飲まずに揉めるか!
「あ!ゴブリンだ!」
「投石攻撃とかには注意しろよー」
ケンブがモンスターを見つけた様だ、ケガしない様に声を掛けて見ておく。
「いたわ!バーバリアンシープよ!」
「突進攻撃とかには注意しろよー」
ビャクがモンスターを見つけた様だ、ケガしない様に声を掛けて見ておく。
「あれ~?あそこにいるのはホーンラビットの群れかな~?」
「雑魚とは言え一杯いるから注意しろよー」
アイレンがモンスターの群れを見つけた(以下略
「ドモン、まっっったく働いてないじゃない……」
「俺が働くと、お前等が怒るじゃん」
フォウからお小言が来るが、サーチ・アンド・ワンパンで撃破してたら怒り出したのはコイツが最初だ……今はもう、この中の誰でも周辺モンスターなら怪我する様な事は無くなった
それでも子供の事だ。油断していつ大事故に繋がるかも分からないので、一声掛けておくのを忘れないだけ俺は働いてると思う。
実際、飽きっぽい子供達が周囲のモンスターを余裕で撃破出来る様になった頃からだろうか……もっと強い敵と戦いたいとか、どっかのストリートファイターみたいな事を言い出した
山や森に入れば幾分か敵が強くなるが、そうなると迷子や遭難等、別の問題が発生するので保護責任者としては首を縦に振れない。
日銭を稼いで酒を買う分には、十分な稼ぎなので余計な面倒事さえ起きなければ俺はそれでいいしな。
まぁこいつ等の気持ちも分かる。コツコツと魔石を売って貯めたお金で買った新武器が、今までのモンスターだと物足りないのだろう
ケンブは鉄の剣を、フォウが鉄の槍をそれぞれ買っている。ビャクカとアイレンの二人は共同で……
「マジックバッグに魔石の回収位ならするけど、それもしなくていいんだろ?」
「私のマジックバッグだから、誰にも触らせないの!アイレン以外は駄目!」
ビャクカの腰に着けてある小さなサイドポーチ……マジッグバック、この見た目で6畳間一部屋分の収納力がある名前の通り、魔法の鞄である。
魔法弓術士と魔法士の二人は、装備にお金が掛からない上に二人力のお蔭か、大人でも高価なマジックバッグを共同で買った。
使用者権限は一人なので、ビャクカ専用。他人でも収納は出来るが、取り出す事は出来ない……大事な物をしまう金庫にもなる
お値段20万イエン!……異世界の円だからイエンなのかどうかは謎だが馴染があって、悩まなくていい。感覚的にブランド物のバッグだ
性能が上がれば、その分お値段も跳ね上がっていくが最低レベルのマジッグバッグでこのお値段……実用性重視とはいえ、そんな金があったら俺ならまず間違いなく酒代である。
勿論、俺は宵越しの銭は持たない。銀行もない世界で金を持ち歩くのは碌な事がないしな!まぁド田舎の村だから、全員顔見知りでもあるし大丈夫とは思うけどね。
装備云々もチートがあるから、レベルを上げて物理で殴ればいいので武器?防具?売って酒に替えようぜ状態から変わる必要がない。
ゼニ貯め込んで飲んだくれるよりも、働いた後の一杯の方が美味しいから仕方ないのもあるね、やめられないね。今、働いてないけどね!
「あ、ドモンの出番かも……この反応……」
「お?久しぶりに出て来たか!?」
ビャクカのハンタースキルの一つ、気配察知のスキルが特定のモンスターを捉えた様だ。ビャクカ程ではないが、俺も段々使える様になって来たスキルだ。
この辺りのボス……ノートリアス・モンスターとも呼ばれる熊型モンスター『ハンティング・ムーンフェイス』
こいつの名前は解析スキルってののお蔭で分かる様になった。
額に三日月の模様がある、3メートルはある大きさの熊だ。レベル一桁のこいつ等には少々荷が重い……4人掛かりなら倒せない事も無いだろうが、怪我をさせる訳にはいかない
「ヒャッハー!愛しの熊ちゃんダーッ!!」
「ぶ~っ!ドモンちゃん、喜び過ぎ……」
喜びたくもなる!こいつはフィールド・モンスターのくせに落とす魔石が大きい。強さに比例して純度も上がっていくみたいだし、こいつに会えるなら1日5万イエンという俺達にとっては法外な稼ぎになる(5等分になるけど)……のだが、一度倒したら数日か数十日は出てこない
多分、再度出てくるのに時間が掛かるのであろう……俗に言う、リポップ待ちってヤツになる。とことんゲームみたいな世界である
「熊にヤキモチ焼くなよ……アイレン、待ってろ。お前の分のマジックバッグ代の足しにしてくる」
「にゃあああぁぁぁ!?ドモンちゃん//////!」
「「や、やめなさい変態ドモン!!」」
「ドモン!?女性にそんな事をするのは同じ男としてどうかと思うよ!?」
最近ふくらみ始めたアイレンの胸をやさしく揉む俺を、それを止めるビャクカとフォウ、もうその年でフェミ男病発症させてるのかよケンブ……
「いいか、ケンブ……俺はお前より、一週間産まれるのが早かった……その差で辿り着いた真理がある!」
「何だよ真理って……?」
「それはな!酒も、おっぱいも、ノートリアスモンスターも一期一会!出会えた時に、精一杯を尽くすのが礼儀ってもんなんだ!11年の人生で悟った、先輩からの教訓だ!」
「1週間の差で、どうしてそうなった!?」
「うう……もう、ドモンちゃんのおバカ……//////」
本当にどうしてこうなったんだろうな?アイレンも何でここ迄されても俺から離れないのか謎だ……まぁいいや、とりあえず揉んどこう……
「ふにゃあああああぁぁぁぁぁ//////」
「「「こ、この変態ドモン!!」」」
ゴミを見る様な目で3人が俺を見てくるが、今日の一杯、今日の一揉、今日の糧……全てに感謝して終わったら乾杯するとしよう。……クッ、沈まれ俺の両腕よ!
俺の名前はドモン、現在10歳児のおっぱいを揉む11歳児
そして間違った厨二病を発症……否、拗らせかけた11歳児だ……あ、ハンティング・ムーンフェイスはワンパンで倒しました。
名前:ドモン 年齢:11歳
レベル42 状態:通常
HP 350/350
MP 220/220
攻撃力 285
防御力 168
魔攻力 90
魔防力 165
スキル:下位格闘術 中位体術 下位解析 下位気配察知 サドンアタック
パッシブスキル:STRアップ CONアップ DEXアップ MNDアップ
加護 :豊穣の女神の加護(等級ゴールド・酒限定)
称号:呑兵衛 ザル 統率者 ノートリアスハンター
まずはここまで、地震が落ち着いたら書いていきます