」

自分の身長程もある大剣を地面スレスレの軌道で振り回しながら男が叫び、


「はいっ!やっ!」

ネコマタ・・・尻尾が2本ある猫人種の女、女の子?がその大剣を飛び上がって躱しながら向かってくる自分の背丈よりも大きなシルバーファングの脇を掠めるように両逆手に持った内の左手側の小太刀で切り裂いていく


「よし!ナイス!」

それを見たロゥジが疾風の如き速さで素早く駆けつける。


「よしよしよし、まだ死ぬなよ〜死なないでくれよ〜」

狼の左脇にしゃがみ首を持ち上げて膝と腕で挟むように固定する。

そして透明度の低いガラスで出来た瓶で狼の首筋から流れ出る血を受け止める。


「軽くヒール、と。よしよし良い感じ」


「・・・案を聞いた時にも言ったけどやっぱり酷いわ、それ」

杖を構えて周囲を警戒しながら魔導士らしき女性が顔を顰めながら少し嫌そうに言う


「いやぁ、俺もそうは思うけど、さぁ。素材の注意に「生き血に限る」って書いてあるんだもんなぁ。ほいっ、よしっと。メリィ、離れたらよろしく」


「ウインドカッター」


鋭い風の刃によりシルバーファング・・・失血しながらもロゥジのヒールによって体力だけは残っていた為に朦朧としながらも起き上がろうとしていた銀色狼の首が綺麗に落ちる。


「ロゥジィ〜鬼だよぅ」

「止めぐらい自分で刺してやれば良いだろうに」


生き血を詰めた瓶に保存用の魔法をかけていると赤混じりの黒髪をしたネコマタのリンと青髪のヴォルグがなんとも言えない顔を向けてくる。


「仕方ないだろ、まだ自分の手で命を奪うって事に対して気持ちが向かないんだから」

頭では理解しているつもりなのだ。

・・・なのだが、こればかりは、な。


「なんでだよ?!スライムやらアリやら蜂やらは大丈夫なのに?!」

・・・うん、気分の問題なんだ、ほんと。


「今のは殺すよりも酷かったような気がするよ〜」耳を伏せてシルバーファングの側でリンが言う


「・・・うん、それは認める」

正直あまりやりたくなかった。魔法で眠らせて、とか・・・傷をつけた時点でまず目を覚まして暴れると反対された・・・他の方法があればやっていたのだが生憎と安全な方法を思いつかなかったからなぁ。


「それよりせっかく綺麗に倒したのだから毛皮や牙なんかを早く取らないと」


「おぅ、そうだな!周囲の警戒頼むなロゥジ!メリィ!」


「剥ぎ取りは終わったよん」

「・・・来たな」

「来るわ!恐らく狼の群れ!!」


「うぉい!?」


「文句は後!速い!」


剥ぎ取りをしっかり終えたリンが首だけをぶらさげ寄ってくるのを追い掛けるかのように森の奥から12,3頭のウルフの群れがやって来てあっという間に4人は囲まれてしまう


が。


他の3人が近付いた事を確認したロゥジが真上に何か塊を投げて叫ぶ

「サンダー!!」

雷の魔法を受けたその塊が回り出し・・・それを中心に円形に落雷が広がっていく!


「ギャウン!」「ギャインッ!」「ギャン!」


「うっはあすっげぇな」


「はっ」


「ウインドカッター!」


落雷が去ると同時にトドメを刺しに動く。

それは明らかにこのような形での戦い方に慣れた動きだった

ロゥジはゆっくりとした動きで足下に落ちた下級魔法1発で壊れてしまった魔法増幅拡散装置『回転亀試作1号』を拾いアイテムボックスに入れる

「いやぁ大量大量♪」

あの後仕留めた普通の狼からも剥ぎ取り素材をゲットして王都に戻ったロゥジは上機嫌であった。さっそく自宅兼工房へ・・・ではなく冒険者ギルドに向かう


「これは狼ですか、なかなかの数ですねぇ〜やっぱり群れを従えてました?・・・えぇっと。まずはシルバーファングの討伐お疲れ様でした。こちらが報酬になります。」

奥の人間と2、3言葉を交わし窓口から受付嬢のミリアさんが銀貨8枚を載せたトレイをこちらに押し出す。

本来なら報酬は金貨1枚のところを4人で分けるために銀貨にして貰っている。


「群れを率いてたわけじゃなくて多分俺たちがシルバーファングの血の匂いで呼んだんだと・・・あ、そういえば今回のシルバーファングはライカンスロープやウェアウルフじゃなかったみたいなんですが報酬金額はこのままで良いんでしょうか?」

