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東京魔法大学第一高等学校!〜間違えて初対面の人に喧嘩を売ってしまった件〜

作者: ふーりん

東京魔法大学第一高等学校。

東京にある、日本最大の魔法専門の学校。

そんな高校の入学試験、と言っても、魔法学以外の教科は英国数理社と普通の学校と変わらない試験なのだが、そんな試験に見事合格した俺

四月一日わたぬき かけるは今日、最初の登校日を迎えた。


「行ってきます!」


「気をつけてね〜」


この日をずっと楽しみにしてきた。魔法は使い方によっては危険であり、体が発達していないと不安定で制御もできないため、使用できるのは高校生からと法律で決められている。


つまり、俺は今日初めて魔法を使うということだ。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「ここが俺が通う学校…入学試験でも、校内見学でも来てるけど、やっぱり大きいな。」


「そうだな」


「だよな〜…いや、お前いつからいたんだよ、てか聞こえてたのかよ。」


こいつは陰野影太。小学校からの付き合いで、家も近くよく二人で遊んでいる。

影は薄いが、中身は意外と面白いやつだ。


「教室一緒だな」


「そうだな」


「席近いといいな」


「そうだな」


そうだなしか言わねぇなこいつ。


「にしてもすごい人だな」


「そうだな」


「お前今日そうだな縛りでもしてんの?」


「そうだ」


「そうだでもいいんだ。なをつけろなを」


「な」


「なだけ言ってどうする!…もういいから早く行くぞ」


「そうだな」


「…」


前言撤回。面白いと言うよりめんどくさいやつだわ。


「1-Aは…ここだな。座席表あるぞ。」


「そうだな」


「…俺は窓側から二列目の1番後ろか。お前は…ぷっw1番前の教卓の真ん前じゃんww1番のハズレ枠で草ww」


「くそが」


今日初めての「そうだな」以外の言葉が「くそが」かよ。キレて縛り忘れてんじゃねぇか。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


それから俺たちは適当に雑談をして時間を潰した。

「そろそろ時間だしまた後でな〜」

「ああ」

席に着いた俺は、改めて教室を見渡す。

「みんな意外と仲良く喋ってる人いるな。」

同じ学校だったのだろうか、それとも知らない人に勇気を振り絞って声をかけたのだろうか。まだ喋ってる人達は多かった。


「今日って入学式が終わった後何するんでしょう?」


「魔法に関する注意事項をこれでもかというくらい聞かされるらしいよ。お兄ちゃんが言ってた」


「へぇ〜!お兄さんがいるんですね!同じ学校なんですか!?」


「そうだよ〜。まあ今年で卒業しちゃうけどね〜」


右隣の席からそんな会話が聞こえてきた。会話的に今日初めて喋ったのだろう。俺も隣の人に挨拶くらいした方がいいかなと思い、左の方をチラッと見る。


「何?」


「いやなんでもないです」


え?なんでちょっと見ただけでそんなキレてるの!?怖いです、怖いんですけど!?俺、何かやっちゃいました!?


「…」


えっ、気まずー。これ俺のせいなのかな!?そうなのかな!?いや見ただけじゃん!見てしまったことが罪だったの!?


「あの、さ…えっ…と…」


あっもう無理ですお疲れ様でした。次回最終回四月一日翔死す。


「何?言いたいことがあるならはっきり言って。」


俺たち初対面ですよねぇ!?なんでそんな高圧的な態度なの!?怖いというかなんかまじでムカついてきた!まじで本当に…


「お前にだけは、負けないから」


????????????????????????????????


あれ、俺今なんて言いました?


もしかしてめちゃくちゃ喧嘩売っちゃってる?


あれ、これもしかしてまずいやつ?


やばい、今すぐ発言を撤回しなk


「そう。初対面で喧嘩売るなんて度胸あるわね。」


「いや、ちが」


「私はあなたを許さない。あなたみたいな人に負けるなんてありえないから。」


最終回、四月一日翔死す


〜完〜


じゃねぇよ!いやでもまじで人生終わったって!!!別に喧嘩売りたかったわけじゃないのに!!!!てかこの人と隣の席とか気まず過ぎだろ!!!


「え、いきなりバチバチじゃん笑」


「やば〜笑」


「おいおい、あいつ終わったな」


クラスの皆にも聞かれていた。最悪だ。終わった。いやもうとっくに終わってる。学校来た瞬間終わったわ♪って感じだわ。


教室のドアが開き、最悪のタイミングで先生が入ってきた。意味のわからない宣戦布告が俺たちの間で交わされていることを全く知らない先生は自己紹介を軽く済ませ今後の説明を行っていた…らしい。

俺にはそんな話を聞く力は完全に失われていたので、全く聞いてなかった。後で影太に聞いた。


そこから入学式だかなんだか色々あったのだが俺にはそんな話を聞く力はなかったので完全に記憶にない。


気づいたら下校の時刻になっていた。もうこの宣戦布告の噂は学校中に広がっていた。


「いや〜、まじで面白かったなぁwwなんだっけ、お前にだけは負けないから〜!だっけwwwあー滑稽滑稽ww」


「…」


「まじで何でそうなったんだよww」


「俺にもわからん。もう終わりです。人生。」


「まあ俺だけはお前の味方してやるから。」


「影太…お前、やっぱり良い奴だn」


「せいぜい頑張れ〜ww」


あれ…なんかやっぱり良い奴じゃない気もしてきた。まあでも根はいいやつだよな。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


なんやかんやありまして。


1ヶ月弱経った5月1日。


迎えてしまった決闘の日。


正確には【お試しで】魔法を使った実践訓練をやってみようという日。


私の命日ということですね。ここまで読んで頂きありがとうございました。


ま、まあお試しだし、そんな本気になるわけないよね〜


「絶対殺す」


あ、紹介が遅れました、こちらのちょっと暴言がきつい少女は天羽あまは 露香つゆかさんです。天羽露の部分で【てんばつ】みたいですね〜。あはは〜。


「練習試合開始!」


とはいえ、俺だってこの1ヶ月魔法に打ち込んだんだ!絶対に勝てないわけj


「死ねぇぇぇ!!!!」


「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


〜おわり〜

いや〜、いい最終回だった()

そういえば今日はエイプリルフールですね。

もし気に入ってくれた方が多ければ1ヶ月の間に何があったのかとか、もしかしたら続きを書く可能性も無きにしもあらず。


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