確か普通の魔物ではなく魔族の可能性があるからと報酬金額が高めに設定されていたはず。


「あぁ大丈夫ですよぉ。依頼によりますが今回は王都に近く人が良く入る場所という事からとにかく討伐してくれればいいという理由で商人ギルドを中心の連名での依頼ですのでぇ。」

・・・なんかほんと、この人って俺より年上のお姉さんなはずだが話をしてると良くわからなくなる時があるんだよな・・いや、それよりも。

なるほどな。普段居ないはずのシルバーファングであれば複数居る可能性は低めだろうし色々な人間が利用している場所だから安く設定するよりも緊急性やらとかも考慮した結果か。


「それからこちらがウルフの買取金額になりますぅ。毛皮は一部傷んでいるものがあったのでぇ14匹分で銀貨3枚と銅貨25枚ですぅ。牙が25本、すみませぇん罅が入った物はともかく砕けていた物はお返ししますねぇ。銀貨1枚と銅貨45枚になりますぅ。」


ふむ。牙は3本、先が無い物や割れて大きさと形が変な物が帰ってきたがいつも通りだな。しっかり何の牙か分かる風じゃないと返却されてくる。

とりあえずシルバーファングの素材に関しては装備品にするか要相談ということでこちらで持ち帰るかな。

ん?狼の毛皮は1匹分で銅貨20枚だったはずだよな。20×14で280・・・あぁそうか。銀貨3枚と銅貨40枚のはずだから銅貨15枚分引かれたということか。・・・この世界ではお金などの計算に8進法が使われていてそれにまだ慣れない。

・・・0の概念もダースという概念もちゃんとあるのに。

あの神様の思考回路はよくわからないから考えるだけ無駄なのだろう。

牙はそのままお守りにしたり砕いて粉にして使ったりするがその買取金額は1本銅貨5枚。


「確かに。あ。また後でポーションの買取をお願いしに来るかもしれません。」


「はいぃいつでもお待ちしていますよぅ」

ミリアさんが良い笑顔で言ってくれる。

うん。



買い取りだけを済ませてそのまま自宅兼工房に皆を連れて帰り報酬の分配を行う


「ヴォルグ、リン、メリィ今日もありがとう。シルバーファングの報酬銀貨2枚に、ウルフの分が銀貨1枚と銅貨10枚ずつな。」

それぞれに更に雇用費として銀貨1枚をプラスしてテーブルの上に配る


「オゥ。ってことぁ今日はもう解散で良いって事か?」

それをヴォルグが目でざっと数えて問い掛けてくる。


「あぁ今日はもう外には行かない予定だから。解散で良いよ、今日もありがとう助かった」


「それで?でもさ、今から言ってたアレを作るんでしょ?」リンが金をそそくさとしまって錬金釜をチラ見しながら目を輝かせて言う


「そうね、もしお邪魔じゃなければわたしも見てみたいわ。」リンと同じような目をしてメリィも言ってくる


「あぁ〜、まずしまってある余剰分のポーションをギルドに売ってその帰りに錬金粘土買ってから、になるんだけど・・・」

正直いますぐ取り掛かりたいが錬金粘土を切らしてたからな


「そんな時間かからないようなら警備ついでに待ってるが」

うん、ヴォルグも見てみたいんだな。


「分かったよ。じゃあちょっと行ってくるから氷室の中の物適当に食べてて良いから待ってて」皆に言う。

確か氷室にはチーズケーキやら木の実のジュースなんかがまだ結構あったはずだ。


「うん、いってらっしゃ〜い」

「じゃ、待ってるわ」

女性2人はさっそく氷室の中を覗いてる


それを横目に俺は入り口とは違うドア、保管庫に入りポーションの類を漁ってアイテムボックスに詰め込んでいく。


「じゃ、行ってきます。留守番よろしく」


そして俺は工房を出てまた冒険者ギルドへの道を歩き出す。



さすがに結構慣れてきたかなぁ、とこれまでのことを思い出しながら・・・・

改めてお読みいただきありがとうございます☆

プロローグにしてしまいましたが 実は主人公がこの状況に至るまでかなり長かったりします(−_−;)

次話から主人公が異世界へ旅立つ前の話から始まる形になります。


次の投稿日は18日になります☆


長く生暖かい目で見守っていただければな、と思いますm(._.)m

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